金沢会計人 のすべての投稿

社長就任初日

昨朝から急に温度が下がり、雪がちらつく。
今朝、起きると、外は銀世界。
寒いわけだ。
昨日の朝礼時、常に謙虚な気持ち、感謝の心で業務に邁進しますと挨拶させていただく。
初日だけに、「上司が鬼とならねば」と気合を入れる。



しかしながら、気合が空回りしたのだろうか、階段で右足首を捻挫し、夕刻、整形外科へと通院することに(笑)
食べない健康法で内科にはお世話にならない代わりに、整形外科とは!
湿布を貼り、痛み止めを飲みつつ、大切なスタッフを叱るなど慣れないことすると「無理来るな~」と、天井を見つめつつ思う。
会社の空気が緩むと大事故になるから、その空気を引き締めるために誰かが是々非々で指導せねばならない。
会社は決して仲良し倶楽部ではないからだ。
「社長、大好き!」と正直呼ばれたい(笑)が、結果的に「会社の存続」を実現できるような組織にするのがトップの役割。
試行錯誤が続くわけで(笑)
叱った後、すぐに携帯電話で「さっきは言い過ぎた」と、あのタイミングは果たして正しかったかとか(爆)
さて、昨日までに、ブログで社長就任のことを知った大事な仲間よりいくつか祝福の電話&メールを頂く。
「一緒に成長しよう、大きくなろう」という趣旨の内容がほとんどで、同世代の経営者がそばにいてくれて、本当、心強い。
持つべきものは友だ。
「社長」の呼称は、居心地が良くない。
なんだか馬鹿にされているようで(笑)
いずれ、慣れる日も来るのでしょうか。
兎にも角にも、初日がスタートした。

確定申告超繁忙期突入

いよいよ本日から3月16日(月)まで、確定申告超繁忙期へと突入する。
所属する北陸税理士会も確定申告色に染まる。
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(今年は、釈由美子さんがイメージキャラクター)
国税庁のHPも臨戦態勢だ。
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平成20年分確定申告期間中は、平日(月~金曜日)以外でも、北陸3県の中では、金沢・富山・福井税務署が、2月22日と3月1日に限り日曜日も、確定申告の相談・申告書の受付を行うとしている。
会社のすべての英知と体力を結集して、確定申告を乗り切ろう。
3月16日(月)の打ち上げでの笑顔をイメージしつつ。。。

社長就任につき

昨日の株主総会で、正式に代表取締役社長の就任につき了承を頂きました。
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(2009年2月14日午前10時30分から開催された株主総会の模様)
木村所長も、引き続き、代表権を有しているので、共同代表という形態となります。
常に謙虚な気持ち、感謝の心で業務に邁進したいと存じます。
木村所長の「遊魚動緑」にも早速、アップされていた。
「世代交代のとき」<63>(2/15)
2月14日、当社の第27回株主総会で次の通り役員改選が決議された。 税理士を昭和50年に開業して7年後に設立した経営指導、財務、労務のコンサルティング会社だ。
代表取締役会長 (前社長)  木村光雄
代表取締役社長 (前専務)   木村岳二
専務取締役    (前常務)  早川 洋
常務取締役   (前本部長)  坂下 勉
株式会社木村経営ブレーンを昭和57年に設立した時に私は39歳であったが、新社長は今年39歳になる。
これも何かの巡り合わせである。
この度の社長交代に備えて環境整備をはじめのは、60歳の還暦のときで北陸税理士会会長に就任した2年後であった。それから6年かかった。これからも会長として新体制をフォローするのに更に6年かかると思っている。
経営承継は結構辛いものがあったが、身をもって体験し当社のノウハウになった。
新社長も同じ気持だろう。
社長交代が順調にできたのも木村岳二新社長や早川新専務、坂下新常務、幹部、社員、関与先、関係者のご協力の賜物と感謝している。
経営承継には3~5年が必要だから、先を読んだスケジュール管理が大切だ。
私はこれからの会長職を全うするため……
「人は信念と共に若く、疑惑と共に老いる。人は自信と共に若く、恐怖と共に老いる。希望ある限り若く、失望と共に老いる。」(サムエル・ウルマン)
をモットーに歩いて行きたい。

相続時の要諦

タクトの本郷先生より、相続時の要諦を学習する。
相続は譲る心が大事。
次のスタートを1日でも早く!
譲るが価値。
もとは無償で受けたお金。
3,000万円の300万円で揉めている。
「車1台分よ!」との主張にこう答える。
「車30台も買えるじゃないですか!」
土地持っている人は、門番。
お金持っている人は、金庫番。
自宅も売却して運用。
お金は使い切る。
キーワードは老後の安全。
不動産は「出口」現金化が大事。

事業承継税制の概要

昨日、「NAC21」に参加するため、税理士法人平川会計パートナーズを訪問。
(前半)
平川先生より、平成21年税制の概要をご教授頂く。
★景気回復期間中に取得した土地に係る譲渡益課税の特例措置の創設
1.取得する土地の将来譲渡益に係る1,000万円特別控除の創設
個人が、平成21、22年中に取得した土地を譲渡した場合(所有期間5年超のものに限る)には、1,000万円の特別控除(所得控除)を適用する。
法人についても同様の措置を講ずる。
【例示】
平成21年か22年(景気回復期間と呼びます)に、4,000万円で土地を購入し、5年超所有していたと仮定する。
その土地を5,000万円で売却すると、譲渡益は1,000万円。
【計算式】
土地譲渡益  1,000万円
特別控除  ▲1,000万円
課税所得     0円
2.保有する土地の将来譲渡益に係る課税の繰延べ制度の創設
平成21、22年中に土地を取得した法人については、その土地の、取得価額を限度として、その後10年間に他の土地を売却して譲渡益が発生してもその8割(平成22年取得分については6割)を減額する。
減額相当額は、先に取得した土地の価額を圧縮記帳することにより課税を繰り延べる。
個人事業者についても同様の措置を講ずる。
【例示】
平成21年(景気回復期間)に、20億円で土地を購入したと仮定する。
すでに取得済みの、別の保有土地の帳簿価額は10億円。
景気回復期間に土地購入してから10年以内に、別の土地を30億円で売却すると、譲渡益は20億円。
【計算式】(既にあった別の保有土地分の譲渡益計算)
譲渡対価   30億円
帳簿価額    10億円
譲渡益     20億円
この譲渡益20億円の8割の課税を繰り延べるので、16億円が圧縮損となる。
そして、平成21年中に取得した帳簿価額20億円から、圧縮記帳分16億円を減額して、帳簿価額は4億円となる。
【計算式】(平成21年に取得した土地の圧縮記帳)
取得価額   20億円
圧縮損   ▲16億円
帳簿価額    4億円
★会計事務所経営のポイント
個人ないし法人が土地を売却する場合、いつ土地を取得したかチェックリストを作成すべき。
景気回復期間(平成21.22年)中に土地を購入している場合、特別控除、圧縮記帳規定がある。
とくに、個人は要注意。

国土交通省のHP参照

(後半)
中小企業庁事業環境部財務課長佐藤悦緒氏より、「事業承継税制の概要」を学ぶ。
佐藤氏は、昨年10月に施行された事業承継円滑化法案を立案したメンバーの一人。
入手した「びっくり情報」をここに謹んでレポートしたい。
★金融支援
株式の売買資金、相続や贈与の納税資金を政府系金融機関からの借入につき、その活用事例を佐藤氏本人に質問させて頂いた。
なんと活用事例はゼロ。
これから、広報活動していきたいとのことであった。
これから取り組めば、全国初の事例となるか^^
★非上場株式に係わる相続税の納税猶予制度の創設
相続人の要件につき、ずっと勘違いしていた。
また、佐藤氏によれば、会計人の失敗も多いようだ。
【相続人の要件】
○相続人が代表者であり、被相続人の親族であること。
○相続人と同族関係者で発行済議決権数の50%超を保有し、かつ、同族内で筆頭株主であること。
株主構成(別表2)
1.外部株主(ベンチャーキャピタル、取引先銀行)40%
2.父 30%
3.母 20%
4.子 10%
「同族内で筆頭株主」は、文字通り、読めば良い!
すなわち、外部株主は同族ではないので、筆頭株主は父の30%となる。
父を筆頭株主とするため、外部株主の株式を売却を指導した会計人もいると聞く。

企業再生の要諦

破綻3兄弟と呼称されている業種がある。
建設・旅館・病院。
企業再生の実態を重要提携先よりご教授いただく。
ここに謹んでレポートしたい。
(企業再生の現場)
以前、企業再生が、この不況期の中、増加していない現実を書いた。
企業再生法に基づく再生は、「VIP破産」と呼称されるほど、時間とお金がかかる。
会社規模によるだろうが、裁判所に600万円、弁護士に1,000万円の計1,600万円が再生初日に必要だ。
時間も6か月ほど必要だから、その間の運転資金確保が前提となる。
いわば計画的倒産である「民事再生」の成功確立は約2割。
多くの会社は、裁判所の職権により「破産」してしまう。
なぜ、破産してしまうのか。
(経営者の資質)
経営者の多くは攻撃が得意だ。
営業、技術のオフェンスならば、勢いもある。
大概の経営者は、資金繰りなど財務は経理任せ。
ディフェンスは弱い。
中には、会計事務所などにその作成を100%依頼し、その作成料も高いとかなんとか言ってくる意識の低い経営者もいる。
業績が良いときは、極言すれば誰でも経営できる。
悪いときにこそ、経営者としての真価が問われる。
翻って、戦国武将の信長・秀吉・家康は逃げ足が速かったという。
そんなに勝っていないけれども、撤退のうまさで生き残った。
ポイントは、退くことを知らない経営者が破産するということだ。
(企業再生の要諦)
業績が悪くなった経営者の意識は手に取るようにわかる。
悪い財務の数値は見たくないのだ。
とりわけ「6か月先の資金繰り表」など見たくない。
増収増益の戦略を描く方がよっぽど建設的だと言わんばかりに、現実を直視しない。
ここで、企業再生の要諦を2つ言おう。
経営者の中には、何を簡単なと指摘する方もいるだろう。
これすらできない経営者が多いのだ。
1.6か月資金繰り表
2.10日以内の月次試算表
(資金繰り悪化企業のシナリオ)
商売人の原点として、「借りた金は返す」の原則は徹底する。
当たり前のことを当たり前にできないのが、凡事徹底の難しさであるが、債権者からの借入金もそうだ。
商売は信義則で成り立っている。
まず、ファーストステップとして、「リスケジュール」(リスケ)から開始される。
6か月が「1リスケ期間」。
これが交渉の原点だ。
7か月から約定弁済開始となるような計画を作成する。
ここで、経営者の方は、銀行の担当者に思いを馳せて頂きたい。
担当者はサラリーマンであり、基本的には減点方式だ。
彼らの任務は、命よりも大事なお金の回収。
リスケに応じ、7か月目に約定弁済できない場合の彼らの立場を考えて欲しい。
現状ではあり得ない増収計画で無理矢理作成した計画が頓挫した場合、担当者の出世コースに大いなる汚物を残すことになる。
そういう担当者の宮仕えの立場を十分考慮して、リスケ交渉に臨まなければならない。
次に、自主再生が難しいとなれば、スポンサーを探す。
より信用力の高い企業が出資して、シナジー効果が認められ、計画の信憑性が増すとなれば、リスケ交渉も進展するだろう。
さらに、難しいとなれば、銀行マンのOBなどが所属する中小企業再生支援協議会案件行きとなる。
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/leaflet/leaflet2008/03saisei.pdf
【場所】
石川県中小企業再生支援協議会
(財)石川県産業創出支援機構
920-8203 金沢市鞍月2-20
石川県地場産業振興センター新館1階
会社の多くはメイン銀行の他、複数の金融機関から資金調達している。
お互いのカット率やリスケなど、いわば「三方一両損」の精神で、複数の銀行が強調して、リスケや債権カットに応じるのだ。
DDS(デットデットスワップ)で各行協調して、債権10のうち5を棚上げできないかなど検討する。
基本的には、清算貸借対照表を作成して、これも一概には言えないが、約3割ほどのカットを受ける場合もある。
銀行が最も恐れ、一番避けたい最悪のシナリオが、「二次破綻」。
債権カットが中途半端だと残りの債権も回収できないこととなる。
最後は、民事再生、さらには、裁判所による「職権破産」となる。
一昔、会社へ債権者がドヤドヤと押しかけ、テレビでも何でも持って行くという風景があった。
会社が倒産とわかるや否や、債権者がフッ飛んでいく。
今は、財産保全命令が在る限り、裁判所が管理することになっているので、静かなものだ。
裁判所のものであるかぎり、誰も手出しできないのだ。
これが最後のセイフティネット。
(企業再生と自己破産)
ここで、経営者が自己破産すれば、永久に債権者から解放されると思っている方も多いであろう。
税金や信用保証協会付けの債権などは、自己破産では解放されず、死んで初めて「貸し倒れ」となる何とも無情なシステムとなっている。
これ以上の詳細は、お話がよりエゲツナクなるので割愛させて頂く。
(企業再生の成功の鍵)
企業再生を多く手がける重要な提携先によれば、企業再生コンサルタントには2つの人種がいるという。
銀行出身か自己破産の経験を持つ者。
後者は、自らの経験で、経営者を指導するゆえ、迫力が違うという。
粉飾で塗りたくられたウソの決算書を信じ、甘い経営をしてきたトップを一喝する。
民事再生の成功率は2割。
精緻な資金繰り表を自社で作成できるような財務力の強化、そして何より早めの対応が、再生の鍵となる。

思想

昨日の午前中は、事業承継につきお客様を訪問。
午後から、重要な提携先と同行して、お客様のところへ。
リーダーは、テンションではなく、モチベーションを上げることが職務であるとは、先輩経営者の至言。
リーダーこそ、正しい思想を学習せねば^^
自らの軸というか思想がしっかりしていないと、コンサルタントのアドバイスに右往左往する場合もあります。
さて、今週の職業会計人のカリスマ岩永先生による「考える言葉」のテーマは、思想。
思想(H21.2.9)
 もう昔話になるのだろうか。世界は、戦後における日本の高度経済成長(昭和30~40年代)を「日本の奇跡」と賞賛したが、同時に「エコノミックアニマル」とか「顔のない日本人」と揶揄されたことがある。
 いろいろな問題を抱えつつも、もの凄い勢いで経済成長を遂げていた日本に誇らしくもあった時代だったので、負け犬のひがみ論もあったが、「顔のない日本人」という表現には、正直なところ、心が動揺したことを覚えている。
 確かに日本人は、経済を豊かにする能力(知識や技術)への向上心は人一倍旺盛であったが、物事の価値判断に必要な宗教や“思想”となると、企業や学校においてもタブー視する嫌いがあった。その辺の事情は、今も一つも変わっていないわけだから、その意味では「顔のない・・・・・」状況はもっと悪化しているのかも知れない。
 「顔のない・・・・・」とは、自分が何であるかを知り得ていないということ、つまり、自分が何であるかを自覚していないということである。自分を表現する言葉を持っていないのである。これは、まさに価値観の問題であり、“思想”について関心を持たないと解決できないことなのである。
 “思想”とは、社会や人生に対する体系化された思考といっていいのだろうか。経営人間学では、「“思想”とは、人生や生活の中で理性的反省を試みる場合の思考上の手掛り」となるもの、つまり「思考の製図をするときに欠かせない道具」であり、“思想”はまた、「自己の価値観を映す鏡」だとしている。
 また、“思想”をイデオロギーと誤解する人がいるが、その違いを次のように説明している。「“思想”が政治的な力学に利用された状態がイデオロギーであり、自己の価値観を正当化するために使われる。それに対して、“思想”は自己の価値観の間違いを正すために必要とされる・・・・・」。つまり、経営人間学でいう“思想”とは、自分の価値観を高めるために存在するものであり、イデオロギー的な悪用はあってはならないと戒めている。
 今盛んにいわれているパラダイムシフトとは、まさに時代の価値観が大きく転換していることを意味しているのであるが、そのような時代環境に生きている私たちは自分の価値観を根本から見つめ直すべきなのであろう。
 その意味において、環境の変化は自らの価値観を検証し、高めていく絶好のチャンスなのである。自己革新とは、古い自分と新しい自分との戦いであり、価値観を高めるという意味である。
 そのためには、然るべきところで、正しく“思想”を学ぶ必要がある。

これからの組織体運営はトップ次第

当社は、「船井財産コンサルタンツ木村経営ブレーン」として船井財産コンサルタンツグループに加盟している。
様々な情報を頂いているわけですが、船井総研の創業者の船井先生のコラムが面白い。
船井幸夫ドットコム「いま一番知らせたいこと、言いたいこと」を引用します。
『これからの組織体運営はトップ次第』2009.2.9
 金融恐慌が産業恐慌になりました。欧米ではすでに生活恐慌に突入しているようですが、日本でも今年、後半からはまちがいなく生活恐慌に入るでしょう。
 収入が減り、生活費を切りつめざるをえなくなると思います。
 このような非常時、国や企業を含めてすべての組織体は「トップ1人の力で99.9%決まる」ようになります。これは人種などと関係のないことです。
 その時にすばらしいトップなら絶対にしないことがらがあります。
 たとえば、2月6日のこのHP上で書いたこともその一つですが、次のようなことです。
1.親しい人、客などに損をさせない。
2.何があっても会社の赤字を減らそうとする。赤字の増えることは絶対にしない。
3.バクチはしない。分らないことはしないし、部下にもさせない。
4.全ての責任を自分でとり、責任のがれをしない。
 私は、これからの非常時の経営トップに必要な10条件としてつぎの10ヵ条をあげています。国や地方公共団体などのトップも同様です。これは永年の私の経験からルール化したことです。
1.生命をかけて経営にあたり、全責任を自分でとれる人
2.バクチをしない人
3.取引先、知人、客を大事にし、それらに仕事上で損を与えない人
4.株主、客、従業員を徹底的に大事にする人
5.会社を黒字にするために常に全力投球する人
6.本業に不要なことに投資しない人
7.ポジティブ人間である人
8.学び好きで、「時流」「真実」を充分知っている人
9.儲けるのがうまい人
10.上手に委せることができる人
 ぜひこの10ヵ条を知っておいてください。これは日本人には、やりやすい条件なのです。だから、これから、日本人の心がけ次第では日本の時代が来るだろうと思えるのです。
                               =以上=

容疑者Xの献身

昨年の今頃は、インフルエンザ。
周りにも風邪引きさんが数多く。
今年は、空腹状態による「白血球マックス活動」により、健康状態を保つ。
風邪などで活動が鈍るよりも、空腹による「ひもじさ」及びお腹が鳴る恥ずかしさを選択する(笑)
さて、昨日、東野圭吾氏の「容疑者Xの献身」を一気読み。



数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ。
私見ながら、ミステリーというより、「不器用な男の愛の叙情詩」。
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。
そう、数学の問題を作るように。
思いこみによる盲点をつく。
例えば、幾何の問題と見せかけて、じつは関数の問題をである、とか。
うむむ。
まだまだ面白い本が眠っておりますな。

強烈な異彩を放つひと言

土曜日の昼下がり、ウトウトしていたようだ。
「真剣に生きているか」
突然、いきなりわたくしの胸ぐらをつかみかかるがごとく、尊敬する先輩の濁声が響く。
しばし耳鳴りするかごとく、その言葉が繰り返し繰り返し木霊する。
惰眠を貪って、欲望のまま生きていないか?
強烈な異彩を放つそのひと言が、緩んだ心を覚醒させ、ガバッと昼寝から飛び起きる。
これまた、業界の先輩から教えて頂いた言葉が脳裏に響く。
『生まれたものは死に
 会ったものは別れ
 持ったものは失い
 作ったものはこわれる。 
時は矢のように去っていく。
すべてが「無常」。
この世において
無常ならざるものはあるのか』
自分自身コントロールできるようで、できないこの世の中。
束の間、人生の不可思議さに暫し呆然とするのであった。