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「新型コロナ、5類に移行」<577>

5月8日に、3年余り続いた新型コロナウィルスは感染症対策で季節性インフルエンザと同じ5類となりました。

第8波(2022.10~2023.2)は感染者は9万人でコロナ発生からの累計感染者数の48%になっている。

第8波は今年1月をピークに減少し今は全国で9,000人/日に治まっている。

 

9日からは感染者数の全数発表が無くなりました。

今後は全国5,000医療機関から報告のデータを基に1週間ごとに発表される。

 

・新型コロナの現在地。

 

報告されただけの累計感染者数は世界で7億6,500万人、死者数690万人、日本では感染者数3,380万人、死者数7万5千人。

21世紀で最も大きな感染症被害だ。

日本では、

第1波(2020春ごろまで)の致死率5.34%。

ワクチンなどの効果で

第8波(2022.10~2023.2)の致死率0.23%。

インフルエンザの致死率は、60歳未満は0.01%、60歳以上は0.55%。

重症化率下がるもオミクロン株で感染者数が桁違いに多くなり死者は第8波が最多になった。

インフルエンザより感染力強く、より多くの人が死亡する恐れがある。

ゼロコロナは不可能で、対処方法はワクチンと治療薬で。

新型コロナがあることを前提に社会を動かす方向に。

 

・今後どうなっていくのか。

 

次の第9波は第8波(感染者1,000万人)より多くなる恐れがあると専門家が予測している。

理由として、

感染対策の緩和、感染経験者の割合が3~4割程度(イギリスでは8割超)と少ない、ワクチン効果が徐々に低下、高齢化率が高いなどが上げられている。

 

・私達はどう対応していくべきか。

 

若く健康な人は風邪と同じだが、高齢者や基礎疾患ある人は重症化しやすい。

咳や会話時の飛沫で広がり、3密の場所で感染しやすい。

手洗い、消毒、マスク着用、換気、距離をとる、ワクチン接種、体調悪い時は休むなどは引き続き対策が必要だ。

感染増加局面では対策を強める必要がある。

 

感染拡大時の病床確保、変異ウィルス監視体制維持、後遺症の診療体制が求められる。

 

WHOは先日、緊急事態宣言を解除したが、世界では直近の週でも感染者3人に1人が死亡している。

危機感は引き続き持ち続ける必要がある。

 

(写真)

令和3年12月以来久しぶりに、石川県庁19階ロビーコンサート(第201回)を観賞。

七尾市文化協会(俊友会合唱団・七尾吹奏楽団)の演奏でした。

経営者に贈る5つの質問(5)

「われわれにとっての成果とは何か」

ある会社のサービスは、他社に比して価格が高い。

その会社が払うパートナーへの手数料も低い。

ただ、お客様はその会社のサービスを受ける。

その会社には、お客様を惹きつける「ブランド」があるからだ。

先日、この「ブランド力」を痛感しました。

その会社のサービスには歴史があり、たくさんの方を巻き込んでいる。

 

さて、成果とは会社だけでなく、社員の成果もあるでしょう。

例えば、社員の年収です。

会社の成果を社員へ分配する。

社員への福利厚生を厚くする。

これも成果だと思います。

成果は、会社の将来の事業発展の源泉だと思います。

経営者に贈る5つの質問(4)

「顧客にとっての価値は何か?」

ドラッカーによれば、この質問の回答の多くは自分たちが勝手に考えているという。

回答の多くが顧客の観点ではないと厳しく指摘している。

この質問こそ、顧客目線ではないと回答できない。

実際にお客様の声を傾聴しなければならない。

 

ドラッカーは、「顧客に価値を提供しているか」ではなく「規則に合っているか」と考え自らを目的視する組織も多いという。

官僚的思考になっていないか、ここは自問自答すべきところです。

この問いは難しいです。

常にお客様視点に立つ。

価値を提供できない場合は、提携先に協力を求めるなど自社の経営資源以外で回答を求めることも是だと思います。

「税理士のひみつ」<576>

日本税理士会連合会から「税理士のひみつ」と題する漫画本が会員に配本された。

この本は小学校等への寄贈を目的として発行された。

発行所はGakken(学研)で、漫画でよくわかるシリーズ「仕事のひみつ編」の7編目。

 

第1章 税って何?

さまざまな税、税の使い道、全国で行われている税の教室。

 

第2章 税理士の仕事って?

税理士の仕事、電子申告・電子納税って?、時期ごとの税理士の業務、税理士と司法書士・社会保険労務士との関係。

 

第3章 依頼者のために

ふるさと納税って?、税務調査って、税理士は会社の「かかりつけ医」。

 

第4章 税理士になるには?

税理士になるには?、全国の税理士会と日本税理士会連合会。

 

「おわりに」

税理士をめざして。

 

 

子どもたちが本を読まなくなったと言われて久しいが、漫画本の人気は衰えない。

漫画は読みやすく、分かりやすい上に楽しいからだ。

 

税理士試験受験者が減少(2017年にピーク時より4割減)する中、小学生に総合的な学習の中で税理士のことを知ってもらう意義は大きい。

 

 

(写真)

1、漫画本「税理士のひみつ」

2、囲碁フェスタ:金沢クルーズターミナル(5/3)

・レリーフ

・記事(5/4北國新聞朝刊)。

・下島陽平八段より五子局の指導碁。

理想を掲げて暗夜を行く 2023

今、北陸税理士政治連盟石川県支部の幹事長を拝命しております。

そして、広報委員長も拝命しております。

こうした会務に注力できますのは、優秀な創業者と社員にお支えを頂いているからであり、感謝しております。

社員の心の声を傾聴するべく、謙虚な姿勢で日々過ごして参ります。

 

さて、この度、日本税理士政治連盟の広報誌に「南十字星」というコラムを執筆を頂く機会を頂きました。

ドラフト段階ではありますが、下記に記載したいと思います。

 

『理想を掲げて暗夜を行く』

司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」を再読すると、徳川家の武家政権から国民による議会制度への革命がいかに成し遂げられたか再確認することができる。「日本は、幕法によって徒党を組むことは最大の罪になっている。ところが驚いたことに英国や米国などは公然と徒党を組み、徒党が正論をおこし、他の徒党と大論議を戦わせて一国の政治を動かしている。それが議会というものだ。」と坂本竜馬が語っている。

 

夜明け前が一番暗いという。江戸幕府最期の暗夜においては、国民主権の議会制度の確立という「一灯」を掲げて大政奉還を成就させた。そして、明治維新の立役者である長州藩や薩摩藩などが中心であった政治家は、今や国民選挙によって選ばれている。

 

維新から150年を過ぎた今、民主主義の根幹は我々の選んだ政治家にかかっている。これからも、混沌とした暗夜のなか、税理士制度の維持発展という理想を掲げて、良き理解者である国会議員をこれからも支援して参りたい。

「医師の働き方改革」<575>

4月24日、金沢東急ホテルで日本医業経営コンサルタント協会石川県支部主催、佐藤文彦講師による「医師の働き方改革の推進に関するノウハウについて」を受講した。

以下、TKC医業経営情報誌3月号も参考にして骨子を列挙します。

 

・医師の働き方改革は、時間外・休日労働の上限規制が令和6年4月から施行される。

 

・現状、令和2年現在の病院常勤勤務医の労働時間は。

週あたり60~70時間が18.9%、70~80時間が10.4%、80時間以上8.5%となっている。

基本は週5日×8時間=40時間だから80時間だと2倍になる。

 

・改正医療法・労基法では、時間外労働の水準を次の通りに定めた。

具体的には医療機関の機能ごとに3つの上限が定められた。

A水準(一般労働者と同じ)…年960時間(月平均80時間)以下、月100時間未満(週25時間、日に5時間)。

 

B水準(医師を派遣する病院や救急医療など)…年1860時間以下、月100時間未満。

臨時。

2035年に終了目標。

 

C水準(研修などを行う医療機関)…年1860時間、月100時間未満。

 

・進捗状況

A水準の病院は宿日直の許可が必要だが進んでいない。

申請しないと、宿日直が労働時間にカウントされ、当直医の確保や大学病院等からの派遣医師の確保が非常に難しくなる。

 

B水準やC水準の場合は、医療機関勤務環境評価センターへの申請必要だが思わしく無い。

5年猶予されたうちの3年がコロナ禍が原因と思われるが法令は遵守しなければならない。

 

・改革の進め方。

1、徹底した調査で労働時間を把握しタスクシステムで負担を軽減する。

 

2、医師以外の人材確保にも危機感、多様な人材の確保を。

 

3、医師が幸せでなければ患者さんも幸せではない。

残業時間を年360時間まで削減する目標を10年単位で目指したい。

 

4、佐藤文彦医師が順天堂大学静岡病院糖尿病内科で取り組んだ事例。

 

(課題)

労働時間が長い。

毎朝、7~8時出勤し22~23時まで勤務。

 

(改善策)

 

・積極的に近隣開業医に逆紹介

 

・コーチングの対話を取り入れる。

 

前提

クライアントの存在を承認。

 

聴く(考え方を傾聴)

→質問する(どうなりたいのか、困っていることはないですか、何がわからないか)

→伝える(必要な情報を提示、新たな視点が)

→聴くのサイクル。

 

・理想的なチーム医療

多職種連携→医療事故防止、質の向上、患者満足度、病院経営、

 

・病院経営者・管理者がコミュニケーションスキルを学ぶこととは、まさに「リスキング」すること。

 

・女性医師の増加(構成率21%)も働き方改革の背景。

 

・リーダーシップも命令型から寄り添うサーバント型に移行。

メンバーの自律的な活動が重要。

 

・地域の専属産業医など、プロの産業医に病院の運営に協力してもらう。

 

・地域を巻き込んだ規模の大きい改革へ。

 

 

写真

1、医師の働き方改革セミナー

2、税理士浅井和成氏藍綬褒章受章祝賀会(福井)

 

3、アルプ懇親ゴルフコンペで矢部専属プロがご自身初のホールインワン(3/25、金沢リンクス)

経営者に贈る5つの質問(3)

「われわれの顧客はだれか?」

言い換えれば、「組織は誰を満足させたとき成果と言えるか?」

ドラッカーのかの有名な言葉「企業の目的は顧客の創造である。利益の源泉たるプロフィットセンターは、顧客のなかだけにある。」は今でも生きています。

顧客が情報を持ち、互いにソーシャルメディアで意見を共有しているネットの時代においては、顧客が我々の命綱であるという事実は認めざるをえない。

利益よりもどれだけ大事な顧客を掴んだかの方が大事です。

誰をも喜ばさせることが大事ではなく、対象とする顧客を深く喜ばせることが肝要です。

中国のことわざに「喜ばせられなければ店を開くな」との言葉があります。

対象とする顧客に対し、いかに満足頂くか。

 

現在の顧客リストを凝視し、今後の顧客について考えたい。

顧客のうち、もはや相手にしないで良い顧客はいるか。

それはなぜか?

1.われわれの資源に限りがあるからか?

2.他の競合の方が優れた仕事をしているからか?

3.顧客のニーズが変化したからか

4.顧客のニーズと我々の能力が合っていないからか

5.顧客のニーズと我々のミッションが合ってないからか

 

ドラッカー博士が眼前に詰め寄ってきている錯覚さえ起こさせるくらいの質問です。

経営者に贈る5つの質問(2)

「われわれのミッションは何ですか?」

言い換えれば、我々の死後、後世に「我々はなにをもって憶えられたいか?」と言い換えることもできるだろう。

ここで大事なことは、金のために妥協してはならないこと。

品位にもとる機会は拒否し、決して魂を売ってはいけない。

使命をど真ん中に据えて、真の顧客は誰かを見極め、顧客の価値、成果を明らかにしていく。

「ミッションは、何を行うべきかとともに、何を行うべきではないかを教える」とドラッカーは繰り返す。

「組織は、世のため人のために良いことを行うことに誇りを持つ」とも再確認している。

 

われわれ木村経営グループの経営参謀10か条(昭和60年6月制定)の5番目を引用する。

「我々は、関与企業の事業発展を図るのが目的であり、経営者の独善的行動に貴重な時間と労力はつかってはいけない。」とずばり切り込んでいる。

かつて、当グループの創業者もお客様の独善的行動に振り回されて、苦労したものと推察する。

とんでもない要求をするお客様にはかなりの犠牲を承知で断ることも必要だろう。

 

ミッションとは、予測不能な暗夜にとっては、導きとなる原理、丘の上の灯りだ。

世界が激変しても、その一灯を掲げて、誇りある組織の一員であることが必要なのだ。

組織が誇りをもって進める使命を再定義したい。

「信号の無い横断歩道に注意」<574>

3/27午後8時頃、白山市中町の県道で、横断歩道を渡っていた小学6年の男児が車にはねられ、意識不明の重体となった。

白山署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、金沢市の自称保育士の女性(24歳)が現行犯逮捕された。

同署によると、現場は片側1車線で横断歩道に信号はない。

容疑者が「交通事故を起こした」と110番した。

 

この記事を見て、傘寿を過ぎた私には重く感じた。

最近は信号の無い横断歩道を走行するときは注意深くしている。

 

令和元年のワースト交差点は、野町広小路、有松二丁目、松島北、南新保、徳丸の順になっている。

 

昨年の交通事故死者数は22人(月に2人)だったが、一方、人身事故は1983件(1日5件強)と17年振りに増加に転じた。

 

白山市に一昨年開業した大型商業施設の周辺では交通量が増え、事故も目立ってきた。

警察は早めのライト点灯や、急ブレーキ、急ハンドルを避けるなど安全運転を呼びかけている。

 

5月11日~20日の春の全国交通安全期間を機会に交通ルールと交通マナーの実践を習慣付けたいものだ。

 

 

写真

第12回KKBグループゴルフコンペ、白山カントリー倶楽部泉水コースにて(4/2)。

経営者に贈る5つの質問(1)

シンプルな問いと対峙するとき、回答から逃げられない。

故P.Fドラッカーは、「組織はすべて、人と社会をより良いものにするために存在する。すなわちミッションがある。目的があり、存在理由がある。」と組織を定義づけている。

組織とは何か。経営とは何か悩んでいる方と以下の5つの質問を共に考えたい。

蛇足ながら、故稲盛和夫氏は、激動の時代だからこそ、抽象的な哲学が必要であったと語ったという。

なぜなら、未知の世界に挑むには、何かしらの自身の価値基準が必要だからだと思う。

 

1 われわれのミッションは何か?

2 われわれの顧客は誰か?

3 顧客にとっての価値は何か?

4 われわれにとっての成果は何か?

5 われわれの計画は何か?

 

ドラッカーが生み出した「5つの質問」という究極的なシンプルな質問に答えてみたい。