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地方創生の一事例 2021

東証一部上場企業の医薬品商社イワキが石川県珠洲(すず)市に本社を移転しました。

ちなみに、珠洲市は内閣府よりSDGs(持続可能な開発目標)未来都市に選定されています。

コロナ禍の中、更なるリモートが進展するものと推察しております。

今後、首都圏企業の地方移転が地方の事業承継(M&A)にどのような影響を与えますでしょうか。

日本M&Aセンターの三宅社長にオンラインセミナー(LIVE)の中でこういう質問を致しました。

 

今、首都圏はコロナ禍で優良な譲渡案件がある。

逆に、今、首都圏に進出する最大の機会だという。

地方創生という回答を期待していたものの、この逆張りの発想に仲介ナンバーワン会社の社長の凄みを感じた次第です。

コロナ禍の中、上場企業若しくは大企業の地方移転と未上場企業若しくは中堅中小企業の首都圏進出という構造が現出する。

イワキの地方創生の一事例が、今回の考察の契機となりました。

ところで。

ようこそ、石川県へ!

「能登は優しや、土までも!」

ダイ ウイズ ゼロ

私の高校(中学)校の同級生に英日翻訳者がいます。

その同級生、児島修(こじま・おさむ)氏が訳した本「Die With Zero ゼロで死ね」(ダイヤモンド社、2020年9月29日発行)を完読致しました。

死ぬまでに使い切ることのないお金を貯めることばかりに労力を注いでいる現状につき、ずいぶんと考えさせられました。

昔、聴いた言葉に「イタリア人は死ぬとき、お金が一番少ない。一方、日本人は死ぬとき、お金が一番多い。」

相続税の申告をお請けしていますので、お金の実態はわかります。

あの不幸な太平洋戦争の窮乏生活をご経験されている方は、本当に質素な生活をしております。

したがって、お金の残高の最高値が死ぬときになるのはよくわかります。

 

今回、紹介している本の中で、冒頭、アリとキリギリスの寓話が登場します。

本書は、貯蓄するアリと散在するキリギリスの折衷案を模索しています。

懸命に貯めたお金を死ぬ直前の数週間の延命に使うならば、健康なうちに有益な経験をしようという主張。

あるいは、加齢が進むと、活動量も減り、高齢者ほどお金を使わないという現状や長寿リスクを勘案した保険の活用。

読み進めていくと、「人生を無駄にする」不安よりも「お金が足りなくなる」不安が大きいことがわかります。

 

先ずは、「ファイナル・カウントダウン」というアプリをスマホにインストールし、還暦(60歳)までの日数を数えました。

あと3,370日ほど。

貴重な50代の日数が3,370日ほど。

命(時間・お金・健康)の使い方を再考せねばと思います。

 

昔、父から学生の時に言われた言葉を思い出します。

「つまらん貯蓄はするな。有益なことで使い切れ」と。

本質を突いた言葉であったと想起しております。

 

時間、金、健康。

同級生の訳した本を完読したことで、この3要素を勘案して、お金の使い方をリセットする契機となりました。

 

 

「AIの進化」<495>

私がニッコー(株)の経理に就職した1961年頃、計算はそろばんが主で機械といえば手回し計算機ぐらいだった時代。

それから60年が経ち、AI(人工知能)の出現で人間の知能より優れた様々な分野が出てきて、身近では車の自動運転が実用化されている。

 

AIとは学習・推論・認識・判断などの人間の知能を持たせたコンピュータシステムのこと。

 

データを基に相手や状況に応じた適切で柔軟な対応を選択できる。

 

ビッグデータに掛け合わせることで経済に大きな変革をもたらす。

 

囲碁や将棋の世界でもディーププランニングの技術が進み、世界のトップ棋士がAIに勝てなくなった。

プロの対局ではIT機器の所持禁止になり、昼休みには外出禁止となるほどだ。

囲碁定石も「ダイレクト三三」など以前の定型が覆され変化をもたらしている。

今では人間とAIが共存し相互に補完する関係になっている。

 

「2045年問題」とは人工知能が2045年には人間の知能を超えるという予測がある。

 

人工知能を備えたロボットが人間に危害を及ぼす命令が下された場合、ロボットは人間への安全性と命令への服従のどちらを選べば良いのかジレンマに陥ってしまう。

 

過ちを犯したロボットに責任があるかという「倫理問題」が発生するという。

 

人工知能は人類の幸せのために活用され、軍事に利用されて国家間の対立が深まらないことを願うしかない。

 

 

写真・・・井山裕太棋聖に河野臨九段が挑んだ第45期棋聖戦七番勝負の第2局、際どい攻め合い勝負で井山棋聖の連勝。(1/23)

実業家に株を教えてはいけない 

自宅では地方紙二紙(北國新聞と北陸中日新聞)、会社でも全国紙二紙(日本経済新聞、読売新聞)を購読しております。

新聞計4紙の中に、「兜町の風雲児~中江滋樹の最後の告白」(比嘉満広著、新潮社、2021年1月16日発行)が紹介されていたので、読んでみました。

 

中江氏の波乱万丈人生の中で、印象に残った言葉を抜粋します。

「僕は、実業家に株投資を教えるのはダメだという信念がある。

実業家が株で儲けることを覚えてしまうと、儲けを手に入れるなら株のほうが早いと知ってしまうのね。

実業家というのは日々の1円、2円の積み重ねで儲けているわけで、株で何百億円も入ってきたりすると勘違いする。

株に関心が向いて、本来の1円、2円の心が消えていってしまう。

だから実業家に株投資を教えてはいけない。・・・」

 

とにかく中江氏のスケールが大きいわけですが、この株を教えてはいけない実業家というのが、日本マクドナルド創業者の藤田田氏。

人脈も超絶レベル。

田中角栄氏の初面談の逸話など面白く、休憩することなく一気に読破致しました。

 

投資顧問業が法制化された契機となった「詐欺事件」で投獄。

人生の栄華と挫折。

強烈な光に陰鬱な影がのびる。

一人の男が懸命に生き、そして死ぬ。

故中江氏の生きた場所が「投資顧問」であった。

我々もそれぞれの場所で生きている。

「幸せ感覚」<494>

1月22日で78歳になった。
コロナ禍の中ではあるが、高齢者になり幸せらしきものを感じるようになった。

 

元気な高齢者には共通点があるようだ。
1、くよくよせず楽しんでいる。
2、健康管理をしている。
3、環境に順応し自然体でいる。
4、夢や好奇心がある。

 

最近、ドライバーショットのゴルフボールが探しにくく面映ゆい気持ちでいたが、それも治療を受けて良くなった。

 

その結果、世の中が明るく見えて気分が良い

 

1月20日、アメリカ合衆国の第46代大統領にジョー・バイデン氏が就任し、21日未明の就任式が中継され見る。

 

バイデン大統領が生まれたのが1942年11月20日で78歳。
歴代大統領の中では最年長だ。
私とは2か月早い同世代。

 

そのバイタリティーには同世代にとり励みとなる。

 

前後6ヶ月の世代には、プロゴルファー青木功、故・女優樹木希林、経営評論家大前研一、俳優北大路欣也、歌手橋幸夫、司会者関口宏がいる。

 

親族で最高齢の森田康子さんはすこぶる元気で今年の8月で94歳を迎える。
どきどき電話をもらう。

 

兄の木村昭雄も9月で93歳、姉の東敏子は21日で90歳を迎えた。

 

日本は先進国の中で最も高い高齢化率(人口に占める65歳以上)で、2015年には26.6%になっている。

 

2020年9月で100歳以上が8万人を超え、うち女性が88.2%を占める。
世界最高齢は福岡県の田中カ子さん117歳だ。

 

一方、平均寿命も世界一である。

 

親からいただいた命を大切にして人生をリズミカルに過ごしたいものである。

 

写真・・・私の好きな「相田みつを」の「しあわせは いつも  じぶんの こころが きめる」

超高齢化社会の出現と企業の激減そして事業承継

昭和20年(1945年)終戦後、昭和21年(1946年)から出生率が増加する。

復員した元兵士が平和への希望を支えに子供を作りました。

その子供の年齢が現在75歳となり、いわゆる後期高齢者が急増する。

令和3年(2021)から超高齢化社会となります。

 

社会の担い手は、会社(企業)であり、雇用や税金を支払います。

その企業数の減少が加速しています。

2015年の石川県の企業数は45千社であったが、2020年現在の企業数は40千社。

これからの20年後、25千社まで減少することが予想されます。

 

減少の要因には、経営者の超高齢化に伴う廃業にあります。

事業承継は、今や国策であり、事業承継支援の担い手となることは、石川県を救うことになると確信しております。

2021 曼荼羅シート発表会

毎年1月のルーティン行事である曼荼羅(まんだら)シート発表。今年もきっちり実施いたしました。発表時間は一人90秒。

 

40名超の曼荼羅シート。それぞれの個性がばっちり出てしまう。また、何を考えているかもわかり、同じチームとして一緒に仕事をしていくうえでこのうえなく貴重な資料となります。

 

夢を語れと問われた場合、多くの方は自分の願望を書き連ねます。

「お金持ちになりたい」から始まり、自分事のオンパレード。

自分の事しか考えていない場合、皆の協力を得られるとは思えません。

自分の以外の方の夢を叶えるという視点があれば良いと思います。

自分が先ずは与えるということ。

しかも、損得を考えずに。

 

私は、自分以外の事を多く、曼荼羅シートに書いているかを見て、その方の器を判断しています。

自分以外とは、家族や、部下や会社のこと。

そして、地域のこと。

「利他」とは、先ずは与えること。

与えられることを待っている人生よりも、与える方が多い人生は幸せであると思います。

「暴走する温暖化、脱炭素への挑戦」<493>

1/9「NHKスペシャル」を見ました。

未来2100年、地球温暖化を放置した変わり果てた結末を描いている。

生命にかかわる熱中症。

温暖化は2030年に限界の分岐点になる。

大洪水、激しさを増す台風など人類の存在を脅かしている。

 

次世代のために持続可能な世界への大転換が必要。

 

昨年10月に菅総理は「脱炭素社会の実現」を宣言した。

主要な国も「温室効果ガスの排出ゼロ」を宣言。

 

2020年の地球温度は産業革命前(1850年)と比較して1.2度上昇している。

 

80パーセントを氷にとざされたグリーンランドではあちこちに湖ができている。

氷は崩落し。2019年の一年間だけで氷が5320億トン融け観測史上最大値。

 

融けた水が東京23区に流れ込んだとしたらスカイツリーを超え水位800メートルに達する。

 

これだけの量が毎年融けている。

 

また、オーストラリアの山火事でコアラなどの動物が30億匹が犠牲となった。

 

世界の森林火災の面積は、2020

年度で63万平方キロメートル、日本の1.7倍に相当する。

 

シベリアでは昨年38°の異常高温になり数万年の永久凍土が融解が進み、凍土から新種のウイルスが発見された。

細胞に入ると1000倍に増殖する。

 

古代のウイルスが新たな感染症を生む可能性が高いという。

 

学者の指摘によると、長年私達は大きな地球上の小さな世界に暮らし、地球は環境汚染を無限に受け止めてくれると思ってきた。

しかし、地球は限界に達しているとの研究が示されてきた。

 

二酸化炭素の大部分が森や海で吸収されていたが、自動車保有台数が60年間で10倍の14億台に達した。

 

また、増え続けている肉の生産のため森を次々と開発したのも原因になっている。

 

国連のグテーテル事務総長は「気候変動によって地球は破壊され人類は自然に戦争を仕掛け自殺的だ」と訴えている。

 

日本での令和元年東日本台風も海水の温暖化で降水量が増加し浸水被害をもたらしている。

 

地球の温度上昇は1.5°が臨界で、あと0.3°で達する。

 

北極海に近いシベリアでは二酸化炭素の25倍になるメタルガスが永久凍土から爆発的に発生している。

今や南極海にも及び、海面が1メートルも上昇する予測だ。

 

2100年には温暖化で+4°Cに達する。

猛暑日が増加する。

砂浜もほとんど無くなる。

 

水蒸気が温暖化で増加し被害をもたらす。

 

国連のグリーンディール政策では経済成長と温暖化対策を両立させるため2030年までに120兆円を投資すると発表した。

 

二酸化炭素を2030年までに半減、2050年までに実質ゼロにすることが求められている。

 

脱炭素革命で再生可能エネルギーへの転換、国境炭素税導入などで2030年までに55パーセントの削減を目指す。

 

人類の未来は地球規模の国家協調にかかっている。

 

写真・・・石川県庁雪景色(1/10)

「その時、歴史が動いた」

1.「原因と結果」の体感

「その時、歴史が動いた」という言葉が好きです。

「原因と結果」の法則を体感するために、日記を続けて10年。

あの出逢い、出来事、言葉が人生に影響を及ぼしています。

日記の記述は、ほとんどが日常のルーティンではあります。

しかしながら、印象に残る出逢いや出来事や言葉の記述は大きく人生を左右することがよくわかります。

 

2.歴史の証人~日記

最近、「NHKオンデマンド」の契約を締結し、「その時、歴史が動いた」を鑑賞しています。

史実の多くは、歴史の当事者が記録した日記です。

記録しなければ、「その時」がわかりません。

 

3.簿記の本質~経済取引の集約

簿記の本質も、経済取引の蓄積です。

会社の取引の記録の結果が決算書です。

あの取引が、「その時、歴史が動いた」瞬間になるかもしれません。

 

 

「テレワーク」<492>

2021年の丑年、明けましておめでとうございます。

本年も気の向くままブログを綴ります。

 

コロナ禍で「テレワーク」が日常語になっている。

 

テレワークあるいはテレコミューティングとは、勤労形態の一種で情報通信技術を活用し時間や場所の制約を受けずに柔軟に働く形態をいう。

 

「tel=離れた所」と「work=働く」をあわせた造語。

 

在宅勤務、モバイルワーク、リモートワーク、フレキシブルワークプレイスとも呼ばれる。

 

2020年4月の緊急事態宣言が発令後に7割の企業がテレワークを導入したといわれる。

 

私にとっては一線を引いた半常勤状態からテレワークの導入で準常勤に近い勤務形態になってきた。

 

WEBで朝礼、会議、研修、報連相ができる。

 

ショッピングもネット利用が増えた。

 

また、LineやFacebookなどの活用で県外の友人とのコミュニケーションもできる。

 

趣味の囲碁でも世界中の人とリアルタイムで対局する。

 

ソーシャルディスタンスを保ちながら、ゴルフラウンド数が16年前に次いで多くなった。

 

また、PC・タブレット・スマホを活用して日常が気ぜわしくなっている。

 

日常では起床したら体重や血圧を測定してヘルスケアアプリに記録したあと、会社の朝礼にWeb参加して一日が始まる。

 

テレワークのためにパジャマスーツなるものが開発されているという。

 

私の生活はコロナ禍でずいぶん変わった。

 

 

写真……「相田みつを」作品。