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持敬の心と社内提案力コンテスト

先週、9月3日(金)の終日をかけて、社内提案力コンテストを開催しました。
日頃から温めていた着想を提案という形にして、社員全員がプレゼンテーションを行いました。
これからの時代は、人口が減少し、何も手を打たなければ事業発展できません。
西尾レントオールの経営理念の中で、<持敬の心>があり、提案力コンテストのプレゼンを拝聴しながら、これからは、持敬の心こそ大事と何度も思いました。
<持敬の心>
『 絶えず畏敬の念をもって 』
今の仕事の進め方がよいのか、もっとよい方法がないのかと、たえず自問自答して仕事の取り組みについて真剣に考えるべし。
おそれおののきの気持ちで日常業務を。
この西尾レントオールの経営理念は、江戸時代に石田梅岩によって起草された石門心学の「五つの心」をベースとしています。
江戸後期の心学者、鎌田柳泓の『心学五則』によれば、<持敬の心>をこう定義しています。
第一則『持敬(じけい)』
持敬とは敬を持つという事にて、万事うかめず怠らず、油断大敵という事を能(よく)知りて、朝夕恐れ慎むことなり。
今回の提案力コンテストは、記念すべき第一回であり、毎年、持敬の心で継続していきたいと思います。

後継者と事業計画作成

中小機構北陸支部で相談員を担当しております。
下記の問題と回答は、ある日の相談を簡易的にまとめたものです。。。
≪質問≫
現在、メーカー向けのA事業と一般消費者向けのB事業があり、売上構成比はそれぞれ70%と30%です。現在、後継者である専務取締役は、B事業を拡充したく、現在の売上構成比30%を50%までに高めたい。
現在のスタッフは高齢化しており、20代から30代の人材を採用したいが、売上が見込めないなか、人を採用するのはリスクが大きい。
どのような判断をすればよいのかご教授頂きたい。
≪回答≫
現在、取引先メーカー主導の事業計画があるだけで、自ら主体的に作成した計画はありません。
将来のビジョンを明確にするため、後継者である専務が主導して事業計画を策定致します。
年商3億円の場合、B事業は売上構成比30%ですので、9千万円。
B事業が50%になった場合、1.5億円となり売上が6千万円増加します。
今、粗利率20%、労働分配率が60%とそれぞれ仮定した場合、12百万円の粗利益、約7.2百万円の人件費が捻出できますので、約2人分の新卒採用が確保できることとなります。
計画立案する際、自ら主体的に行うことに留意して頂き、人材育成も仕事であると社歴の長い社員の方にご理解頂いてください。

人はなぜゴルフをするのか?

趣味はと問われれば、ゴルフと答えております。
「人は何故ゴルフをするのか」と突き詰めた場合、いくつかの理由があるかと思います。
東川鷹年先生の「社員がワクワクして仕事をする仕組み」日本経営合理化協会出版局
462~464頁「何故セルフマネジメントなのか」参照。

社員がワクワクして仕事をする仕組み

社員がワクワクして仕事をする仕組み

  • 作者: 東川 鷹年
  • 出版社/メーカー: 日本経営合理化協会出版局
  • 発売日: 2004/11/19
  • メディア: 単行本




以下、引用。
「人は、何故ゴルフをするのか」
理由   
1.気分が爽快である。
2.仕事のおつきあい
3.健康の為
4.ストレス解消
動機づけ
1.目標の明確さ〔チャレンジシートによる目標管理〕
目に見えるピン。(具体的で明確な目標がある)
容易に達成出来ないが、さりとて達成不可能でないパー。
スコアー表と自分のスコアーとの対比。(目標に近づける)
自分のスコアーとの人のスコアーとの競い合い。(にぎりがある)
OBというペナルティーもある。
決められたルールを守る。
2.ゲームの完結性〔任すから任すに足りる人の育成〕
スタートからグリーン迄、完全に責任を持たされ最終ホール迄。自己の腕次第。
3.フイードバック〔ランクUPノートによるチェックとアクション〕
各ショット毎、各ホール毎、数字で示され、9番ホールと18番ホールでのフィードバックがある。(インとアウト、上期と下期)
4.多様な技能を駆使できる〔自己の能力の発揮〕
ホールによって異なるコンディション。
クラブの種類。(異なる用途)
やさしい所(フェアウェイ)と難しい所(ラフバンカー)。
トラブル(バンカー、林の中からの脱出)
あらゆる事への変化を読み、上手に生かす。
5.判断を任される〔セルフマネジメント〕
距離の判断、グリーンを読む判断。
クラブを選ぶ判断、スタンスを決める判断。
グリップを握り、スタンスを決めスイングをする判断。
確かに長時間にわたるプレーを持続させるだけの動機づけが揃っている。
もし、ゴルファーの目にハッキリとピン(旗)が見えず、パーも知らされずフイードバックが与えられず、一種類のクラブしか使えず、己の判断が奪われたら二度とやる気はしないだろう。
(下線は、私が加筆しております!)
あなたは、そしてあなたの部下はこのような動機づけを与えられて仕事をしていますか。
以上引用終わり。
仕事も自分で判断できず、指示されっぱなしでは、やる気はでない。。。
自らが計画を立て、チェックし、改善し、その目標の達成に責任を持って初めて、ワクワクしますね。。。

後継者と分社化のタイミング

後継者と分社化のタイミング
中小機構北陸支部で相談員を担当しております。
下記の問題と回答は、ある日の相談を簡易的にまとめたものです。。。
≪問題≫
○○を主とする卸売販売が会社の母体です。現在、後継者であるAが新規事業を行っています。現在、その新事業は、母体の年商の1割割程度の規模であり、今後、伸ばしていきたい。ここで問題を提起します。
1.将来、別会社にして規模を拡大していきたいが、どの位の規模になった場合、分社化できるか。また、どのような手法を用いて分社化するかご教授頂きたい。
2.将来、優秀な営業マンをヘッドハンティングしたい。留意点をご教授願いたい。
≪回答≫
現在、後継者であるAは、人口減少時代には、モノではなく付加価値を提供したいと考えています。ノウハウやブランドに価値を見出すことにより、生き残りを図っています。
1の回答
 分社の方法として、会社分割を行います。今、仮に母体会社の貸借対照表が資産100、負債50、純資産50だとします。そして、新事業が1割の規模なので、資産10、負債5、純資産5として、それぞれを母体から切り離します。母体の貸借対照表から、資産10、負債5、純資産5が切り離され、その代替として、資産の部に「子会社株式」として5が計上されます。
 次に、分社化するタイミングです。1つの私見ではありますが、役員報酬を除く新事業に係るスタッフの人件費が回収できる目途がついたときがタイミングの1つだと思います。分社化のメリットは、母体への甘えを断ち切り、頼らない独立採算制にあり、全員の経営意識が高まります。さらに、分社化した場合、新会社の商号がブランドとなります。商品名に付随した会社名が付加価値を高めます。
2の回答
 現在の母体には、生え抜きの幹部社員が多数在籍しております。この状態で、優秀な人材にある程度の役職・給与を与えた場合、既存の幹部と衝突する恐れがあります。そこで、分社化して母体と完全に分社化された状態まで、ヘッドハンティングは待つ必要があります。その方の給与を回収できる経営計画をもって、株主である母体への説明を図ることができれば、そのヘッドハンティングは成功できるでしょう。

MMPG小冊子第二弾

第5次医療法改正により創設された基金拠出型法人の数がここにきて大幅に増えています。
改正後も医療法人成りのニーズは高く、新設が可能な「持ち分の定めのない社団医療法人」、中でも上記のように基金拠出型法人に注目が集まっているようです。
http://www.mmpg.gr.jp/sub/books/0000000009.php
このような背景で、医業・福祉経営に専門特化した会計事務所集団たるMMPGは、小冊子「医療法人の設立と運営の実務ポイント ~基金拠出型法人を中心として~」を出版しました。
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今、事業承継に焦点を当てた小冊子第二弾を作成中です。
相続が起きた場合の診療所の事業承継の手続き
Q  個人医師が開設・管理している医療機関(いわゆる個人開業医)で後継者がいる場合といない場合とでは、事業承継対策が異なるのでしょうか。それぞれの対策の手続きの留意点をご教授いただけますか。
1.後継者がいる場合
親である現院長の廃業、子である新院長の開業、それぞれの手続きが必要となります。
2.後継者がいない場合
 医療機関の場合、一般事業会社のような会社分割制度の仕組みはなく、事業譲渡の手法が用いられます。事業譲渡によるM&Aが行われた場合、経営主体が変わることになります。したがって、買収先が新たに開設することとなり、病院開設許可の新規取得や職員の退職・新規雇用手続き、取引契約等の再契約、経営者に係る課税関係といった手続きを行います。
 また、対象施設が病院の場合には、経営主体が変わることにより、いったん譲渡側が病床の権利を返還し、買収側が新たに病床の権利を取得するという手続きも必要となります。
 対象となる病院において、実際の病床数が都道府県作成の医療計画における基準病床数を上回っているような病床過剰地域に存在する場合においては、新たな病床の権利が取得できない場合があるため、病床の引継については、留意を要します。
≪参考文献≫
1.「医療法人の相続・事業承継と税務対策」青木恵一著 税務研究会 平成22年4月 
2.「病医院の相続・承継・合併の税務Q&A(第三版)」税理士法人山田パートナーズ著 中央経済社 平成18年7月 
3.「医療・福祉事業の税務調査対策徹底対策」羽生正宗著 ぎょうせい 平成22年5月 

事業承継には10年かかる~相談事例と体験から

「事業承継には10年かかる~相談事例と体験から~」
1.講演報告
過日、興能信金金沢支店が主催する「興能金沢ブロック経済交流会研修会」へ中小企業基盤整備機構北陸支部(以下、中小機構と略します!)の相談員として講演させて頂きました。
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日時:2010年7月27日(火)18時30分~
場所:ニューグランドホテルの「金扇」の間
タイトル:「事業承継には10年かかる~相談事例と体験から~」
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2.国から中小企業へのエール
国は、中小企業憲章を定め、中小企業を応援することを閣議決定しました。(2010年6月18日)
憲章の前文は、この文章から始まります。
「中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役である。・・・これにより、中小企業が光り輝き、もって、安定的で活力ある経済と豊かな国民生活が実現されるよう、ここに中小企業憲章を定める。」
http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004655/kensho.html
中小機構とご縁を頂くなかで、国家の施策を活用しないのはもったいないことだと強く思います。
補助基金など実際にお金が入る制度は、分かり易く理解しやすい。
一方、経営コンサルティングなどのサービスはお金が直接入るわけではありません。
お金に関しては間接的なので理解しにくく、また、コンサルティング活用に関しては経営者の資質に大きく依存します。
大事なものは目に見えないのは物事の本質だなとも思います。
事実、過日のセミナーにおいても、中小機構の存在をほとんどの方が知らなかった!
中小機構は全国組織であり、経験ある中小企業診断士など実務のプロが多数在籍しています。補助金だけではなく、コンサルティングサービスをも補助して頂けます。
例えば、IT化支援など、専門家派遣費用の3分の2は国から補助頂けます。
http://www.smrj.go.jp/venture/consult/046280.html
(戦略的CIO育成支援事業)
3.講演内容
大きな夢を実現するには、人の一生では足りない。
はじめに、「なぜ、事業承継が進まないのか?」を3点まとめました。
①創業者は死なないと思っているふしがあり、人生の一回性に早く気付くこと。
②創業者は前向き(営業・製造)の事は得意であるが、守り(経理・リスクマネジメント)には消極的という傾向が強い 
③事業継続の疑義と適切な後継者不足
⇒内部留保は次の事業に投資する。事業を守るという発想は、人口が右肩上がりの時だけ! 
その後、中小企業基盤整備機構北陸支部での相談事例、御客様の実例や自分自身の体験など、約80名の経営者の方に話をさせて頂きました。

財務会計の限界と経営人材を育成する経営管理会計

過日、JPBM協会(日本中小企業経営支援専門家協会)の会合で「財務会計の限界と経営人材を育成する経営管理会計」.と題したテーマを拝聴する。㈱鉄人化計画の代表取締役社長 日野洋一氏をゲストに招き、経営のための会計につき考えさせられた。
1.国語と算数の一致
企業の理念やヴィジョン、そして戦略や目標・方針は、言葉で語られ、文章にされる。その道具は日本語であり、国語です。この国語の世界は数値に置き換えることができます。
あらゆる事象を数値化、計数化することによって、事実に正確性と客観性を与えることができます。そして、数値は言葉の持つ情緒性や抽象性といった性質を補完し、その日本語に説得力を持たせることができます。それは、国語と算数が一致し、言葉が説得力を持った瞬間であり、それを聞いた時、人は動きます。
2.経営のための会計の第一歩
変動費と固定費とは、売上高に対して変動固定します。売上高に伴って増加及び減少する費用を変動費といい、売上高が変化しても増減しない費用を固定費といいます。
固定費は単なる費用ではなく、力と見ます。
付加価値を生み出しているのは人なのか物なのか。
現在の儲けを、労働生産性と設備生産性などの指標に分けて分析し、何に投資すれば儲かるのか真摯に考えること。経営管理会計の出発点です。
3.付加価値の源泉を知る
固定費を要素費用としてボーっと見ていては、経営に失敗します。例えば、パチンコ業。
この業態は、何が付加価値なのか。ある経営者は人が付加価値の源泉と見て、ホールの接客で差別化を図ろうとした。深々とした礼や丁寧な言葉遣いをマスターして、経営を行った。そのパチンコ屋の結末は如何に。結果は、早々と倒産してしまった。
限られたお金を何処に投資するか。人に大事なお金を振り分けた場合、設備に回すお金が減ってしまう。したがって、機種の更新投資を滞らせてしまったのが敗因となってしまった。この業態のパワーの源は人ではなく、設備、機種の良し悪しだったのです。
接遇も大事ではあるが、機種更新の方がパワーを有する。言い換えるならば、人よりもモノに付加価値があったのです。
経営管理会計で大事な点は、会社には複数の業態が混在しており、ビジネスユニットを戦略的に区分し、その業態ごとに変動費と固定費に分けて、とくに固定費というパワーの源が何処にあるかを見極めることが必要だということです。

観光都市金沢の挑戦

1.大都市金沢
現在の金沢市の人口は46万人弱であり、地方都市としては中堅クラスです。明治初期の頃は大都市であったことを皆様、ご存知でしたでしょうか?
金沢の明治初年の人口は約12万で、江戸期には江戸・京都・大坂に次ぐ大都市で、武家と町民が半々の構成でした。
隆盛を誇っていた加賀百万石の経済力も藩籍奉還後に急激に衰退し、人口が激減することになります。
それ以降、これまで武士に依存していた経済を立て直そうと殖産興業がさかんに行われ、人口が徐々に増加していきます。
2.アクセスの便利さの一長一短
2014年。金沢・品川間が2時間30分で移動できる新幹線開通の年度。さまざまな思惑を抱えて、開通に向けて準備が進められています。
個人的には大歓迎ですが、便利さには光と影があるように、アクセスが良くなればなるほど、金沢の神秘性が失われ、飽きてしまうのではないかという懸念があります。
(人口と便利・不便利の関係性)
人口増加の時は便利が勝つ
人口減少の時は不便が勝つ。
簡単に行けるようになって魅力が失われることがないよう、金沢という都市のポジショニング(立ち位置)を明確にしないと、観光産業の明日はない。。。

営業と科学

1.ヴィジョンと戦略の違い
戦略とは、限りある経営資源の中で、何を捨てて何をするのか、取捨選択の決定です。無尽蔵に金と時間があれば、経営者のビジョンの達成はより可能性が高まりますが、実際は、有限の世界で、戦わなければなりません。
2.営業と科学
営業とは、科学であり、下記の①~③がすべてかみ合えば、営業は成功します。
①適正なマーケットに  (戦略)
②適正なアプローチ方法で(戦術)
③適正な努力をする   (戦技)
成果が上がらないのは、①~③の方法のどれかが間違っているということであり、常に定点観測をする必要があります。
3.フォーキャスト(予測)とプレクローズド(約束)
フォーキャスト(予測)とは、たとえば、①の市場で年間2億円の売り上げを予測し、3か月に一度、その予測が正しいかどうか観測し、計画を修正していく。
一方、プレクローズド(約束)とは、換言すれば、ノルマであり、絶対に達成しなければいけない約束です。この約束は、徹底継続して達成するまで果たしていくものです。
担当者の誰もが月1回の会議は夢にでるくらい強烈なものであり、上司から「約束を果たせないのは能力がないかやる気がないかのいずれかだ!」ときつく約束を守れるかどうか詰問される。目標ではなく、約束であることから、その強制力は働きます。

仲介業の本質

仲介業の本質
アップルの創業者スティーブジョブスは、イノベーション(革新)とは何かとスタンフォード大学の学生に問うた。たとえば、好きな異性にアプローチするにはどのような方法があるだろうか。その好きな異性ライバルは花を5本プレゼントしようとしているとき、君はどうするか。此処で、花の量を増やし、10本贈ろうとしたとき、君は好きな異性のことを考えず、ライバルのことを考えている。会社経営に置き換えるならば、価格を競争で値段を下げるのと同じ方法です。
異性のことを考えるならば、花ではなく食事や宝石など様々な方法を徹底して考えることが必要でしょう。好きな異性を徹底的知る。お客様のことを知らずして、営業は語れません。
このことから、マーケット調査は無駄であり、お客様のニーズはこちらから提案することが大事です。
M&Aの報酬の付加価値とは何でしょうか。単なる合併の手続であれば、事務手数料しか頂けません。例えば、競争が激化する地方都市の業界であれば、地元同士の会社で手を組むことが将来のあるべき姿であると、こちらから問題解決の答えを用意します。巷の言葉では、ソリューションビジネスでしょうか。未来への提言、あるべき姿へのプランは付加価値があります。なぜ、こちらから答えを用意しなければならないのか。それは両者ともに答えを持っていないからであり、此処に仲介の必要性が出てきます。
成功率の極めて高い仲人の方に、仲人の成功要因を聞けば、仲人の本質が理解できます。その仲人は、見合いまで絶対に合わせない。仲人が両人のことを知りつくして、合う人を選び、決して、本人同士が決めるわけではない。
M&Aの世界でも、仲介を経ずに、本人同士が価格交渉するケースがあります。一見、合理的のようですが、ほとんどうまくいきません。
両者ともにあるべき未来を描けず答えを見出すことができないからです。