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遊魚動緑

  • 「捨てられる土地」<374>

    2017.09.25
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    新幹線のグリーン車に乗ると、座席の前ポケットに車内誌「Wedge(Guiding Japan Forward)」と「ひととき(にっぽん温故知新)」が置かれてある。

     

    その「Wedge(ウェッジ)9月号」の表題が、「捨てられる土地~登記しない地権者、ツケを払う次世代~」。

     

    見逃すことが出来ないタイトル。

    以下にポイントを列挙します。

     

    〇、増田元総務相らによる「所有者不明土地問題研究会」が、日本全国で「所有者不明」の土地が約410万ヘクタールに達すると発表。

    これは、九州の368万ヘクタールを上回ると。

     

    〇、所有者の居所や生死が直ちに判明せず、災害復旧や耕作放棄地の解消、空き家対策など地域の公益上の支障となる例が各地で報告されている。

     

    〇、人口減少と高齢化が進むなか、相続を契機に故郷の土地の所有者となり、戸惑う人が増えている。

     

    〇、土地所有者の所在や生死の把握が難しくなる大きな要因に相続未登記の問題がある。

    相続登記が義務でなく、判断は相続人にゆだねられているのが原因。

     

    そのため、相続登記が行われなければ、名義は死亡者のままで、実際には相続人の誰かがその土地を利用している状態になっている。

    世代交代が進めば法定相続人がねずみ算式に増え、登記簿情報と実態がさらに進む。

     

    〇、相続登記は任意のため、こうした状態自体は違法ではない。

    しかし、所有者がすぐに分からないと第三者はその土地を使いにくい。

     

    〇、日本の国土は3,780万ヘクタールで、森林が66%、農地が12%、宅地が5%、道路・水面・河川等が7%、その他が10%となっている。

    宅地は僅か5%なんですね。

     

    〇、相続登記は相続人にとって登記申請の手間や費用に対する負担感は大きいのが実情。

     

    〇、自治体が税金を使って用地取得を行う際には所有権移転登記を行うことが前提となる。

    法定相続人を特定し相続人全員から合意を取り付けなければならない。

    相続人の中には、所在不明や海外在住などで連絡がつかない人もあるから難航する。

     

    〇、自治体は固定資産税の徴収や危険な空き家、土地の荒廃に悩んでいる。

     

    〇、人口流出によって不在地主が増加し相続人情報を追うのが困難になっている。

    また、土地の資産価値の低さや管理負担を理由とする相続放棄の増加や親族関係の希薄化に伴う遺産分割協議の困難化。

     

    〇、問題の解決策としては。

     

    登記が長年にわたり放置されている土地の利用権を設定を可能にする。

     

    利用見込みのない土地を所有者が適切に手放せる選択肢を作っていく。

     

    〇、NPOなど地域の中間組織による土地の寄付受け付けの仕組みや、自治体による公有化支援策の構築など、土地の新たな所有・利用のあり方について議論が必要だ。

     

    〇、警察も手に焼く「地面師」が、管理の行き届いていない土地を騙しとっている。

     

    〇、山林の境界は判別しづらく、記録からも記憶からも消えつつある。

    そうした事態に集落を挙げて境界確定に乗り出し、いらない土地を寄付してもらい、地域づくりに利用する動きもある。

     

    〇、私が聞いた話では、中国人が法人を通して日本の名水を狙って山林を買いあさっているとのこと。

     

     

    日本では本年4月に120年ぶりに民法の抜本改正されたが、法律が実態に追い付いていない現状は深刻である。

     

     

    写真…彼岸花(石川県庁前庭で彼岸中日の9/23に写す)

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