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事業承継コーディネーターの新聞記事

今年の4月より、中小機構北陸支部の事業承継コーディネーターを拝命いただいております。
その活動の一環で、新聞記事に掲載された記事(事業承継セミナー)がありますので、掲載いたします。
23年9月事業承継セミナー.pdf
建設工業新聞 平成23年9月9日(金) 朝刊より抜粋。
日本政策金融公庫金沢支店国民生活事業、中小企業基盤整備機構北陸支部は8日、金沢市広岡3
丁目の同支部会議室において事業承継セミナーを開催した。
この中で中小機構事業承継コーディネーターの本村岳二氏が「経営計画書の作成は先代との価値観を合わす作業」と定義づけ、「計画書を先代が添削することにより、経営や後継者のへ思いを共有できる」と指摘した。
株式会社木村経営ブレーンの代表取締役である同氏は、朝のあいさつの際、社員との会話を心がけているとし、「うちの会社に来て、働いてくれてありがとう。感謝していますという思いを込めてあいさつしている」と述べ、リーダーにはスキル以外に社員を思いやる気持ちも必要と訴えた。同セミナーには、中小企業の経営者や後継者ら15人が参加した。

資産防衛対策~韓国編

資産防衛対策~韓国編
1.円は本当に強いのか?
1ウォン=14円(2011年8月28日現在、1ドル=77円)と円高ウォン安の状態が続いております。日本の輸入業者にとっては、有難い状態ではありますが、いつまでこの状態が続くかはわかりません。
今の円高状態は、日本の経済のファンダメンタルズを反映しているのか、通貨の不美人競争の結果、ドルとユーロとの比較優位で円が強いとなれば、いつ円安になっても不思議ではありません。
この状況下、円安に備えて外貨で貯金する人が増加しております。
資産防衛の一つの例として、韓国で実際に輸入しているA氏に協力を頂き、実際、ソウルの市中の銀行で、ウォン建ての定期預金を1年間預ける現場を見学させて頂いた。
2.市中での換金
銀行では換金レートが不利なため、市中の換金所で75万円をウォンに変えました。
8月30日のレート1円=13.9ウォンなので、10,425,000ウォンに換え、いざ銀行へ。
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(写真は、10,000,000ウォン)
3.銀行での手続き
先ず、通帳とキャッシングカードの作成するには、パスポートの提示が必要となります。
また、インターネットでいつでも残高閲覧も可能だそうです。
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1年定期の場合
○1千万円ウォン 3.8%(但し、2年以上預けた場合、3.9%となる。)
○3千万円ウォン 3.9%
○1億ウォン 4%
10,000,000ウォンを預けた場合、1年後の2012年8月30日時点での利息は、380,000ウォンとなります。

お客様満足と社員満足は会社という車の両輪

お客様満足と社員満足は会社という車の両輪
多くの会社は、お客様第一としています。
坂本光司著「日本でいちばん大切にしたい会社」によれば、素晴らしい会社は、社員とその家族を幸せにすることを第一の使命としています。
なぜでしょうか?
お客様を感動させるようなサービスを提供しなければならない社員が、自分の会社に不平・不満を持っているならば、お客様に身体から湧き出るような感動を与えるようなサービスはできないと思います。
所属する組織に対して満足度が高く、帰属意識の高い社員でなければ、お客様が満足するサービスはできません。
うわべだけのニコニコ顔は、目の肥えたお客様には通用しないと思います。

「優しくなければ他人の長所を見つけることはできない~辞世の句」

3.辞世の句
吉田松陰先生は人の長所を見出し、その長所を伸長させていきました。
なぜ、人の育成ができたのでしょうか。
私は、人に対する慈愛の心があったからだと思います。
山口県萩市の明倫小学校1年生の第三学期での教室。
毎朝、子供たちは、吉田松陰先生の辞世の句を朗唱します。
「親思うこころにまさる親心 きょうの音ずれ 何ときくらん」
(子供が親を慕う心持ちよりも、親が子を愛する親心は、どれほどまさったものであろう。死ねばならぬ私の便りを知って故郷の両親は、どんなに悲しむだろう)
処刑直前のある日、獄中で両親に永久の別れを告げるべく、辞世の句を書き残しました。
享年30歳という早すぎる自分の死の知らせを聞いて、両親がどれだけ悲しむだろうかと想っています。
松陰先生から、慈愛の心と「優しくなければ他人の長所を見つけることはできない」という人の育成の鉄則を学習させて頂きました。
(終わり)

「優しくなければ他人の長所を見つけることはできない~同志としての美点凝視」

2.同志としての美点凝視
人の悲しい習性として、人の欠点ばかりが目につきます。
いくら注意したところで、性癖は簡単には修正できません。
なぜなら、人は自分の意思のみで動き、指示命令で人は動かないからです。
長所を見つけ伸ばしてやれば、人は育ちます。
しかしながら、他人の長所を見つけるのは難しいことです。
いかに、美点凝視できるか、吉田松陰先生の姿勢を参考にしてみます。
「教授は能(あた)はざるも、君等と共に講究せん」。
(私は教授などはできないが、君たちとともに学習していこう!)
教師と生徒としてではなく、共に学ぶ同志としての関係として、彼らの強みや長所を見つけ出し、そこを褒めることで人を伸ばそうとしました。
経営者一人では何もできません。
世の中を変えるには、同志が必要です。
「仁愛ならざれば群する能はず、群する能はざれば物に勝たず、物に勝たざれば養足らず」
(仁愛の人でなければ仲間をつくることができない。
仲間をつくれなければ物事に勝つことができない。
物事に勝てなければ満足に成長していくことはできない。)

「優しくなければ他人の長所を見つけることはできない~ある小学校の朗唱」

「優しくなければ他人の長所を見つけることはできない~ある小学校の朗唱」
私たち会計事務所は、毎月、お客様に出向き、正確な月次データに基づいてお客様の経営成績を解説し、決算対策と納税予測をしております。
毎月の訪問のなかで、我々プロフェッショナルスタッフは、経営者の方と話をします。
聴けば、ほとんどの経営者は、人の問題で悩んでおります。
「人の育て方」の方向性の一つとして、吉田松陰先生の言葉が参考になるのではないでしょうか。
今週よりシリーズで書きたいと思います。
1.ある小学校の朗唱
山口県萩市の明倫小学校では、毎朝、吉田松陰先生の言葉を素読しています。
例えば、3年生三学期は、「長所を伸ばしていこう!」という趣旨の言葉を朗唱します。
「人賢愚(ひとけんぐ)有りと雖(いえど)も 各々一二(おのおのいちに)の才能なきはなし 湊合(そうごう)して大成する時は必ず全備(ぜんび)する所あらん」
(人にはそれぞれ能力に違いはあるけれども、誰も一つや二つの長所を持っているものである。
その長所を伸ばせば、必ず立派な人になれるであろう。)
毎朝、明倫小学校の3年生は、3学期中、人はそれぞれ長所があり、それを伸ばしていこうと毎朝、繰り返し、繰り返し、朗唱しています。
含蓄ある素読は、素晴らしい教育だと思います。
(続く)

ブランドの起源と本質

先日、北國銀行の会で、藤巻幸夫氏の話を拝聴致しました。
講演会のタイトルは、『全ては顧客視点 いかに考え、いかに行動するか』
(ブランドの起源)
「ブランド」とは、放牧されている家畜の焼き印から生まれた言葉であり、中世の北欧民族の言葉「brander」(焼き印を押す人)から派生したと言われています。
牧畜家は、自分の家畜であるという所有の印として、家畜に焼き印を押していました。
家畜の焼き印を見れば誰の所有なのかがすぐに分かるからです。
このように、「ブランド」は、誰にとっても分かり易い識別するという意味があります。
(ブランドの三要素)
藤巻幸夫氏は、ブランド作りには、次の3要素が不可欠といいます。
自社のサービスや商品には、ヒストリー(歴史)、ストーリー(物語)、フィロソフィー(哲学)の3つが表現されていないと、ブランドとは言えません。
・ヒストリー(歴史)
革新を繰り返す歴史。売れない時代にも負けないことによって刻み込まれた時間
・ストーリー(物語)
挑戦と挫折そして成功の物語。商品やサービスが生まれてきた背景
・フィロソフィー(哲学)
なぜ、作続けるか提供し続けるかという哲学
ストーリー・ヒストリー・フィロソフィーの3つが表現されたとき、この商品やサービスでなければならない、代替がきかないことになります。

TKC北陸会企業防衛制度推進について

今年の7月、TKC北陸会企業防衛制度推進委員長に就任させていただきました。
就任の挨拶文を抜粋させて頂きます。
「TKC北陸会企業防衛制度推進委員長就任にあたり」
今年3月11日に発生しました東日本大震災におきまして、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災地の方々に対し心からお見舞い申し上げ、一刻も早い復興をお祈り申し上げます。
これからの日本の復興にあたり、堤防などのハードウェアはもちろん大事なことですが、「逃げる知恵」という社会的ソフトウェアを大切にしないといけないと感じております。その知恵とは、戦前の「修身」の教科書に記載されていた、津波の襲来を村人に知らせるため、自分の畑の稲わらに火を放ち、警報を発して、村人の危機を救った人情庄屋の話です。20兆円出せば、災害は修復できますが、大事な人の命はかえってきません。
今回の震災で、「想定外」という言葉を発すれば、免責されるような風潮がございますが、中小企業の経営者は、「想定外」を「想定内」にするリスクマネジメントの断行が必要です。
TKC北陸会は、これまでもこれからも「企業防衛制度導入の8原則」に則り、関与先に保険指導を推進していき、大事な従業員を守っていきます。
平成23年(2011年)~平成26年(2014年)
TKC北陸会 企業防衛委員会スローガン
「挑戦しよう! 全関与先 完全防衛!一人の百歩より百人の一歩」
(TKC企業防衛制度導入の8原則の実践)
【第1原則】 肉親の一人としての助言・指導
関与先の防衛問題を、関与先の経営者の肉親の一人として、親身になって解決してやるのだ、との純粋かつ崇高な使命感から助言指導すること。
【第2原則】 純粋かつ断固たる指導者の態度
先生は相手側の妄想、思惑、風当りを考え、及び腰で説得する、との態度を絶対的に避け得ていること。
【第3原則】 会計税務・経営の指導者の態度
先生は保険会社の外務員でもなければ、保険会社の代弁者でもない。会計税務の専門家であり、経営の指導者である。ただ、資本制社会の制度としての保険の1種類を最も有利に関与先のために活用せんとするだけだ、との態度を絶対に堅持すること。
【第4原則】 満腹作戦の実施
なまじ遠慮してとりあえず少額で、その内にまた増額すれば良いからなどという態度は取らせるべきではありません。
【第5原則】適正額算出による指導
関与先企業における保険適正額を予め算出して指導に当ること。
【第6原則】議事録の作成
先生は保険加入説得の時点で、関与先に対し、保険契約成立と同時に法的に有効な議事録作成のアフターサービスを実施する旨を、厳然と伝えておくこと。
【第7原則】会計人としての保険指導
先生は保険会社の外務員ではなく、保険契約指導の会計人なのですから、いささかでも勧誘的な感触を関与先に与えない様、厳然たる指導者的態度を崩さず、堂々と胸を張って行動すること。
【第8原則】関与先企業に最も有利な保険の指導
関与先企業に保険契約を指導する場合には、常にその時点で、関与先に最も適切有利なものに的をしぼり、それ以外は薦めない態度を堅持すること。

薬局事業と消費税

中小機構北陸支部で窓口相談を担当しております。
下記の問題と回答は、ある日の相談を簡易的にまとめたものです。。。
「薬局事業と消費税」につき、考えてみました。
≪質問≫
薬局事業を営んでおります。
事業の今後の展開につき、消費税の増税がどのように関わっていくか、ご教示願いたい。
≪回答≫
1.医療費と消費税
まず、医療費には消費税がかかっておりません。
1989年消費税導入の際、保険証を使って医療を受ける場合、教育費同様、非課税とした経緯があります。
社会政策的配慮から非課税としている代表格が、教育と医療です。
財務省のホームページにも明示してあるように、配慮は国民たる患者に対するものであって、医療機関側には配慮が行き届いているとは決していえません。
なぜなら、医療機関は、一般法人同様、建物のような大型設備投資、材料費(薬代)などには消費税を払っているにもかかわらず、患者からは消費税を預かっていないからです。
消費税導入時、日本政府は、日本医師会の溜飲を下げるため、消費税の税率アップする際、社会診療報酬を引き上げることを約束しました。
導入時の1989年には、0.76%。消費税率を3%から5%に引き上げた1997年にも、0.76%。
合計して、1.52%の診療報酬を引き上げています。
しかしながら、払った消費税と比較するに、多くの医療機関では、この1.53%の診療報酬引き上げと比較勘案しても損しているのが現状です。
こうした現状を鑑み、日本医師会では、消費税を「損税」として位置づけています。
医療機関は、公定価格(診療報酬)に基づくほかなく、支払った消費税を患者に価格転嫁できないことから、事実上の減収となります。
2.医薬分業と消費税
医療機関の材料となる薬代は、消費税の課税対象となり、院内処方の場合、消費税を支払っております。
一方、医療機関では薬を処方しない院外処方の場合、消費税は関係ありません。
すなわち、医療機関が同じ診療行為をしたとしても、院内処方か院外処方の違いで、消費税、損益も異なる現状があります。
院内処方の場合、消費税を払っている分だけ、損しています。
今後、どんどん増える社会保障費、とりわけ33兆円を越える医療費を賄う税収として消費税が期待されていますが、消費税率がアップすればするほど、院外処方の方が有利となるでしょう。
したがって、消費税アップは、医薬分業を促進し、薬局が必要となることから、追い風となります。
医薬分業とは、医師や歯科医師が診察し、薬の種類、用量、用法の記載された処方せんを患者に発行し、「処方せん取扱い」「保険薬局」「基準薬局」等の表示のある薬局で薬剤師により薬をもらう制度です。欧米諸外国では医薬分業は一般的です。
最近、日本では医療を取り巻く環境も変化しており、厚生労働省も医薬分業制度を積極的に推進した結果、全国平均65%と急速に普及しています。
たとえば、石川県の医薬分業率は、約50%と全国と比較して相対的に低い現状がありますので、薬局拡大の余地はまだまだあると推察されます。

もういちど読む 山川日本史

「もういちど読む 山川日本史」
今年から、3年日誌を継続して、書いており、習慣としました。
朝起きたら、昨日のこと、起床時間、天気、体重(笑)を記入します。
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狙いは、原因と結果の関係を明確にするためにです。
現在というのは2つの意味があって、現在は過去の結果であり、現在は将来の結果の原因です。
3年日誌は、原因と結果の因果関係の記録となっています。
歴史は過去の結果であり、原因と結果を繰り返しながら、現在に至っております。
勝者の歴史でもあり、正確には描写していませんが、読むうちに、原因と結果の関係がおぼろげに見えてきます。
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