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事業発展の法則(私見)

(はじめに)
アメリカの金融危機に端を発した経済の混迷は、此処北陸三県においても波及しており、依然先が見えない状況が続いております。我々会計事務所には、お客様の財務データが日々蓄積されておりますが、そのデータからも損益構造が変化していることがわかります。
明けない夜はなく、夜明け前が一番暗い。ただ、その朝を迎えるためには、「視点はグルーバル、行動はローカルに」が肝要かと思います。縦軸を歴史、横軸を地域として、古今東西いかなる業界の発展・衰退における譲れない法則が2つあると私は確信しております。
(法則その1)
外部要因として、お客様・患者さまが必要としていない事業は淘汰され、必要とされる事業は発展します。2005年をピークとした日本の人口減少は1年ごとに1%減少し、マーケットの縮小は、売上減少となります。このことをきちんと戦略に織り込み、経営計画によってまずは現状把握することが肝要です。 
≪計画立案時における4つの視点≫
1. いかに収益性を上げるか(P/Lの視点)
2. いかに安定性を保つか(B/Sの視点)
3. いかに成長できるか
4. いかに社会性のある仕事ができるか
一般事業でとくに伝統産業の場合、赤字が続く場合があります。赤字は会社財産の流出であり、最終的に、スタッフやその家族を路頭に迷わせることになります。経営計画を通じて、赤字の原因を追究し、皆さまの幸せを考え、「廃業」を選択肢の一つとして考えることも経営者の義務と考えております。しかしながら、手間がかかり、利幅が少ないことは、他の競合会社の参入を拒み、相対的に競争優位が働き、生き残れば、残存者利益を得ることができます。儲からないことに活路を見出すことも可能です。
医業を発展させるには、院長先生は患者さまのことだけに専念して自然科学の分野を担当いただき、我々会計事務所に会計・税務・資金繰りなどの社会科学分野を委ねて頂くことです。一般事業主の方が、事業を拡張して資金繰りに追われ経営に専念できないケースを見ておりますと、このことを痛感いたします。
(法則その2)
内部の要因として、事業主(オ-ナ-)自体の権利と義務のバランスが崩れ、事業主の権利ばかり主張すると衰退します。事業主の義務とは、取引先を大事にし、スタッフを雇用、教育し、税金を納めて地域に貢献することであるにもかかわらず、強大な権力の元、感謝の心を忘れて公私混同した場合、事業の継続は難しいと考えています。司馬遷の「史記」やエドワード・ギボンの「ローマ帝国衰亡史」などを拝読しますと、権力者が暴君になったとき、民は暴動を起こし、国が衰亡しております。
事業主の権利と義務のバランスを保つには、自浄作用の仕組みが必要です。私は来年40歳と若く、かつ創業者から世襲させて頂いたので創業時の苦労は知らず、これから暴君になる可能性が他の事業主の方と比べて相対的にあると客観的に考えています。衰退の本質は、事業主の傲岸さであると仮定した場合、経営者の資質を磨く仕組みの導入がどうしても必要でした。
そこで、経済的な生産性などの数値で測定できない、掃除・整理整頓などの凡事徹底の継続、そのなかでもとくに私が苦手とする挨拶を毎朝行うことを決意。2006年から、通用口で全社員へ「たくさんある会社の中で、遅刻することなく五体満足でこの会社へ来て頂いて有難うございます」と感謝の心を形にして朝の挨拶を継続しております。すでに4年ほど経過しておりますが、傲岸になると挨拶がいい加減になり、黄色信号点滅ですぐに自身の傲慢さに気付きます。なお、昨年就任したばかりで気が相当早いですが、この紙面を借りて未来の三代目社長に伝言を残します。事業環境にあわせて、自分なりの方法で会社の自浄作用の仕組みを考えれば良く、何も挨拶などの凡事徹底にこだわることはありません。自ら考え行動、工夫し継続することに価値があります。
さて、今年度も経営のルールを定めた「事業発展計画書」を作成し、運用していきます。2010年度版は、191頁あり、全社員がこの計画書で価値観を共有します。熱い思いで、何をしてはいけないのか、何をしなければならないのかを書き、幹部社員に運用をお願いしております。
事業発展するには、どうすれば良いか。私が考え、実際に行動していること、実際に普段話をしていることにつき、ポイントを絞って書かせて頂きました。事業主の皆さまの何らかの参考になれば幸いでございます。

仲間の意義

かつて、試験の不合格が続いていた時代、かつてお世話になっていた先生からご教授いただいたことがあります。
「一人で学習していたね」(師匠)
「なんでわかるのですか?」(わたし)
「だって、不合格が続いただろ。視点が単眼的なのだよ。複数の仲間で学習すれば、その欠点が補える。良き学習仲間と一緒に学習を続ければ、合格できるよ。」(師匠)
私は、そのエピソードを経営に役立てています。
現在、全国の優良な会計事務所の先生方と携帯電話で相談できます。
コンサルタントを雇わなくても、対外対内の事務所戦略のほとんどは、この情報網で構築しています。
お金では構築できない、一生の財産です。
経営戦略で大事なのは、目標とすべき指標であり、仲間の会計事務所をベンチマークとしています。
同業者の仲間から戦略のヒントを頂くことも肝要ではないかと。

師走の雑感

ブログを毎日更新していた頃は、私の動きがすべてわかってしまいました。
では、最近、何をしているのか。
カレンダー配布でお客様に対して年末のご挨拶に行き、弊社の事業発展計画書をまとめ、業界のセミナー準備をしています。
これまでにない忙しさと充実感を感じております。
また、ブログを更新しないと寂しいので、スタッフの方にメール配信しております。
これも根気強く続けようかなとも思っております。

空腹力

「空腹力」について

空腹力 (PHP新書)

空腹力 (PHP新書)

  • 作者: 石原 結實
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2007/12/14
  • メディア: 新書




食べない方が免疫力は上がると聴き、当時、なんと天の邪鬼な見解だと思った。
しかしながら、白血球は、空腹で有る場合、ウィルスなどをバクバク食べる。一方、満腹の場合、食べない。
この考えを知ったとき、白血球が、ウィルスを食べるイメージがあたかもマンガのように鮮烈に映し出された(笑)
この本と出会って約1年半。そこから、7キロほど減量し、前に比べて確実に健康になった。

ハガキ道に生きる

「ハガキ道に生きる」を読む。

ハガキ道に生きる

ハガキ道に生きる

  • 作者: 坂田 道信
  • 出版社/メーカー: 致知出版社
  • 発売日: 1997/05
  • メディア: 新書




坂田道信氏が31歳の時、森信三先生に巡り合えた。
森先生から、こう指導を頂いたという。
「義務教育を終えた者なら、最低三つのことを実行しなさい。一つは挨拶ができること、二つ目はおじきができること、そして、三つ目がハガキを自由自在に書くことです。」
また、ハガキを書くと、気づきを得ていく。
「ハガキは書くものではない。書かせていただくもの」だと。
私は、どんな基本的なものでも、徹底に継続することで、深めていき、たくさんの事に気付くことを「毎朝の挨拶」で体験している。
私の経営は、本から学ぶだけでなく、「挨拶・おじき」での気付きから学んだ実践経営学だ。
坂田氏の凡時徹底は、ハガキを書くことなのだ。
毎日、ハガキを書き続けるのは手がかかる。坂田氏は、こう喝破する。
バブル時には、人々は商売とは手を抜くことと実践してきたが、手をかけたところこそ幸せがあると。
全くの同感である。
「セールスの成果は対面の回数である」とするならば、その対面の仕方は「直接会う」「電話で会う」「便り(ハガキ)で会う」の三つしかない。
便りを出すことで、商売という次元を超えると坂田氏は言う。
この突き抜ける感じは、このブログで伝えることはできない。
私も、「毎朝の挨拶とおじき」に、この「ハガキ」を凡時徹底リストに追加しようと決意したところだ。
私は、経営者は経営学の理論を徹底して本で学ぶと同時に、何か人間の資質向上のため、利益を超越する何かを実践するべきと確信している。
「ハガキ」を書き続けることもその一法ではないかと思う。
ブログを毎日更新するのも、「ブログ道」。
毎日、更新して、突き抜けた瞬間、本に出来たか?
タイトルは、「ブログ道に生きる」(笑)

バンカーの視点~経営者に告ぐ! 粉飾決算は無駄な抵抗と知るべし

(銀行の現状)
鳩内閣の亀さんが、金融機関の努力義務とはいえ、貸付金の条件変更を努めよと時限立法を制定する。
金融機関は、上記のような国内の見えない圧力とともに、バーセルなんとかというややこしい自己資本比率をクリアするため、今後、三菱UFJのような大型増資を連発するだろう。
(サラリーマンの悲哀)
先日、ある金融機関の方から、本音を聞いた。
銀行は、金融庁のお達しがすべてならば、銀行員は、上司がすべて。
サラリーマンの生態系そのものではあるが、ここら辺は一般の職種よりも官僚に近いものを感ずる。
みなさんに想像していただきたい。
貸付金の条件を変更を仮に依頼した際、お世話になっている銀行員の方が、悲しそうな目をしていることを。
その目の奥には、出世に響くとの内心を押し殺しながら、お客様のためにはリスケがベストと自らを鼓舞しているのだ。
銀行マン(バンカー)は、この強烈な減点主義と日々戦っている。
自らの進退を防御するため、彼らは何をするか。
視点は二つしかない。
(経営計画の視点)
銀行の求める経営計画は、「合理的かつ実現性の高い抜本的な計画」。
簡略に言うならば、実抜(じつばつ)計画。
その計画を凝視して、①返済可能か ②倒産しないか、この二点しか見ない。
銀行員は、支店長を経由して、融資審査部に稟議書をあげる。
後日、仮にリスケが生じた場合、その稟議書は、減点の資料となり下がってしまう。
もう一度繰り返そう。融資担当者は、強烈な減点主義にさらされている。
(粉飾決算は無駄)
経営者の皆様には、粉飾決算して、銀行借り入れをしている方がいるかもしれない。
ここで、融資担当者の方がどんな作業をしているか理解できれば、その粉飾決算は無駄だと悟るだろう。
一流大学を卒業した彼らは、多数のお客様、データベース、経験をフルに活かして、そんな誤魔化しなどいとも簡単に見抜いてしまう。
はっきり、繰り返して言おう。粉飾は無駄だ。
ある日の融資担当者の行動を振り返ってみよう。
銀行に帰り、パソコンを開く。
経営者の方から頂いた決算書を何期分かそのままエクセルへ入力する。
損益計算書が赤字か黒字か関係ない。
銀行員の命の次に大事な貸付金が返済頂けるか、倒産しないかが重要だ。
エクセル入力が完了して、そのシートをそのまま、コピーする。
そして、そのシート名をこう名称変更する。
修正貸借対照表、損益計算書。
たとえば、銀行から見て変動しない流動資産(仮払金、立替金など)は資産価値なしと判断し、気持ちの良いくらいに、ゼロ評価し、あっという間に債務超過となる。
また、役員貸付金は自己株式と同じ取扱で、減資とみなされる。
もちろん、減価償却不足もきちんと修正される。
そんな感じで、どんどん修正していく。
むりやり黒字で決算書を作成しても、貸借対照表に跡が必ず残る。
きちんとした説明がない限り、長期間変動しない項目は、容赦なく切り捨てていく。
(貸付方針の決定プロセス)
経営計画書も5カ年計画くらいになると、経営者の気合が売上増加という形で乗り移り、増収増益の立派な計画となっている。
銀行員は、修正損益計画と名称変更し、売上80%の場合などして笑顔を絶やさず、冷徹に判断している。
ここで、銀行の貸付方針意思決定のプロセスを見ていこう。
まず、ばっちり保守的に評価した決算書で格付をする。
この格付を材料に、金融機関は必ず、最低1年間は変更しない貸付方針
を決定する。
例えば、「この会社は地域経済にとっては必要不可欠な存在であり、経営者も信用がある。したがって、当行も引き続き支援させていただく。」
あの経営者ならば、信頼が置ける。
こう金融機関が判断していただくには、決算書や経営計画書の説明を担当者や支店長に丁寧に説明するしかない。
稟議書の向こうの審査部長には、経営者のあの温厚な顔は見えない。
ペーパーでは決して経営者の熱いハート、人に対する温もりなど伝わらない。
眼前の方と目を合わせなければ、なぜ、起業したのか、お客様やスタッフへの溢れんばかりの思いは伝わらない。
審査部へ紙だけの伝達では、当然、貸付方針も淡泊になるだろう。
逆に、信頼を失う行為は何か。
真実を後日知ることである。
商売の基本は、信用ならば、粉飾はできない。
職業会計人として、お客様の決算書が嘘が嘘で塗り固められていくのを見逃すわけにはいかない。

医療機関とMS法人間の税務2

前回、医療機関とMS法人間の取引価格の妥当性がない場合、「伝家の宝刀」たる所得税法157条(同族会社の行為又は計算の否認)の適用がある場合を書いた。
今回、不動産管理料の判例で面白い事例を紹介しよう。
国税不服審判所の平成18年の事例で、所得税法157条同族会社の行為計算否認を適用せず、37条の必要経費で、全額管理料を否認した。
事例サマリー
○一人二役。甲氏が、甲自身の設立した不動産管理法人に賃貸料を支払い、その不動産管理法人から役員報酬を頂いている。
○不服審判所の方が実地検分。
1.プロの管理会社名で「空室の問い合わせ」との看板表示あり。同族の管理会社には一切看板ない。
2.プロの管理会社名とほとんど同一の契約内容である。プロの管理会社は、9時17時の時間帯である。一方、同族管理会社は24時間管理していると主張したらしい(笑)
3.管理実態がなければ、同族会社の行為計算否認の適用なく、全額否認となる。
○所得税法37条の適用。
http://www.kfs.go.jp/service/MP/02/0402090000.html#y02
同族会社に支払った不動産の管理料について、所得税法第157条《同族会社等の行為又は計算の否認》を適用せず、同族会社は管理行為を行っていないとして、所得税法第37条《必要経費》により、その全額の必要経費算入を認めなかった事例
▼ 裁決事例集 No.71 – 205頁
 請求人は、所得税法第157条第1項の適用に当たっては、経済的合理性を欠く行為や異常な取引形式に基づき、所得税の負担を不当に減少させる結果となることが要件となるが、請求人が不動産の管理を本件不動産管理会社に委託した行為は経済的合理性を欠く行為でも異常な取引形式でもなく、また、本件管理料は、本件不動産管理会社に委託した管理業務の内容及び事業規模並びに収益の状況等個々の実態に応じて算定しており、恣意性が介入する余地はなく、不動産収入を得る上での役務の対価として相当な金額であるから、本件管理料は不動産所得
の金額の計算上必要経費に算入されるべきである旨主張する。
 これに対し、原処分庁は、請求人が本件不動産管理会社に管理を委託しているアパート及びマンション(以下「本件賃貸不動産」という。)に係る管理料は、委託する管理業務の程度が異なるにもかかわらず、全ての不動産に一律に不動産年間賃貸料の10%としているが、その算定根拠は明らかでなく、通常の商取引においては考えられない異常な取引形式であり、また、本件賃貸不動産については、M社等に管理を委託しているにもかかわらず、さらに本件不動産管理会社にも管理を委託する行為は、同社が同族会社であるがゆえになし得る行為であり
、純経済人の行動としては極めて合理性を欠く行為であるから、所得税法第157条第1項が適用される旨主張する。
 しかしながら、本件賃貸不動産については、[1]本件不動産管理会社の管理業務とされる定期的な清掃業務等は、別途、M社等の不動産管理会社に委託している管理業務と同一のものであり、M社等において本来の業務として行われていることから、当該管理業務を本件不動産管理会社に委託する客観的必要性は認められないこと、[2]本件賃貸不動産の敷地内の看板には、M社等の社名が明示されており、本件不動産管理会社が賃借人及び第三者の窓口等となっている事実は認められないこと、[3]本件不動産管理会社においては、管理業務を実施した
記録がなく、同社が管理業務を実施したことを客観的に認めるに足る証拠は認められないことなどからすれば、同社が本件賃貸不動産に係る管理業務を行ったことを認めることはできない。
 したがって、請求人が本件不動産管理会社に委託した業務は、いずれも請求人の不動産所得を生ずべき業務遂行上の必要性が認められず、また、本件不動産管理会社が管理委託契約に基づく業務について履行したことを客観的に認めるに足る証拠も認められないことから、本件管理料のうち、請求人の所得税法第37条第1項に規定する不動産所得の金額の計算上必要経費に算入すべき金額は、零円とすることが相当であり、所得税法第157条第1項の規定を適用する余地はなく、当事者双方の主張を採用することはできない。
平成18年6月13日裁決

医療機関とMS法人間の税務

現在、医療機関とMS(メディカルサービス)法人間の税務につき、研究を開始いたしました。
MS法人の業務は、診療所施設の賃貸・医療器械のリース・医療事務の業務請負・備品関係の卸・経理代行などです。
税務の論点は、医療機関とMS法人間の取引価格の妥当性です。
国税不服審判所の判例では、所得税法 157 条の「同族会社等の行為又は計算の否認」の規定を適用している例もあります。
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同族会社の行為又は計算の否認(13件)
山本先生の「税務形式基準と事実認定」という著作の中で、「第9章 不動産管理会社をめぐる形式基準」、「第10章 医療関連法人における形式基準」が参考になります。
その217ページで、山本先生は、所得税法157条(同族会社の行為又は計算の否認)を「伝家の宝刀」としている。
上記の国税不服審判所のHPによれば、御上(おかみ)はすでにその宝刀13回もヌイテいることになる。

税務形式基準と事実認定

税務形式基準と事実認定

  • 作者: 山本 守之
  • 出版社/メーカー: 中央経済社
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本




「伝家の宝刀」たる所得税法157条(同族会社の行為又は計算の否認)は、このように規定されている。
税務署長は、同族会社等の行為又は計算で、これを容認した場合にはその株主若しくは社員である居住者等の所得税の負担を不当に減少させる結果となると認められる場合に、その居住者の所得税に係る更生又は決定に際し、その行為又は計算にかかわらず、税務署長の認めるところにより所得金額等や所得税額を計算できる。
やや雑駁(ざっぱく)に解説するならば、同族の間で好き勝手に取引したら、それって租税回避でしょ。
そんなことは許されません。
だから、御上が介入します。
こんなところでしょうか。
この規定ルーツは古い。
金子先生の「租税法」によれば、この規定が設けられたのは、大正12年の所得税法の改正であった。
その後、昭和22年の改正で、「法人税法を免れる目的があると認められるものがある場合」と改正され、さらに、昭和25年の改正で現在にように改められた。

租税法 (法律学講座双書)

租税法 (法律学講座双書)

  • 作者: 金子 宏
  • 出版社/メーカー: 弘文堂
  • 発売日: 2009/04
  • メディア: 単行本



銀行借入金の本質

先日、銀行格付けの研修を受けてまいりました。
中小企業の準資本を担う金融機関を意識した決算書作成を指導させて頂くこと。
これも会計人の役割ではないかと学習いたしました。
中小企業は上場会社と異なり、資本が薄い。
したがって、金融機関からお金を借りざるを得ない。
借入金は、返済義務が生じ、負債に分類されるが、その本質は資本金に近い。
私は、資本に準じた性格として、準資本と位置付けています。
金融機関の友人に聞けば、経営者本人は、金融機関に本音を言わない。
弱音を吐けば、金利上昇につながりかねない。
従って、金融機関は経営者のパートナーとなれない。
会計事務所の役割が此処にある。
こう確信しました。

突き抜ける生き方

先日、野々市町にある水毛生家で、お茶会に参加し、土橋重隆先生の御講演を拝聴する機会を頂く。
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(水毛生家の庭園。非日常の空間を堪能する^^)
そこで、「突き抜ける生き方―恐慌も病気もマネーが生んだ」を拝読し、西洋医学の限界を知る。

突き抜ける生き方―恐慌も病気もマネーが生んだ

突き抜ける生き方―恐慌も病気もマネーが生んだ

  • 作者: 藤原 直哉
  • 出版社/メーカー: あうん
  • 発売日: 2009/08
  • メディア: 単行本




西洋医学では、患部のみに焦点を合わせ、薬を投与する。
クスリは逆から読んだ方がよいとご教授いただく。
聞けば、万が一、ガンにかかったとき、抗がん剤を投与するかと現役医師277人に問うたところ、使うと答えた方は1名であったという。
それだけのリスクをご存じなのだろう。
土橋先生は言う。
人間は、薬で治療を受けても治る力、換言するならば、自然治癒力の偉大さを有する。
意識と体の違いは、体が正直なこと。
右に曲がりたいと意識すれば、曲がることができる。
しかしながら、体は正直だ。
ウイルスが体内に闖入すれば、くしゃみをし、体温を上げ熱をだす。
すべて、正常な反応だ。
クスリで抑え込むのは不自然であり、副作用の症状は本作用となろう。
宇宙の仕組みは、プラス・マイナス、長所短所が共存している。
世の中に100%悪いものは存在しない。
例えば、ある研究によれば、死刑囚もその執行前では真人間になっているという。
人間だれでもよくなる要素を持っている。
だから、希望や夢がどうしたって必要なのだ。
病気もすべてマイナスとは限らない。
病気になったとき、必ずそれに至るプロセス、原因があるはず。
現在の医療システムでは、医師が割ける時間は限られており、結果として医療行為の8割が診断となる。
病院や医院では、病気の原因を追求するのは難しい。
したがって、体調を崩した時、われわれ自身で、生活習慣、視点を変える機会と捉え、病気の原因を知る必要がある。
視点を変えるにはどうすればよいのか。
常識にとらわれずに、突き抜けることだと土橋先生は言う。
まずは、茶会、座禅など非日常に自分自身の身を置き、心身ともにリラックスすること。
ストレスの物質化が病気。
頭を空っぽにする機会を得ることが第一ステップだ。
脳の仕組みを概観すれば、脳幹の周りを大脳新皮質が囲んでいる。
大脳新皮質は、人間の思考を司る。
人は、まだ見ぬ未来を案じ、その新皮質を不安でいっぱいにしている。
体調を崩した時こそ、その脳を解放する時間を持つことが必要だとご教授いただいた。