金沢会計人 のすべての投稿

魂のレベルは同じ

お客様の会合で、加賀観光ホテルへ。
毎度のことながら、大部屋では熟睡できることもなく、誰もいないロビーでブログ更新している。
昨日は、4年ぶりの会長の引き継ぎということで、来賓の挨拶をさせていただく。
会社が10年続く確率は10%ほどであることから、当たり前のことを当たり前と思った瞬間、「感謝力」が低減し、何事も続かなくなることを申し上げる。
さて、メジャーリーガー松井秀喜氏の父、昌雄氏の講演を拝聴する機会を頂く。
「秀さんへ。―息子・松井秀喜への手紙」の著書が有名だ。



秀喜氏の祖母からの言葉が胸を打つ。
「子供は神から社会のために役だってほしいとあなたに預けただけ」
子供は、経験や判断が未熟なだけで、魂のレベルは同じとの考えは共感できる。
従って、言葉遣いも丁寧だ。
今も、父である昌雄氏から子秀喜氏への手紙は、その手段がFAXからメールへ変わった今も続けられている。
最近、秀喜氏のメールの文章は、父昌雄氏と似てきたという。
昌雄氏同様、丁寧な言葉遣いだというのだ。
子供とは人格が同等であることを実践している良い例だ。
子供との関係のみならず、大事な子供を預かっている学校の先生や会社の上司にもこの話は非常に参考になる。
先生や上司だから、生徒や部下に対し、言葉遣いが粗暴になるというのも人としてどうかなとも思う。
私は、KPMG時代の諸先輩方からご教授いただいたように、今でも昨日入社してきた方にも丁寧な言葉遣いを実践してきているつもりだ。
だから誰に対しても「さん」付けしている。
昌雄氏の講演は、そんなささやかな実践に対して、大いなるエールとなる。
「父子対等」の教育観の上に成り立つ昌雄氏の実践が、学校や会社という組織にも応用できるはずだ。

短信…「遊魚動緑」より

2009年2月に開催された株主総会で、株式会社木村経営ブレーン代表取締役社長に就任させていただきました。
木村光雄税理事務所はそのままで、木村所長の呼称も変わりません。
会計法人の木村社長、税理士事務所の木村所長と社内で呼称を使い分けております。
木村光雄税理士事務所所長が5のつく日に更新しているコラムを引用します。
株式会社木村経営ブレーンHP
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「28年ぶりの貿易赤字」<70>(4/25)
2008年度の日本の貿易収支が、第二次石油危機直後の1980年度以来28年ぶりの赤字になった。
米国の過剰消費に支えられた世界経済の構造が、金融危機を境に大きく揺らいでいることがその背景にある。
貿易赤字は日本政府が2005年の「21世紀ビジョン」で予測したより22年も早くやってきた。
米国経済のバブル崩壊で借金に支えられた米国消費が急減し、突然に最後の買い手の役割が機能しなくなったのだ。
日本やアジアなどの新興国の過剰貯蓄が米国債購入などの形で流入し、それが米国の消費バブルを生んだとの分析もある。
日本政府は最大2兆円の政府開発援助を通じて、アジアの社会資本整備など内需拡大を支援する政策を打ち出した。
これは、アジア地域の内需拡大を日本の成長につなげる戦略だ。
アジア経済圏をより自律的なものにして、ヒト、モノ、カネの流れをもっと円滑にする必要がある。
そのためには日本も農業・医療・介護など構造改革や市場解放をさらに進めることが重要であろう。
80年度の赤字は第二次石油ショックの影響で、輸入額の約3割を占めていた原油価格の高騰が主因だった。
だが、今回は原油高と金融危機のダブルパンチを食ったのだ。
08年度前半は資源価格が高騰し、原油や穀物などの輸入額が大幅に増えた。
昨秋以降に深刻化した金融危機が世界経済を冷え込ませると資源価格は反落したが、その代わりに輸出が急速に減り始めた。
先行きが不安だが、09年度はかろうじて黒字を確保するとの見方は多く、中長期的には「人口減による生産力の低下で、日本の貿易収支は赤字になりやすくなる」との指摘がある。
米国頼みからアジアの力を日本に生かす時代であることは確かだ。

イメージを言葉にする力

MMPG税制会計研究会「医療法人の税務ポイント」(2008年7月改訂版)を読みつつ、2009年度改正につき、比較しながら読み進める。
・医療法人の税務
・源泉徴収
・消費税
K会長の講演をパソコンで拝見しつつ、実際に私が話しているイメージを高める。
確かに124頁の解説には、160分ほど時間がかかる。
閑話休題。
専門書と仕事の合間に小説を読む。
伊坂幸太郎の「ラッシュライフ」。
「重力ピエロ」同様、荒唐無稽のストーリーは関心しないが、機知に富んだ会話が参考になる。
1971年生まれと著者と年齢が近いことも共感できる一つの理由なのだろう。
伝えたいイメージをいかに言葉に置き換えるか。
著者は、小説という舞台で、その挑戦を自己実現している。
職業会計人とは、難しいことを簡単に説明するプロフェッショナルと定義すれば、難解な専門書を分かり易い小説へと置き換えるような努力をし続けなければならないと私は思う。
ただ、小説を読む口実かもしれないが(笑)


伊坂幸太郎

富山県支部施設見学

昨日、北國総研の懇話会を中座した後、日本医業経営コンサルタント協会富山支部の施設見学会に参加させて頂く。
対象施設は、医療法人社団 長谷川病院
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富山インターを降りて10分ほど国道を通った場所に位置する。
北陸における泌尿器科治療のパイオニア的な存在だ。
施設見学の後、長谷川院長から説明を頂く。
ますは、ブレインストーミングから入る。
【お聞かせください、当院の印象】
・今日、何を期待してお見えになりましたか?
・実際、見学されていかがでしたか?
・この機会に聞いてみたいことはありますか?
聴講者21名から、それぞれひと言ずつキーワードをホワイトボードへと書き込んでいく。
私は、CS(お客様満足)とES(スタッフ満足)のバランスについてご教授願いますと答えさせて頂く。
セミナー導入において、「掴み」は最も大事な一つではあるが、こういう双方向のやり取りは効果てきめんだ。
私も取り入れさせていただこうと院長に手を合わせる(感謝)。
院長先生は、終始穏やかな微笑を浮かべつつ明瞭に自院の説明を行う。
泌尿器科が皮膚科から独立した経緯から始まり、透析が全医療費の5%を占める高価な医療であることなど、分かり易く説明頂く。
透析患者は全国に26万人。
おしっこが一滴も出ないにもかかわらず生きていける実用化された人口臓器にかかるメンテナンスは費用がかかる。
さて、電子カルテ導入の話に及ぶ。
この導入時、年長の理事長先生がコンピュータ入力で一番困ると予想していたが、メディカルクラーク(代行入力)のアシストにより、一番喜んでいるという。
患者さんの顔を見ながら話をすることが出来き、かつ話をした処置も代行入力でき、薬もオーダーできるからだ。
なお、メディカルクラークの活用は処置点数を加算できるようだが、基準が厳しく、今後、要件緩和が望まれる。
大学に負けない高度な医療を常に追い求め続けてきた歴史を院長先生の解説と共に振り返る。
スタッフ全員と夢を共有し、常に学習する組織が存在する。
全員がプロフェッショナルという矜恃を持って、業務に邁進する。
そこに、CSとESのバランスを垣間見た。
施設見学後、急いで、人事案件打ち合わせのため、ビジネスパートナーの紹介で、金沢のお客様を訪問する。
人事に正解など一つもないのだ。
正解へと導くそのプロセスに意味がある。

文化力

昨日、北陸あいおい倶楽部1周年記念式典に参加する。
トヨタ自動車株式会社元副社長荒木氏の講演を拝聴する。
その中で、川勝平太著「文化力―日本の底力」を紹介いただく。
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日本は明治維新で近代国家システムによる国づくりをはじめ、富国強兵を国是とし、明治~昭和前期には軍事力に、昭和後期からは経済力に国の総合力を結集してきた。
軍事力や経済力に次ぐ、新たな目標とは何か。
著者は文化力と指摘する。
文化で尊敬される国を目指し、企業はその活動を通じて、どのような文化の形成に貢献できるのかが問われると喝破する。
さらに、100年に1度の危機に際し、日本古来の商売の志へと回帰する。
ここで、山本一力氏の世界観を紹介いただく。
①「人と人とのつながり」を商売の基本に
②世間のお役に立つという「商売に対する高い志」
もの作りにおける職人カタギと日本の商人カタギの再認識こそ、日本が世界へリーダーシップを発揮すべき方向とご教授いただく。

欠損金の繰戻還付請求

昨日は、「会計学総論」の講義であった。
ビジネスクラスCD合同クラスは、総勢90名と過去最高の受講となった。
授業の最後にアンケートが実施されるが、これだけ学生がいたら、評価も分かれるだろうな。
アンケートの最後の問い「総合的に見てこの授業は良かった。」に対し、「そう思わない」との回答がいくつか散見されるとき、どれだけ凹むか(苦笑)
評価は人がするものですから、いつもじっと耐えて次に備えることとしています。
第三講POINT
・業績主義VS包括主義
・営業利益・経常利益・当期利益の意味
(次回は、GW明け、5/13)
閑話休題。
TKC会員先生から、欠損金の繰戻還付請求につき、次のような連絡が届いたという。
以下、抜粋。
法人税申告書を電子申告した日の翌日に、「欠損金│の繰戻しによる還付請求書」を書面で提出しようとしたところ、税務署の担当者から、「法人税法第80条の規定上、確定申告書と還付請求書は同時提出となっているため、還付請求書は受け取れない。」との対応を受けた。
そのため、「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を提出できなかった(受理されなかった)。
以上。
金沢税務署に以前電話で確認したところ、電子申告した後、「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を紙提出して頂ければ結構ですとの回答を頂いている。
さらに、富山税務署でも同じような回答も確認している。
ただ、電子申告する際、「欠損金の繰戻しによる還付請求書」を別途送付一覧に記載したほうがベターであろう。

新天地を目指す方のために

昨日、苦労を共にした経理次長の方が転勤するとの報告を受け、暫し愕然とする。
前税理士先生との引継ぎからすぐに税務調査を受けるなど、様々な問題を共に解決してきた戦友ともいうべき方のご栄転は、本来喜ぶべき性質のものではあるが、今後の引継ぎのことを考えると、心の中に霞が漂う。
歴代の経営者もすべてその方に委ねてきただけに、失って初めて存在の大きさを改めて実感されていることと推察する。
そして、衝撃から目を覚ます。
いまや新天地を目指す者にとって、古巣は後輩に委ねる他道はない。
私のやるべきことは、その方の部下育成に注力することと心の霞を拭い去る。
過去の激闘の後を振り返るように、ファイルを繰りつつ、別表の履歴に目を通す。
この会社の税務を通じて、私自身育てていただいたとファイルを整理しながら、自然と感謝の気持ちが沸いてくる。
連結納税、圧縮記帳、みなし配当、外形標準課税など様々な論点が去来する。

定額給付金のお知らせ

定額給付金のお知らせがきた。
謹んで手続きをとらせて頂く。
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閑話休題。
「お父さんは立派であるが、君はたいしたことないね。。。」とこうアルコールの入った席で面と向かって仮に指摘された際、どう反応するだろうか。
私の場合、発言者の器量、人としての度量を見極めつつ、穏やかに微笑すら浮かべて「おっしゃるとおりです」とその方の意見を尊重することとしよう。
では、諸外国の方から、「日本はたいしたことないね。。。」と指摘された場合、どう反応するだろか。
自身のみならず、会社の戦友や家族などまとめて非難されたならば、前述の行動とは全く違った対応をとるだろう。
例えば、組織の長が愚弄された場合、その長はあらゆる場面で構成員の代表として外交しているわけで、全員の誇りにかけて、反論するだろう。

共同パートナーの関係

昨日は、経営会議&実務研究会のため、朝の3時30分頃、福井県の温泉会場を後にする。
実務研究会では、保険を含む提案につき重点を置こうと思う。
今回は、確定申告工程の見直し、欠損金の繰戻還付の会社方針を決定した。
さて、今朝は、明日のストローズ会講師を勤めるので、法人税の特別償却&税額控除について学習する。
特別償却は、いつ損金にするかで、償却の総額は変わらない。
一方、税額控除は、償却費を損金計上して、さらに税金が控除できる。
研修、投資、試験研究すれば、税金のメリットを有する可能性がでてくる。
経営者は、会計&税務の知識が必須。
税理士と一緒にタックスプランニングを考えるという意味で、経営者とは共同パートナーの関係、いわば戦友だ。