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遊魚動緑

  • 「遺産の分割方法と遺言のおすすめ」<306>

    2015.11.05
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    10月21日に東京富士大学の判例研究会に出席した。

     
    私は昭和50年6月1日に税理士事務所を開業したが、その10か月後の昭和51年4月に公認会計士の受験資格を得るため東京富士大学の前身の富士短期大学経済学科(通信過程)に入学し、昭和53年3月に卒業した。

     
    東京富士大学会計人会会長の若狭茂雄会長とは親交をいただいている。

     
    平成28月11月ごろに、神津日税連会長の肝いりで「全国会計人サミット」を東京富士大学が主催することを検討している。
    東京富士大学卒業会計人は関東だけで140名いるとのことである。
    資産税講師で有名な岩下忠吾先生(昭和19年東京都出身)も卒業生である。

     
    今回の判例研究会は「換価分割」のテーマで講師は税理士の塚本登紀子先生(事務所は墨田区)。

     

     
    相続で資産を分割する手法には五つある。

     
    1、現物分割…個々の財産の形状や性質を変更することなく分割する方法。
    土地や建物全部を一人の相続人に承継させる、一つの土地を分筆してそれぞれを別の相続人に承継させる、預貯金を相続人に承継させる、自動車を一人の相続人に承継させるなどが該当します。
    遺産分割は、その性質上できる限り現物を相続人に承継させるのが承継させるのが望ましいことから、遺産分割の原則的な方法といえる。

     
    2、代償分割…一部の相続人に法定相続分を超える額の財産を取得させた上、その相続人が他の相続人に対して代償金を支払う方法。
    例えば、現物分割が不可能な場合、現物分割をすると分割後の財産の経済価値を著しく損なうため不適当であり場合、特定の遺産に対する特定の相続人の占有・利用状態を保護をする必要がある場合。ただし、この方法を選ぶについては相続人間の同意が必要です。

     
    3、換価分割…遺産を売却などにより換金した後に、価格を分配する方法。
    不動産を換価分割する場合、相続登記手続及び所有権移転登記手続の費用、売却に係る諸費用、さらには譲渡所得税などが発生するので、これらの費用を予め考慮しておく必要がある。

     
    4、共有分割…遺産の一部や全部を、相続人間の具体的相続分の持分割合に応じて、物権法上の共有取得とする方法です。
    共有分割は、現物分割、代償分割、換価分割が困難な状況にある場合、または相続人間で共有による分割を希望しており、それが不当とは認められない場合などに限定して行われるべき方法である。

     
    5、相続分の譲渡
    (1)、遺産分割の前に行う。
    (2)、相続分の譲渡に際しては他の共同人の同意は必要ない。
    (3)、譲渡の相手方は他の共同相続人でも、共同相続人以外の第三者でもかまわない。
    (4)、譲渡は有償・無償は問わない。
    (5)、譲渡は口頭でも書面てもかまわないが、後日の紛争を避けるために、相続分譲渡書を作成し相続分譲渡の通知を共同相続人に配達証明付き内容証明郵便でしておく。
    (6)、分割協議に第三者が入ってくると分割協議がうまく進まないことが多くなるので、民法では相続分が第三者に譲渡された場合、他の共同相続人はその相続分を取り戻すことができる。
    この取り戻し権は共同相続人全員で行使する必要はなく一人でも行使できる。
    また取り戻された相続分は共同相続人全員に帰属し取り戻しに要した費用は共同相続人が相続分に応じて負担することになる。

     

     

     
    (質疑応答事例)

     

     
    未分割遺産を換価したことによる譲渡所得の申告と、その後分割が確定したことによる更正の請求、修正修正など。

     
    (1)、換価時に換価代金の取得割合が確定した場合…法定相続分に応じて取得。

     
    (2)、換価時に取得割合が未確定の場合。

     
    〇、確定申告までに未分割…法定相続分に応じて取得したとして申告。
    その後に分割しても更正の請求等はできない。

     
    〇、確定申告期限までに分割し、次の条件を満たす場合は各?相続人こ取得割合とする。
    (イ)、換価代金の分割(ロ)、相続人全員がその取得割合に基づき譲渡申告をしている。

     
    (判  例)

     
    未分割遺産の換価にかかる処分行政庁の譲渡所得税決定処分を不服とした訴訟事件。

     
    平成16年9月に審判に移行し、平成23年9月に高裁で原告は棄却判決となった。

     
    (むすびに)

     
    相続税の申告が増加する中、遺産分割が確定申告までにととなわないと、相続人間の係争や税務事件につながるから、生前に公正証書遺言の作成をおすすめする。

     

     

     
    写真…バリ島にて(10/10)

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