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日本政策金融公庫×北陸税理士会 提携開始(2019.1~)

12月12日、北陸税理士会は税理士会館において日本政策金融公庫と「中小企業・小規模事業者支援に関する覚書」を調印した。

日本政策金融公庫との調印式には三好会長以下9名と日本政策金融公庫から国民生活事業本部井原北陸地区統括以下7名が出席した。

この協定は、北陸税理士会と日本政策金融公庫の双方が中小企業・小規模事業者の経営の安定及び経営基盤の強化支援に連携して取り組むことを目的としている。

具体的には、①税務の支援、金融の支援及び課題解決の支援、②地域における経済情報、動向等に関する情報交換、③中小企業・小規模事業者の支援等に寄与する事項を効果的に実施するための定期的な「金融懇話会」の開催を実施していく。

北陸税理士会と北陸地区に6拠点(富山支店、高岡支店、金沢支店、小松支店、福井支店、武生支店)を有する日本政策金融公庫は、相互に情報を共有することで、創業支援や事業承継支援及び再生支援などの分野で、より質の高いサービスを行い、地域経済の発展に寄与していく見込みとなっている。

(中小企業支援対策部副部長 木村岳二)

 

以上の文章は、北陸税理士会が発行している会員向けの会報に、今回の提携の司会を担当した私が作成したものです。

北國新聞の記事にある通り、2019年1月より、日本政策金融公庫が扱う創業案件のうち、顧問税理士が決まっていない先を北陸税理士会に紹介します。

この背景には、小規模な個人のM&Aの増加があります。結構売れている書籍に三戸政和著「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさいー人生100年時代の個人M&A入門」があります。

読むと、ゼロから創業するにはリスクがある。だから、すでにある事業を譲り受ける方が良いと。事実、首都圏では個人の譲り受けがどんどん増えているという。

 

忘年会 IN 山中温泉 2018

2018年、平成最後の忘年会の場所は、「鶴仙渓」の川沿いに佇むRoyal Hotel 山中温泉河鹿荘。金沢の会社から高速道路を使って約70分の場所にあります。

1月の年始挨拶、曼荼羅シート発表会、2月の個人所得税の超繁忙期、3月の確定申告打ち上げ、4月の中間目標結果発表大会、所得税振替納税、5月の法人所得税の超繁忙期、6月の事業発展計画研究大会(和倉温泉宿泊)、7-8月の事業計画作成(予算作成そして個人予算への落とし込み)、9月の事業発展計画発表大会、10月-11月の決算作成及び株主総会、そして、12月の年末挨拶、忘年会。これで1年が終了します。

今年は、増改築(エントランスサイネージを含む)の完了や業務効率化委員会の組成、確定申告の視える化(ファイルメーカー導入)、選択型401Kの導入、多様な働き方に対応するための準社員制度規定の整備、STLOWS誌の大幅改定(インタビュー記事)などこれまでの課題に対して手を打てた年でもありました。

2019年もこのルーティンを繰り返しつつ、未着手の課題に取り組みます。

「人生100年時代、いつまでも若々しく元気に」<418>

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12月6日に北國総研ビジネス懇話会で表題の講演を拝聴した。

 

講師は医療法人ホスピィグループ理事長の浦田哲郎氏(62歳)

 

浦田先生は魚津市に生まれ、金沢医科大学に入局後、1993年に白山市の「河内うらた医院」を開業し、同時に魚津市の「うらた医院」を父親から継承した。

2007年に「浦田クリニック/スコール魚津」を開設。

2017年4月、金沢駅西口に「浦田クリニック/スコール金沢」を開設。

 

先生は介護保険サービスや在宅医療を続ける中で予防医療の大切さを痛感し、複合施設(医療・介護・保健・スポーツクラブ)を経営している。

 

・スコール(QOL)

アンチエイジング メディカル スパ

 

QOL(クオリティオブライフ)を向上するためのスパ(温泉、エステ的なトリートメント、リラクゼーション)

 

 

・「がん」の死亡者…年間死亡者130万人のうち、37万人以上が「がん」で死亡

 

・「がん」の部位別死亡者数順…肺、大腸、胃、膵臓、肝臓

 

・要支援・介護認定の原因…

1位:脳卒中

2位:認知症

3位:運動障害(ロコモ)

 

・人はなぜ病気になるのか?

 

活性酸素説

ホルモン低下説

糖化たんぱく質説

慢性炎症説

有害重金属説

テロメア・遺伝子決定説

栄養低下説

消化吸収・腸内フローラ説

 

 

・「がん」は活発な細胞分裂を繰り返し、腫瘍を大きくする為に糖質を必要としている。

 

・浦田クリニック/スコールのコンセプト

 

1、生活習慣の改善による疾病発症リスクの軽減

 

2、医療を中心に「運動・食養・癒し」の相乗効果で疾病予防・改善に高い成果をあげる

 

3、人間ドック(がん検診)による疾病の早期発見

 

4、標準的治療以外の治療法も提供し、患者様の選択肢を広げる

 

 

・健康に長生きするために何ができるのか?

 

1、がんの早期発見とリスク対策

 

2、動脈硬化のリスク対策

 

3、フレイル(加齢とともに心身の活力低下)のリスク対策

 

 

浦田哲郎理事長は日本坑加齢医学会専門医・評議員で、高齢化社会が深刻になる中、適切な介入・支援により、生活機能の維持向上に貢献されている。

 

 

講演後、利用者として挨拶させていただいたが、浦田理事長の今後ますますのご活躍を期待しております。

 

 

写真…金沢駅のクリスマスツリー。

 

2018年 年末雑感

あっという間に師走です。
お客様の年末挨拶も始まり、年賀状を準備する季節となりました。今年もお客様や社員の家族の皆様に一言書こうと思います。
来年2019年5月には元号が変わりますが、これまでに確立した数々のルーティンを毎日毎日これからも繰り返していきたいと思います。

2018年を振り返りますと、2月の大雪、夏の猛暑、北陸税理士会やTKC北陸の活動とくに7月のTKC全国役員大会などなかなか大変な年でした。

「長寿企業の条件」<417>

税理士岩永経世先生の「考える言葉」シリーズを拝読している。

 

先生とは数年前に日本M&A協会の海外旅行でご一緒したのがきっかけである。

 

11月19日号のタイトルは「長寿企業」。

 

企業の平均寿命は17年だという。

また、100周年を迎えられる企業は3%に満たない。

 

なぜ、若死にする企業が多いのか。

 

岩永先生はこの問いの答えに、アリー・デ・グース著の「企業生命力」を引用されていたのでご紹介いたします。

 

 

「企業の死亡原因は、経営者が商品やサービスの生産活動という経済面に目を向けすぎ、企業の本質が人間集団であることを忘れているのではないか…」

 

そして、”長寿企業”の条件として、次の4つを掲げている。

 

1、環境に適応する。(学習能力と適応能力)

2、アイデンティティーがある。(強い結束力、強力な独自性)

 

3、分散型の意思決定ができる。(寛大さ、自由度、建設的な関係性)

 

4、余裕とあそび心がある。(保守的な資金調達、柔軟性、独立性)

 

この著者の核心は、企業を生き物として捉えて考えてみたらどうなるだろうという視点である。

 

わが社の応接室に掲げてあるダーウインの言葉。

 

「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である。」

 

“長寿企業”とは、絶えざる変化に対応するマネジメントと変化に適応できる自己革新をし続ける企業である。

 

NISSANのゴーン氏のように、自分の役員報酬を不正記載するような自己中心的リーダーシップは人間性の欠落であり不適格者と言えよう。

 

 

写真…第2回詩卿石心囲碁会に参加したとき、新幹線から富士山を見る。(11/26)

劇団四季と話し方 2018

先週に引き続き、劇団四季の吉田社長から学習したもう一つのことを共有したいと思います。それは劇団四季の「話し方」です。

劇団四季の創業者浅利氏は、舞台での役者の言葉が不明瞭でほとんど聴き取れないことに不満を持っていた。

ある日、小澤征爾氏から「音の明晰さは、音が等間隔で分離されている」と聴き、母音法という発声法を開発する。

 

母音法とは、母音のみ音声として明瞭に聴こえるという条件のもと、先ずは母音のみ発音し、しかもその母音を等間隔で話すという方法だ。他には言葉を明瞭にするテクニックとして、母音共鳴変化の原則や母音だけを長くする長音の法則がある。

 

言葉の明晰さをいかに担保するか。音を伝えるプロフェッショナルの真摯さが伝わり、我々も文字を伝える立場として、非常に参考になりました。

 

「講演三題…がん、経営理念、笑顔で気働き」<416>

1、「世界一受けたいがんの授業」

 

講師…東京大学医学部付属病院准教授 中川惠一氏

(11/6…広栄会石川県業務推進協議会)

 

・学校で「がん」を教えないのは我が国だけ。

 

・「がん」のリスク…男性は3人に2人、女性は2人に1人。

 

・やっと2年前に法律で「がん情報」を集められるようになった。

 

・男性は生活習慣が悪い…タバコ、肥満、野菜嫌い、運動不足。

 

・伊藤忠で勤務中に亡くなった人は90%が「がん」。

 

・「がん」は60%治る。

・「がん検診」は我が国が世界一低い。

 

・「がん」の原因…1/3食事、1/3タバコ、1/3遺伝子異常などの運命的なもの。

 

・乳ガンの5年生存率は92%。

がん全体では2/3治る。

早期なら95%完治。

 

・間違った常識…

お焦げの食事は日常程度では関係なし。

 

紫外線を避けるのも黄色人種には関係なく、むしろ骨が強くなる。

 

肉好きや無農薬は「がん」に関係なし。

 

ベジタリアンも「がん」とは無関係。

 

・血圧190でも血管は切れない。

 

・ピロリ菌は胃ガンの原因になるから早めに除去を。

 

・肉⇒コレステロール⇒性ホルモン上昇⇒乳ガンや前立腺ガン。

 

・がん細胞は毎日5,000個発生しリンパ球(免疫細胞)が除去している。

 

・細胞の不死化や免疫細胞の老化が「がん」を増やす。

 

・20年かけて1センチの診断可能な「がん」になる。

 

・「早期がん」とは1㎝~2㎝のがん。

 

・がん対策…2/3は生活習慣を変える、1/3は早期発見。

 

活発に暮らす。

 

野菜や果物を取り、バランスの良い食事を。

 

肉と塩分は取り過ぎない。

 

・がん治療には胃腸・大腸以外は放射線が有効。(欧米60%、日本は低く20%の使用)

 

・サプリのベータカロチンは喫煙者においては肺がんのリスクが高まる。

 

・アルコールで赤くなる人は日本人で45%居るが、飲まないのが賢明。

 

・コーヒーは肝臓がんと子宮がんを抑える効果あり。

 

・年に1回はがん検診を。

 

 

2、「北陸コカ・コーラグループの経営戦略」

 

講師…社長、稲垣春彦氏

(11/19、北陸銀行の金沢両輪会・設立50周年記念総会)

 

・富山県砺波市に5万坪の生産工場を持つ、飲料は北陸と長野県をテレトリーにしている。

年商は680億円(2014年期)。

 

・経営理念…社会に提供する価値を追求し、お客様と仲間を大切にする。

 

・経営感覚…少し高いところから考える。

高さ100メートルからのイメージ。

 

・十人一色⇒十人十色⇒一人十色

 

・人の生活行動にこそ飲料機会がある。

 

・人の動きを見て、大事なことだけを抜粋して考える。⇒「選択と集中」。

 

・エリアマーケティング…個人の暗黙知を全体の暗黙知に。(野中郁次郎教授)

 

・年齢給の廃止。

 

年齢給⇒仕事基準

 

役割給⇒マネジメント給

 

資格等級⇒マネジメント等級、エキスパート資格等級、一般職等級

 

・グループ会社を業態別(資本ホールデング、商品別、流通、海外、M&Aなど)に改編する。

 

・稲垣社長の自己課題。

 

「フロネシス」…不変的な善と実現するための実践的な知識。

科学的知識と実践的知識を融合して、創造的な行動をする能力。(野中郁次郎教授)

 

「随処作主立処皆真」…どこへ行っても主になって、主体性を失うな、主人公になれ。そうすればその人の行動は間違いなし。(臨済禅師)

 

 

3、「加賀屋のおもてなし~笑顔で気働き~」

講師…客室支配人の藤森公二氏

(11/22、第1回MMPG相談役・顧問会)

 

・明治39年(1906年)に小田與吉郎が津幡の田畑をたたんで創業。

 

12室の旅館だったが、創業時は水の分配でいじめに会い苦労したいう。

 

「笑顔で気働き」は後継者の小田與之正・孝の夫妻が心掛けでいた言葉。

 

・商売の鉄則は当たり前のことを当たり前に行うこと。

 

・「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」で36年連続総合第1位。

 

・加賀屋のおもてなしの定義…プロとして訓練された社員が、給料をいただいてお客様の為に正確にお役に立ってお客様から感激と満足感を引き出すこと。

 

・アンケート管理の徹底。

 

1、「クレーム報告書」の提出。(KKBと同じ方式にビックリ)

 

2、クレームゼロ大会(年3回)。

 

3、クレーム白書の作成。

 

 

・社員向上対策

 

社内教育…トップ教育(毎月曜日)、調理アカデミー、女性アカデミー(月1回)、各課現場教育(OJT年3回)、新入社員にOJTして3か月後に本採用の可否判定。

 

1、研修教育…加賀屋ビジネススクール、エグゼクティブカレッジ。

 

2、外部教育…USAツアー、辻料理道場に研修。

 

3、「ひとり一芸」活動…社員の人間性、存在意義・価値の創出。

 

4、信賞必罰と公平・公正の徹底。

 

5、耳人間から口人間への転換(幹部社員の姿勢)。

 

・新人にブラザース・シスターズを付ける。

週1回レポート。

 

・「真似・慣れ・己(おのれ)」…真似から始まり、それに慣れていき、いつの間にか自分のものとなる。

 

 

・「無表情」や「立て板に水のしゃべり」…クレームの原因。

 

・クレームは火災と同じでいつ起きるか分からない。

 

・クレームの3大原因

 

1、自分の段取り優先。

2、一言多い、一言少ない。

3、感性がお客様と違いすぎる。

 

 

加賀屋のおもてなしを身近に理解できた。

 

クレームはゼロに近づけることは出来るがゼロには出来ない。

 

正確性と相手の立場に立つホスピタリティが重要。

 

日々、気付きと改善を心掛けることの大切さを学んだ。

 

 

写真…金沢両輪会・設立50周年記念祝賀会(11/19)

劇団四季の戦略と中小企業経営 2018

過日、四季株式会社の吉田社長の講演を拝聴する機会を得ました。劇団四季は、ミュージカルジャンルの1位であり、2位の宝塚劇団を含めると2団体で3分の2のシェアを占める。言わずと知れたエンターテイメント業界の雄である。

吉田氏は、全員がスマートフォンを使い猛烈な勢いでデジタル化社会が進展する中、リアルな現場で共感や一体感を逆に求める消費者のムードがあることを指摘。

 

これは、なるほど慧眼に感服。舞台と観客の連帯感こそが演劇の土台であり、原点回帰しているという。

これは我々中小企業経営にもそのまま当てはまる。お客様の見えないところはデジタル化する一方、お客様と接するところは現場での連帯感を高めていくことこそ付加価値が生ずると理解しました。とりわけお客様に接する小売業やサービス業には参考となると思います。

 

また、長期の取組として、将来の観客つくりとして、小学校6年生(現在110万人)の約半分に対し、「こころの劇場」と題し、演劇を無償で提供しているという。幼少期の体験が将来の需要に繋がることを意図している。

これにも唸ってしまいました。将来の原因、種蒔きも同時にしているという戦略。我々の経営の参考になるのではと思います。

第35回TKC北陸会秋期大学実行委員会 キックオフ

先日、来年2019年10月9日(水)に開催予定の第35回TKC北陸会秋期大学に関して、支部長と副支部長全員で、コンセプト案を検討しました。タイトル案は「TKC会計人の挑戦と覚悟」。次月の実行委員会で最終決定されます。

 

明治維新にて、武士は自らその権利を放棄し、江戸時代に終止符が打たれました。翻って現在、税理士という士業も岐路に立っています。150年前の黒船に相当する人工知能が職業会計人にとって代わると言われています。

 

いま、TKC会計人は何を考え行動すべきなのか。

職業会計人が勝ち残るための3つの条件として、①組織化②社会の納得③現代業務への対応・新しい業務の開始が要求されています。

 

平成最後のTKC全国役員大会が金沢で開催され、「TKC会計人の輝き未来を照らそう!」というサブテーマで、北陸三県の金融機関との連携を確認しました。

「新元号」最初のTKC北陸会の秋期大学は、全国役員大会で確認した金融機関との連携を具現化するため、TKCモニタリング情報の数を爆発的に増加させる「新しい業務」の取組みにより、圧倒的な数を示すことで「社会の納得」を得る機会としたいと思います。

 

「新元号」維新は、第35回TKC北陸秋期大学の号砲と共に始まります。

「第18回・碁苦楽会で熊野那智黒碁石まつりへ」<415>

9日~12日、3泊4日で熊野、那智勝浦方面の囲碁交流会に参加。

 

碁苦楽会は2016年の芦原温泉と上諏訪に続いて2年ぶり3回目となる。

 

碁苦楽会は兵頭俊一氏(兵庫県)が会長をつとめる囲碁愛好家の集まりで、今回は全国から41名が参加。

 

2日目の10日は「第6回熊野那智黒碁石まつり」の団体戦に参加。

 

会場は熊野市文化交流センター。

 

参加者は全国から500名も。

 

碁苦楽会からは15チームが挑み、私はCクラスのFチームにノミネートされた。

 

メンバーは三段の私と鈴木史男氏ならびに橋本良雄氏の三名。

 

メンバー表を見たら何と私が主将になっていてビックリ、しかし、年齢順・あいうえお順ではないかとの助言であきらめの境地。

 

初戦相手は地元チームの三段S氏、細かい勝負ながら手数が長引き、私の持ち時間40分の時間切れ負け。

 

手数を延ばす時間コントロールも勝負の手段になると思い知らされた。

 

拮抗した勝負なら時間も大切な要素なのである。

 

 

2戦から4戦の相手は三人とも五段。

 

2子置いて戦かうも3連敗し、第4戦は地元のM氏に中押し勝ちし1勝3敗。

 

M氏は私の方が残り時間が少ないことを知りながら、時間切れを狙う手管を使わず生きの無いことを確認して投了した。

 

上手であるM氏は人柄が良く、さすが高段者だと感心した。

 

チームの成績は鈴木、橋本氏のご健闘で2勝2敗。

 

懇親会では地元の熊野市長をはじめ関係者の方や棋士の羽根泰正九段、青葉かおり五段、武田祥典二段が来られていた。

 

また、この大会はトップアマが集まり名人戦も行われ、前回優勝者の平岡聡氏はじめ歴代アマ名人も参加していた。

 

 

3日目は個人戦。

 

相手は二・三段で気楽だったが、2勝2敗。

 

皆さん、段を落として参加しているようだ。

 

観光は、丸山千枚田(奥熊野)、花の窟神社、獅子岩と七里御浜、熊野古道、那智の滝(日本一の133メートル)、那智大社、青岸渡寺(西国三十三所1番)、新宮速玉大社を訪ねる。

 

和歌山県那智勝浦にある「ホテル浦島」(昭和31年創業)に宿泊し、忘帰洞という洞窟温泉に浸かったが波の音と洞窟の自然に癒された。

お薦めの温泉だ。

 

 

「那智黒石」は、熊野

市神川町が産地で、碁石の黒石、硯などが加工されている。

 

この地にある熊野本宮大社は、熊野信仰で有名な格式のある神社である。

熊野速玉大社、那智大社のいわゆる熊野三山は平安末期より「蟻の熊野詣」の時代で、いわゆる末期思想が起こり、仏法が衰え、社会は乱れて、世は末世と考えられ、人々は争って西方浄土に往生することを願った。

 

そして熊野詣での証しとして黒石をすくい、帰ったあとも往生の念仏を念じて手を摺って磨き「極楽世界」の荘厳さに思いを馳せたという。

 

碁苦楽会は囲碁で極楽の世界に触れているのかも知れない。

 

囲碁交流の旅、充実した楽しい旅だった。

 

 

写真…那智の滝をバックに碁苦楽会参加者(11/12)