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会計事務所の経営支援

北陸三県の黒字割合について

金沢国税局の法人税の課税状況(平成22年度)を見ると、黒字企業の割合は、以下のとおりになっております。


・富山県 28.7%

・福井県 27.2%

・石川県 24%

全国の黒字法人の平均が3割弱です。
北陸においても、一部の黒字法人が法人税を納付している状況です。
税金の計算よりも、赤字企業をなんとかしなければならない。
最近、税理士も経営支援の担い手として社会から期待されるようになりました。
会計事務所の経営支援のあり方について、あるコラムを書きました。

【コラム】「
社長の『会計力』をアップさせる簡単な質問

 最近、中小企業のお客様と某銀行へ同行し、社長の会計力の重要性に改めて気づきました。
社長自身が完全に決算書を理解していない場合、利益の源泉や資金繰りのことなど自信をもって、銀行の支店長の問いに答えられないのです。

決算書は社長の成績表です。社長自身が決算書を完全に読みこなし、利害関係者に説明できるようにしなければならないと痛感しております。

毎月、会計事務所はお客様に出向き、月次決算書の説明をしています。私の場合、会計力を上げるため、「今月の現預金残高はいくらですか?」「期首や前月からいくら現預金が増えていますか?」と社長に質問するようにしています。

先ずは、現預金の増減原因を記述しているキャッシュフロー計算書で現預金残高を毎月確認する。そして、現預金増減の原因を分析することが大事だと思います。企業は、赤字では倒産しません。資金繰りに詰まったとき、倒産します。

社長の会計力をアップさせるため、現預金が期首ないし前月よりも増えているか否か確認することから始めてはいかがでしょうか。   

末筆ながら、皆様の社業が益々発展しますように、心から祈念しております。

2013年初詣

新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い申し上げます。
1月4日(金)、創業の地、白山市にある金剣宮で参拝いたしました。

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2001年の初金剣宮詣でから干支が一周しました。(2000年入社)

創業者と先輩方のアドバイス、皆様の支えのなかで、此処まで歩んで参りました

100年続く企業へと成長したいと思います。


末筆ながら、皆様がいつまでもお元気でありますように、心から祈念しております。


 

年末のご挨拶と寄付の記事紹介


2012年も大変、お世話になり御礼申し上げます。
このブログの読者の皆様、良いお年をお迎えください。
2013年が素晴らしき年になりますよう、心よりご祈念申し上げます。


(寄付金の記事紹介)
28日(金)、事業発展計画に基づき、世のため、人のために北國ガン基金寄付
100,000円、北國愛のほほえみ基金寄付100,000円、利益の社会配分として、寄付させていただきました。
29日(土)北國新聞の朝刊を添付します。
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すべてを力に

NAC21定例会で有森裕子氏の講演を拝聴する。


日時:2012年12月18日(火)18時~19時30分

場所:丸ノ内センチュリーコート

テーマ:「すべてを力に」


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「やめたくなったら、こう考える」有森裕子氏(PHP新書)をベースとした人間賛歌。
拝聴後、とても元気になります。

プラスもマイナスもすべてを力に変えていく気概を学ぶ。
僕らには夢がある。
大きい夢を実現するには時間がかかる。
将来を想うと不安だから、人間は、その不安から逃れようとする傾向にある。
「こんなもんだろう」と決めつけると楽だから。
自分を信じて、諦めないでほしい。
信念で不安を払拭してほしい。
また、 「なぜ」ではなく「せっかくこうなんだから」と考える。
時間が限られているので、立ち止まっている場合ではない。


≪お知らせ≫
「サンデージャポン」(青木アナウンサーが
TBS卒業で最後の出演)の後、何本かのCMを経て、「株式会社 木村経営ブレーン」を紹介頂く。
関係各位、有難うございます。
御礼申し上げます。



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OA

2012年12月23日(日)11時24分~30分

提供:SMBC日興証券金沢支店

企画:MRO

制作:メッセージ

(撮影打ち合わせ)

第一回 11月20日(火) 初面談、内容ヒアリング

第二回 11月29日(木) シナリオ決定

第三回 12月6日(木)  撮影日(挨拶、掃除、朝礼、幹部会議の風景)

第四回 12月19日(水) 最終確認

北陸から日本を元気にする

12月15日(土)12時10分~15時、第39期(2013年)事業発展計画発表会を開催しました。
新入社員の挨拶もあり、とても活気のあるものでした。


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「北陸から日本を元気にする!」というテーマで、話をしました。


少子高齢化、東日本大震災、福島の原発問題、政治の失墜など、今の日本には元気がありません。
そこで、
KKBから北陸の地域を元気にしていこうと思います。
北陸のGDPを1%上げていく気概で、お世話になっている北陸に恩を返していきます。

(中略)

上司を見るのではなく、上司の見ている方向を一緒に見る。お客様の方を見るのではなく、お客様の未来を一緒に見る。
我々がお客様の真のブレーンとして頼られたとき、我々の夢が叶う。
普段提供させて頂いているサービスが電気やガスや水道のように社会的インフラとなる瞬間。
その時、
KKBの歴史が動いたことになる。

可愛い子供たちから、お父さん、お母さんの仕事はすごいと言われたい。
家に帰って、第一声を「疲れた」ではなく「充実した」と言えるような仕事をしたい。

お世話になっている尊敬するお父さんやお母さんから、自分の息子や娘の仕事を誇りに思って頂きたい。久方ぶりに会ったとき、お父さんやお母さんへ「成長した」姿を見て頂きたい。天国のお父さん、お母さんに、墓前で報告してほしい。自信を持って成長していると。

(中略)

我々の仕事が今の日本に必要と信じて、2013年も宜しくお願い申し上げます。
 

下山の思想~事業承継の考え方

下山の思想~事業承継の考え方

(事業承継円滑化の阻害要因)

事業承継とは何でしょうか。

先達者と後継者、それぞれの参謀は、会社を発展させるべく頂点を目指す。

それぞれの世代が頂点を目指すとき、何らかの軋轢が生じる場合があります。


(下山の思想)


五木寛之氏の下山の思想を読むと、「事業承継」の難しさの本質が理解できます。

頂点を目指し、山を登ると、必ず、下山する時が来る。

頂点に立つ、言い換えるならば、「足るを知る」時点で、下山の準備、すなわち、後輩に道に譲る用意をする。人を教え育むことを始めなければならない。

頂点に立つ瞬間は、本人しかわからない。

下山の準備を始めた時、本当の事業承継が始まります。


(長期ビジョンの大切さ)


縦軸に重要、横軸に緊急といった4象限に区切ると、事業承継は重要だけれども緊急ではないカテゴリーに含まれる。事業承継は、優先順位が低く、どうしても後回しになるという。

現在の執行部が利他の心で会社を継続するという意思があれば、長期ヴィジョンを考える時間が必要であろう。

社長が亡くなった瞬間、会社も清算するという選択が、利他の心であるならば、その会社の経営理念を再考したほうが良いだろう。

本当にお客様視点に立ち、提供している財・サービスが社会インフラのように地域に不可欠であるならば、下山の思想こそ、現執行部の方が身に着ける価値観となります。

なぜ、働くことが幸せなのか?~勤労を義務と考えてはいけない


先日の土曜日、スタッフの結婚式で挨拶をさせて頂きました。

新郎側の上司という立場での挨拶でした。
彼から手紙をいただき、全員の前で、読みました。
とくに新婦のご両親がより安心頂くように。
彼の仕事に対する思いが伝わるからです。
このエピソードは、尊敬するお客様から頂いたようです。
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「大人になって働く」ということは当たり前かもしれませんが、この子どもたちのように大人になれないで亡くなってしまう子どもたちは少なくありません。
働いて生活することを大人の「義務」と考えている人は、仕事ができる幸せに気づいてないと思います。


 


(警察官への夢)


ある男の子が小児ガンで入院していました。男の子はいつも、お見舞いに来る人たちに、「僕は大きくなったら、おまわりさんになって悪い人を捕まえるんだ!」と、病気とは思えないような元気な声で話していました。
ある日、いつもは素直な男の子がお母さんに、「僕の病気は何なの?僕の病気治るよね?大人になっておまわりさんになれるよね?」と、泣きながらダダをこねてお母さんを困らせました。
その晩、男の子は急に病状が悪化して亡くなりました。
男の子が、おまわりさんの仕事をすることはできませんでした。
(花屋さんへの夢)
 ある交通事故で亡くなった小学生の女の子が、事故の直前に書いた作文には、「私はお花が大好きだから、大きくなったら、お花屋さんになってみんなにお花をあげるの」と書かれていました。
この女の子がお花屋さんになってみんなを喜ばせることは、残念ながらできませんでした。


2013年度戦略立案のヒント

2013年度戦略立案のヒント

現在、第39期(2013年、平成25年)事業発展計画書を作成中です。

計画書は、未だ完成されていませんが、経営のキーワードをいくつか無造作に並べ、熟成しているところです。
事業計画発表日は12月15日(土)です。


日本経済がより厳しさを増すなか、金も人もない中小企業が、どのように成長していけばよいか。

中小企業の戦略のヒントを羅列します。
(ヒント1)

シャープ、パナソニック、ソニーの三大製造業の不振が続く。

良いものを作っているのに儲けることができなかった。

勝っている企業は、バリューチェーンで俯瞰すると顧客サービスに主軸を置いている。

(ヒント2)

バリュー、ノウハウ、顧客、プロフィットなどすべてを共有ないしシェアし、それぞれ適正な利益を得て成長していく。
お客様視点で、良いサービスを提供する。そのためには、徹底した利他思考、全体最適の思考を貫く。

競合する相手とさえネットワークを結んでいく。競合するといっても利他思考、全体最適を完全に理解している相手ということが最大の条件。

1社の独占や複数の会社が寡占するという時代は終焉を迎え、多軸時代の到来を予期する。






石毛宏典氏のリーダーシップ論

石毛氏の講演を聴く機会を得た。
熱い男で、何度も「一回きりの人生、本気で生きているか?」と問いかける場面があった。
この講演後、人生の節目というか、また新しいスタートラインに立ったような気がした。
石毛さん、ありがとうございます!


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(はじめに)
野球の人気が徐々になくなり、TV解説や講演料が年々減少している。
元プロ野球選手が借金を苦にした自殺をし、懲役刑を受けているという信じられないことが起こっている。

同じ苦労をした野球人から自殺者や犯罪者を二度とだしたくないという願いから、プロ野球OBの雇用を図ってきた。また、今まで野球で培ってきた情熱で地域の活性化を図りたいといった思いもあり、四国で独立リーグを立ち上げることにした。
そして、独立リーグを経て、プロ野球への道を確保したい。野球以外の時間を四国の一次産業に当て、地域の農業を支えたい。

(選手も監督も同じ心を持つ人間同士)
日本ハムをリーグ優勝に導いた栗山英樹監督が、増井のヒーローインタビューの時、泣いた。最優秀中継ぎ投手のタイトルを得た増井が「使ってくれる監督のおかげです」と話した時だった。

監督が「中継ぎには、無理をさせてきて、いろいろあった。迷惑もかけている」と泣く。「使いすぎて選手生命が短くなったかもしれない。酷使して申し訳ない。」という素直な心からくる涙。監督が選手と同じ土俵で闘っている。この涙で現場の士気があがった。

 現場で闘っている人間は、感情があり、指揮官も悩んでいる姿を見せてもよい。

(わかりやすい軸のぶれない監督)
石毛氏の大学の先輩である横浜DeNAの中畑監督は、とにかく明るい。どんな時でも明るく、本当に軸がぶれない。良いときも悪いときも明るい。

大学時代、石毛氏は中畑氏と同室であり、それ以来中畑氏よりコミュニケーションやマナーやモラルの大切さを徹底して教わった。中畑監督がサングラスをかけて人と話をしているのを見たことはない。人と話をするときは、目と目を見て話せと日頃言っており、自身で実践しているからに他ならない。

中畑監督のように、喜怒哀楽のあるわかり易い監督の方が、選手にとっては良いと感じる。

失敗の本質から学ぶこと

失敗の本質から学ぶこと
はじめに
先日のやまと塾第二回で、鈴木博毅氏「『超』入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ」ダイヤモンド社を学習する機会を得た。

(経営者やまと塾)
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1.敗戦と現代の閉塞感
本書によれば、大東亜戦争の敗戦と現在の日本の衰退の状況は酷似しているという。
大東亜戦争のミッドウェー海戦の敗北とお家芸であった製造業が国際競争で敗れ、強烈な閉塞感のある現状の類似点は何であろうか。
2.戦略なくして勝利なし
日本人は「大きく考える」ことが苦手であり、俯瞰的な視点から最終目標への道筋を作り上げることに失敗しがちであるという。これは戦略性の弱さに起因している。日本軍は、真珠湾攻撃を含めて、多くの戦闘で勝利し、たくさんの島を奪取したが、目標達成につながる勝利が少なかった。島を取るという手段が目的化していた。
現在、日本の製造業の衰退を「ガラパゴス化」という言葉で表現している。これは、孤立する日本製品の独自の進化を意味する。いくら高度な機能を備えていても、標準規格を海外企業に独占されれば、最終的な勝利にはつながらない。
3.戦略は顧客視点から
戦争でもビジネスでも戦略のミスは戦術でカバーできない。良いものを作っているのに売れないという現在の日本の製造業の姿は、大東亜戦争で多くの勝利を積み重ねたにもかかわらず敗北した姿と重なってしまう。
中小企業でどのような戦略を立案すればよいのか。ヒントは、追いかける指標の有効性です。インテルは、その指標を「活用しやすさ」に置き、日本を含めた他社は「処理速度」を追いかけた。結果として、顧客サービスを主軸としたインテルが勝利する。性能面や価格面で勝利しても、顧客視点のより有利な指標があれば、最終的に勝利する。
おわりに
中小企業は、戦略を立案する際に、最終的に勝利する効果的な目標を如何に掲げるかが重要である。