金沢会計人 のすべての投稿

MIW 2021

私の読書や映画の見方は、MIW(Most impressive Word)すなわち「最も印象に残った言葉」を味わうこと。
この一言のために、本や映画が存在するという前提で、読書や鑑賞すると、必ずやMIWが現れます。

 

今回は、一橋大学の楠木建教授の言葉。
教授の著作はすべてチェックしておりまして、氏のオンラインサロン(月額500円)も契約しております。

 

そのサロンの中で、「自分と他人の幸福」について、名言を引用しておりましたので、ここで再引用します。
このMIWは、覚えて、どこかのタイミングで挨拶の中で言えたらと虎視眈々と狙っております。

 

ただ幸福になりたいと望むだけなら簡単だ。
しかし他人よりも幸せになりたいというのならば、それは困難だ。
我々は、他人はみんな実際以上に幸福だと思っているからだ。
(モンテスキュー)

 

幸福になるのは、自分の好きなものを持っているからであり、
他人がよいと思うものを持っているからではない
(ラ・ロシェフコー)

第48期事業発展計画発表大会 2021

昨日、第48期事業発展計画発表大会で木村経営グループの方針を確認しました。そして、全社員が、過去の振り返りと未来の挑戦を宣言しました。

平成26年の税理士法人設立を機に、9月末決算とし、おかげさまで、今年の10月1日より、税理士法人は第8期目(グループは48期へ)となります。

また、第10次3か年計画が始動しますので、区切りの年でもあります。

 

なお、第45回の発表大会から、コンピューターの画面ではなく、実際の計画書を配布して実施しております。

その代替として、早期の事前準備が必要でして、8月末日には書き上げます。

最終校正が9月の初旬。

2週間くらい待ちますと、発表大会の前日には納品されます。

 

事業発展計画書には、各年の私が影響されたこと(人や経験、本及び映画)が凝縮されております。

計画通りにいったものといかなかったものがあり、ほとんどが上手くいかないわけです。

社会科学の本質は、仮説と検証にあると信じておりますので、どうしても計画書が必要です。

私にとって、事業発展計画発表大会は、数ある経営企画のうちの最高位に位置しております。

「日本医業経営コンサルタント連盟の記者会見」<518>

日本医業経営コンサルタント連盟は6月9日に設立され、8月11日に協会会員へ設立案内された。
1か月経過した9月16日15時から記者会見を開催する。
場所は港区高輪の品川プリンスホテルメインタワー。

 

参加報道機関は以下の8社9名。
医薬経済社、経済産業新報社、高齢者住宅新聞社、社会保険研究所、じほう(メディファクス)、日本金融通信社、日本歯科新聞社、病院新聞社。

 

冒頭、当連盟は何れかの政党に偏ることなく、日本医業経営コンサルタント協会が掲げる理念、政策の実現、認定登録医業経営コンサルタントと協会の認知度及び社会的地位の向上に理解を示していただいた政党、政治家の皆様を支援することにより立法府に対して長期かつ継続的な働きかけをするのが目的であると挨拶させていただいた。

連盟と協会は車の両輪、表裏一体の関係である。

 

時あたかも、衆議院議員は10月21日に任期満了を迎えており、10月4日に臨時臨時国会が開かれ首班指名選挙を経て、新たな総理大臣が決まります。
新首相の下で衆院選の日程が確定し、衆議院議員の任期満了後に衆院選挙が実施されるのは、現行憲法下では初めてとなる。

 

衆議院選挙は11月7日投開票を軸に検討されている。

 

定数は小選挙区289人、比例176人の合計465人。

 

連盟としては医師資格の国会議員を中心に選挙区で世話人団をつくり、当選後に後援会を設立し連盟顧問に就任要請したらどうかと考えている。

 

連盟会員の増強も当面300名を目指し活動しなければならない。

 

写真・・・日本医業経営コンサルタント連盟の記者会見。

北陸税理士政治連盟第52回定期総会 2021

先日の北陸税理士政治連盟にて、副幹事長(石川県)兼広報委員長を拝命しました。
早速の初仕事が、日本税理士政治連盟の「地方短信」の記事作成。
喜んで着手した次第です。

「9/17北陸税政連が定期大会を開催」

北陸税理士政治連盟(玉井政利会長)は9月17日、ホテル日航金沢(金沢市)において第52回定期大会を開催した。
石川県にまん延防止等重点措置が発出されていることから、会員からの委任状提出による協力のもと、出席会員の規模を縮小し、懇親会の開催を見送った。
はじめに玉井会長から「令和4年度の税制改正に関する重点要望項目の中でも特に消費税のインボイス方式及び非課税取引の範囲の見直しについては、要望実現に向けて力強く活動していく」との挨拶があった。
太田直樹日税政会長からの祝辞の紹介に続いて、石黒洋二議長のもと議案審議に入り、令和2年度運動経過報告など提案された6議案すべてが賛成多数で可決承認された。
新たに選任された新森蔭輝夫会長からは、「コロナ禍の中で行われる今回の衆議院選挙をこれまで以上に応援していただきたい」と力強く決意を述べて協力を要請した。
祝電披露後、嶋田兼五新副会長のガンバロウ三唱と閉会挨拶で定期大会を締めくくった。

「林敦氏を偲ぶ」<517>

9月4日、86歳でご逝去された。

1968年 北陸ミサワホーム創業

1993年 会長就任

1995年 北陸ベトナム友好協会設立

 

林敦氏との思い出は、1999年8月に有志でモスクワ赤の広場・サンクトペテルブルク・ピョートル大帝・エルミタージュ美術館(エカチェリーナ2世)などを観光したことだ。

 

旅の途中、林敦氏から西堀榮三郎氏との出会いをお聞きしたことを思い出す。

 

2012年7月発行「致知」のインタビュー記事、「人の喜びをもって我が嘉びとする」を通夜でいただいた。

その記事の骨子を記述させていただきます。

 

・第一次南極観測越冬隊の隊長として名を馳せた西堀榮三郎氏とその晩年をともにし、師と仰ぎ続けた経営者がいる。

北陸ミサワホーム創業者の林敦氏である。

社業発展の根幹となった師の教えについて、当時の子弟関係を彷彿とさせるエピソードを交えつつお話しいただいた。

 

・西堀先生には本当によく面倒を見ていただきました。

・平成20年で創業40周年の節目で北陸三県において1万7千棟の立ち上げた。

・全住宅を毎年3回訪れ、設備の不具合がないかなどを確認する定期訪問はこの業界で初。

・私は西堀教信者の第1号。

・出会いは昭和49年(1974年)のことで私が40代にさしかかろうという時。

前年は第一次石油ショックで四苦八苦していた。

・西堀先生の初めての愛の講座で講師控室を訪れる。

・組織のリーダーとして欠くべからざるものは愛。

・愛が分からないようなら会社経営は無理。

・あなたが人に何かをしてあげられれば相手が喜んでくれる。

それが愛や。

こんな簡単なことが分からんか。

・社会に愛される会社が潰れたのを見たことがない。

・西堀先生に出会った年は5億円の赤字。

・ひと月に1回は会っていた。

・社員に任せてあげることが最大の贈り物。

・任せても放任は罪悪である。

・西堀先生とは晩年の15年ご一緒。

・共通の目標に忠誠を誓うようになれば事は成せる。

・人は皆、性格も違うし考え方も違う。

その異質なもの同士を束ねるものが、共同の目標という錦の御旗である。

・「人の喜びをもって、我が嘉びとする」が北陸ミサワホームの経営理念で共同の目標。

・「ひらめき」ではなく「きらめき」であり、きらめきは神様が教えてくれたことだから神様に感謝せよ。

・成功すると傲慢になる。感謝しなさい。

・一所懸命やっていれば、周りの人が力になってくれる。

・「はたらく」は人を動かすと書くが、私は己が動くと書いてきました。

・将とは人にやらせる前にまず自分が率先垂範すべき。

・自分が一番働いていると思うのは愚かで、組織の仲間や関係する人々が一番働いていると認める、そんな将こそが尊い人物ではないか。

 

会社経営には理念と目標が重要であると教えていただいた。

林敦さまのご冥福を心からお祈り申し上げます。

 

 

写真・・・通夜でいただいた「到知」のインタビュー記事。

記録することの大事さ 2021

先日、朝礼の司会担当となり、「職場の教養」の感想を述べる機会があった。

テーマは「国際識字デー」。

その日の感想を以下抜粋します。

 

今、浅田次郎氏の「中原の虹」を再読中である。

言わずもがな、「蒼穹の昴」シリーズである。

 

中国の清時代から外国列強に侵略されるあたりが記述されています。

明時代の崩壊時、満州族が乗り込み、漢族を支配する。

満州族は狩猟民族、漢民族は農耕民族であり、漢字を大事にしてきた。

その漢字文化が日本にも輸入された。

 

文字が必要か否か。

記録することの大事さ。

毎年、事業発展計画書を作成しているが、狩猟民族の満州族であれば、そんなものは必要ない。

奪ってしまえと短期的目標に終始するかもしれない。

種をまき、収穫するという発想がそもそもない。

 

私は、長期利益の実現が経営であると信じていますので、計画書を作成し、「仮説と検証」を繰り返しています。

文字で記録することの意義を信じております。

MMPG地域インフラを守る「医療の担い手を探す仕組み」M&A企画 2021

現在、MMPG(メディカル・マネジメント・プランニング・グループ)の外部提携委員会で副委員長を拝命し、承継を担当しています。今年も、表題タイトルの企画を担当しました。
先日、オンライン会議にて、株式会社日本M&Aセンター、総合メディカル株式会社、あいおいニッセイ同和損保の3社が講師を担当する企画を立案した次第です。

地域のインフラである医業の承継をどうするか。先ず、診療所の院長・理事長は、70歳でほぼ半減しているという厳然としたデータがあります。総合メディカルが有する9万件のデータから抽出したものです。少なくとも承継には5年は必要ですから、後継者を探すタイミングとしては60歳以上からではないでしょうか。

簡単な質問事項を記載し、MMPG承継サイトにアップすれば、日本M&Aセンターと総合メディカルが後継者候補を見つけてくれます。

今年の企画は、「コロナ禍の中の事業承継」をテーマとします。この承継サイトが地域インフラを守る「医療の担い手を探す仕組み」として機能することを心から祈念しております。

「金沢SDGs、5つの方向性」<516>

木村経営グループも7月に行われた第12回事業発展計画研究発表大会でSDGs(エスディジィ―ズ)の取り組みが提案され採択された。

全員のバッジも発注した。

 

地元金沢では金沢市、金沢青年会議所、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわの三者が下記の「金沢らしい5つのSDGs」を提唱している。

 

1、「古くて新しくて心地よいまち」

自然・歴史・文化に立脚したまちづくりをすすめる。

 

2、「”もったいない”がないまち」

環境への負荷を少なくし資源循環型社会をつくる。

 

3、「子供がゆめを描けるまち」

次代を担う子供たちの可能性を引き出す環境をつくる。

 

4、「働きがいも、生きがいも得られるまち」

誰もが生涯にわたって学び活躍できる社会風土をつくる。

 

5、「新しいもの、ことを生み出すまち」

文化や産業に革新的イノベーションが起きる仕組みをつくる。

 

SDGsとは…

「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

 

2015年9月、国連サミットで採択された2030年までの国際目標で、持続可能な世界を実現するための17のゴール(目標)と169のターゲット(具体目標)から構成されている。

地球上の誰一人として取り残さないことを誓い、発展途上国のみならず、先進国自身の普遍的な取組を推進しています。

 

2月18日の日本海国際交流センターの総会で金沢青年会議所の担当役員からSDGsの取組説明を聞いて私もバッジをネットで購入した。

 

地球温暖化にともなう最近の異常気候は甚大な被害をもたらしており、ゴール目標のうち「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、「気候変動に、具体的な対策を」が急がれる目標だ。

 

日本政府は、地球温暖化ガスの排出量を2030年度までに2013年比で46%を削減させ、2050年に実質ゼロ(カーボンニュートラル)にするという目標を掲げている。

 

私が2021年4月から1年間協力する「家庭用部門のCO2排出実態統計調査」もそのためのものだ。

 

写真……SDGs、17のゴール。

「これは経費で落ちません!」から見る経理の魅力

はじめに~経理の舞台

青木裕子著「これは経費で落ちません!」(2016年5月刊行)は、経理部勤務のOLが主人公です。

森こさち氏が漫画化し、NHKにてドラマ化された秀作です。

主人公は、経理処理が的確である一方、ルールに則った経理処理を旨としています。好きな言葉は「イーブン」。営業部からの領収書に対しては、経費申請を認めないこともあります。経理の判断で費用とは認めないわけですね。

 

経理のルール

OLの主人公が意識しているルールとは何でしょうか。主人公は、会社(会計では企業と呼称します)の発展成長のために経費になるか否かを判断しています。

その判断基準は、費用収益対応の原則です。

『費用及び収益は、その発生源泉に従って明瞭に分類し、各収益項目とそれに関連する費用項目とを損益計算書に対応表示しなければならない』と企業会計原則に記載されています。

経費すなわち費用とは、売上に貢献するための努力です。決して、営業部の内輪の私的な接待交際費は費用とはなりません。それは、営業部の単なる個人的な支出です。ただし、重要な得意先に対する接待は、将来の売上に貢献することとなるので費用であると主人公は判断するでしょう。

経理部は、領収書という紙を通じて、経営判断をしています。売上に貢献するかどうかの判断をしているのです。また、多くの企業がオーナー企業であり、オーナーの公私混同を防ぐ役割も経理は担っています。

 

おわりに~経営の縁の下の力持ち

企業が損益計算書を用いて期間損益を計算する目的は、「企業の経営成績を明らかにすること」です。経営成績を測定するものが期間損益であり、期間損益は当期に発生する費用と収益の差で計算されます。

経理は、経営者に正しい期間損益計算を提示し、同時に課税庁や金融機関に決算書を提出し、社会に貢献しています。経理は、経営の縁の下の力持ちです。

 

「働き方改革を考える」<515>

私は現在まで、14年間のサラリーマンと40年間の税理士事務所個人事業者、6年間の税理士法人役員を経験している。

 

私の働き方変遷

 

1、サラリーマン時代は残業規制は無く与えられた業務をひたすら行う。

週6日(休日は日祝のみ)、一日9時間超労働。

 

2、個人事業者時代は社員に残業規制は無かったが残業には限度があり、シワ寄せは事業者個人にきて、繁忙期には午前様が常態化していた。

 

3、法人役員になると、労働法規を遵守するための経営改革に腐心する。

 

時代の変遷

 

1、生活より働きを優先(働かざる者、食うべからず)

2、働きと生活のバランスをとる傾向(出世より生活重視)

3、過重労働問題を背景に同一労働同一賃金、正規非正規の格差是正、時間外労働規制に対応する新しい体制へ

4、少子高齢化、人口減少時代

5、SDGs(脱炭素)

 

時間外労働規制

 

中小企業は2020年4月より臨時的な特別な事情があって労使が合意しても以下を超えてはいけない。

1、年720時間以内(月平均60時間)

2、複数月平均80時間以内(2~6か月平均)

3、月100時間以内(休日労働を含む)

 

対応策

 

1、業務の組織分業化

2、業務の平準化、省力化、効率化

(IT、AI、DX、5G、テレワーク、リモート)

(繁忙期集中業種は100時間規制を守れず罰則を受ける)

3、労働時間と成果を自己責任で行う体制づくり

4、評価は成果と時間の生産効率で行う

 

時間外労働規制の強化は中小企業の廃業倒産に直結する。

コロナ禍、見直しや延長を願っている。

 

 

写真・・・石川県庁(中央)、石川県警察本部(右)、石川県議会庁舎(左)、鞍月セントラルパーク(手前): 8/20に写す