先日、TKC北陸会報4月号の「巻頭言」を書かせて頂く。
そのドラフト(草案)を公開します。
(会計人の可能性)
TKCの創設者である飯塚毅先生は、「アメリカにおいて、保険代理業務は、職業会計人の正当義務であり、日本でも導入すべきだ」と提唱しました。そして、「企業防衛制度」の名の下に、大同生命との提携により、全国で3兆円の保険契約高達成を目指して企業防衛制度推進運動が開始されました。
木村光雄所長が企業防衛庁長官と呼称されるほどまでに、企業防衛推進に傾注していた頃、TKC全国会の企業防衛制度保有契約高16兆円という数字は、途方もなく遠大なものでありました。当時、人類が月に行く位、想像もつかぬ目標数値であったでしょう。しかしながら、昨年、ミッションという名に恥じない壮大なる職業会計人のロマンを見事に達成したのでした。
千里の道も一歩から、着実に職業会計人の職域拡大と共に数値も積み上がってきました。そして、会計事務所経営も私のような2代目経営者へとバトンが移るにつれ、その創業の精神も薄らいできたように感じます。先達者の業績を既与のもとして、我々は何も挑戦していないのではないか自問自答しております。
(会計人の新たなる挑戦)
理想のリーダーのやるべきこととは何でしょうか。僭越ながら、前任者達が育ててきた仕事・事業をベースにして、次の世代が果実を享受できるような新しい仕事の種を蒔き、土を耕しておき、企業の継続的発展を図るのがリーダーの仕事と考えております。
前任者達の育てた仕事の果実を徹底的に収穫することだけに集中し、それを自らの実績として誇り、次の世代への先行的投資努力を一切しないタイプのリーダーは最悪です。
三井物産元副社長の島田精一氏は、「焼畑略奪農業型リーダーになってはいけない」。そして、「リスクなきところに利益なし」と言っております。また、陶芸家の河井寛治郎氏は、「過去が咲いている今。未来の蕾で一杯な今。」とも語っております。
(金融崩壊時の会計人の原点)
「この秋は、雨か嵐か知らねども、今日も一日、田の草を刈る。」二ノ宮尊徳
(田植えをしてから、秋の刈り取りまでの、期間中に台風が来るかもしれない、どんな自然災害がくるだろうかと考えたら、眠れなくなるほど心配になることもあるが、それはそれとして、先ず今、出来ることをしっかりやる。)
アメリカの金融危機以降、その視点や距離感により、100年に1度の大恐慌との論調がある一方、千載一遇のチャンスの到来など両極端の見解が多いように感じます。この経営状況の中で、悩んでいる経営者も多いことと推察致します。
上記の二ノ宮尊徳の言葉どおり、我々会計人の拠り所は、公正無私の理念であり、行動は、脚下照顧を基本とすることは不変だろうと思います。農作も秋に台風が来るからといって、春に種まきしないことはありません。足下を見て、役割分担をし、それぞれ今日の務めを果たすことが大事なことと信じています。
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切り替え力
組織再編をコアコンピタンスとする監査法人の研修旅行に同行させて頂く。
但し、滞在中のブログ記事は、事前にいくつか用意させていた内容を記載しますので、ご容赦ください。
さて、岡本 正善著「メンタルスイッチ―『切り替え力』が身につく実践トレーニング」を読む。
過去の失敗、将来への不安、単調な日々の惰性、プライベートと仕事の混同…。
無意識のうちに心に浮かぶ感情は、目の前の事に対する集中力を妨げ、また、簡単には振り切れずにさらなる悪循環を生んでしまう。
日常的に陥りがちなこの「メンタルの落とし穴」から抜け出すための実践トレーニングとケーススタディで、「メンタルスイッチ」をマスターせよ!
序章 人はなぜ「引きずってしまう」のか?
第1章 切り替えを司る「メンタルスイッチ」のしくみ
第2章 「切り替える」とはどういうことか―メンタルスイッチ5つの誤解
第3章 メンタルスイッチを軽くする実践トレーニング
第4章 切り替え力が試される21のケーススタディ
第5章 それでも「引きずる人」へのヒント
(プラスからマイナスへ)
意識と潜在意識を総合的に動かすメンタルが、その人の可能性を開花させる方向へと動いている時が「プラスシステム」、その逆が「マイナスシステム」。
この2つは、どちらもエネルギーだ。
人はよく、前向きな人を「強い人」、暗くネガティブな人を「弱い人」などと評する。
しかし、これは強弱の問題ではない。
エネルギーがプラスに向かっているかマイナスへ向かっているかの違いだけなのだ。
方向さえ転換できれば、自滅に使っていたエネルギーをそのまま自分を生かす方向へと変えられる。
何も「強くあらねば!」とあがく必要もない。
(切り替えスイッチの考察)
・呼吸は、唯一無二の「意識と潜在意識にまたがる存在」なので、呼吸を通路にして潜在意識に何か伝える。
・スポーツ実況のアナウンサーになったつもりで、緊張した自分を実況してみる。「木村選手、緊張しております。おっと、手にじっとり汗をかいているようだ!・・・」
・風呂に入る自分をイメージする。
嗅覚は石鹸のにおい、触覚はお湯の温かさなど五感は何を感じているだろうか。
誰しも入浴時はリラックスモードとなる。
体の芯から解放され、プラスに共鳴しやすい自分に戻す
質問する力
昨日の午前中は、経営会議。
人事異動、グループ編成など内部組織に関することに時間を費やす。
午後は、お客様の面談など慌ただしく、時が過ぎる。
夕刻から髪を短く刈り、現在、寝台特急「北陸」にて、ブログを更新中。
ガタンゴトンと心地よく揺れるも、もはやこれ以上寝れぬ。
この電車は、金沢駅を22時18分に出発し、6時19分に上野駅へ到着する。
車中、読んでいる本は、大前研一氏の「質問する力」。
「地価の下落は予想できた」という第一章は、胸に響く。
「1991年から1996年ぐらいまでにに家やマンションを購入した方は、毎日が吐息の日々のはずです」から始まる文章を読み始めると、なるほど、貸し方の借金だけがなかなか減らず、借り方の資産だけが価値減少し、どんどん債務超過状態になる様が理解できる。
国家政策の狙いなど、マスコミが報じない本質を見抜く大切さを本書は教えてくれる。
生涯プレイングマネージャー
昨日を振り返ってみよう。
午前と午後、それぞれ1件ずつお客様を訪問する。
立場が社長とはいえ、生涯、プレイングマネージャーとしてお客様の近くにいたい。
管理職が多くなると、会社はおかしくなると思う。
人間は、必要以上に管理されると面白くない。
さて、夕刻から、重要提携先でお世話になる課長M氏の栄転を祝う会に参加する。
参加者は、当事務所のS常務、O委員長。
場所は、先日の確定申告打上でも利用させて頂いた片町の「なべや」。
新執行体制移行に伴い、委員会人事も刷新だ!
施設見学会
昨日、日本医業経営コンサルタント協会石川福井連合支部の施設見学会に参加させて頂く。
対象施設は、医療法人社団アルペン会アルペンリハビリテーション病院。
その病院は、富山市内にある。
エントランスへ到着すると、病院という感じが全くしない。
南欧を彷彿とさせるテラスもあり、かなりの趣向が施されている。
また、麻痺した手が左か右かどちらでも不便なきよう、トイレが2つ用意されている。
(写真は左手を使う方用)
さらに、当初はプールを予定した敷地には、園芸室も装備されていた。
院長先生から、障害は個性とご教授頂く。
障害者は、ディスエイブルド=Disabled ではなく、チャレンジド=Challenged。
神様から挑戦するよう運命づけられた人。
神様から挑戦という使命・課題、チャンスを与えられた。
その方々に最も幸せな環境を提供していきたい。
この熱い思いが、施設を通して感じられる。
院長先生が「学校のような病院を創りたい」と何度も語っていた。
人財育成にお金と時間をかけて、次世代を育成したいと。
当社の基本理念のなかに、「職場を自己修練・自己実現の場と心得」とある。
職場とは、自己成長の場所であると改めてご教授いただいた。
施設見学させていただき、本当にありがとうございます。
施設見学中、子供の笑い声が響いていた。
聞けば、スタッフの子供を預かっているようだ。
老人の中に、子供の笑い声。
様々なご配慮を感じ、ヴィレッジの名前の由来を再度認識させて頂く。
さて、当社では、研修後に研修報告書の提出が義務づけられている。
今回、医業経営コンサルタント3名の報告書がなんともうまくまとまっていたので、その抜粋を記載してみようと思う。
(以下、研修報告書抜粋)
アルペン会が目指していることは利益追求のことではなく、地域のリハビリテーションの発展・人材育成・地域貢献であることがわかりました。
院長先生からのこのようなご説明には感動しました。
また、「障害者=チャレンジする人」と捉えてスタッフは接していくという考え方も新鮮に感じ、今後の高齢障害者時代には大切な考え方だと思いました。
(医業経営コンサルタント・N係長)
回復期リハからデイケアに至るまでの過程において、設備並びに患者への診療方針が日常生活に復帰できるような自立支援の仕組みを前提に構築されており、病床でありながら在宅復帰を想定した患者への細やかな対応や工夫がなされていることが施設の随所にみられ、患者満足の理念を徹底して実践されていることが伺えました。
また若いスタッフが多く、施設案内された各セクションのリーダースタッフが優秀であることから、現場教育や院外研修への参加など積極的に力を入れていることが当院の強みであると感じました。
病院を一つの「村」、疾病から回復する患者を「チャレンジャー」と捉え、スタッフと患者が一つの目標に向かって前向きに熱意を持っていきいきとされている姿が大変印象的で、素晴らしい病院であると確信致しました。
(医業経営コンサルタント・Y主任)
回復期病棟側から、デイケア施設の機能回復訓練を日常的に行っている風景を目の当たりにさせる事で取組意識向上につなげるというコンセプトは非常に共感をおぼえた。
後半の、室谷院長先生からのガイダンスを通じて地域医療に貢献していく現場スタッフの活躍の一旦も伺えた。
(医業経営コンサルタント・T次長)
STLOWS木村新社長を祝う会
昨夜、異業種交流STLOWS倶楽部の有志が、「木村新社長を祝う会」を企画して頂く。
会場のスカイホテルへ。
北京から帰国して間もなく、またもや中華(笑)
ストローズ最大派閥長の松本氏が代表幹事挨拶。
なんとも嬉しく、皆様に感謝申し上げる。
続いて、ストローズ古賀会長の心温まるスピーチ。
喜多副会長の乾杯の後は、大宴会の始まりだ。
中締めは、当ブログを熱心にご覧頂いている山ちゃんにお願いする。
最後は、全員で記念撮影。
お祝いして頂き、さらにネクタイも頂戴する。
重ね重ねのご厚情有り難く厚く御礼申し上げます。
お客様からもお祝いの品を頂戴する。
(紳士シャツギフトカード)
(輪島塗のお盆)
心機一転
昨日、午前10時過ぎ、お土産と共に誰もいないオフィスへ。
3月18日(水)のまま時間が止まったような空間だった。
19(木)~22日(日)まで事務所は、確定申告疲れを癒すため連休であったからだ。
机上には、郵便物や書類が整然と並べてある。
その中には、社長就任のお祝い品も含まれていた。
(お客様からお酒を頂戴する。異業種交流会ストローズ入会、いつでもお待ちしております。)
(わたくしと名前がおなじ「がくじ」さんより綺麗なお花を頂戴する。いつも元気一杯な方からエールを頂く。)
ありがとうございます。
本日から、心機一転、新しい気持ちでスタートしよう。
激しく生きていかなければ、生き残れない。
追伸
昨日の日曜日は、盟友かっちゃんの結婚式であった。
今頃は、綺麗な新婦とハネムーン中ですね。
かっちゃんの幸せを心よりお祈りしております^^
北京国際会議終了
昨日、北京から無事に帰って参りました。
ありがとうございます。
機内で、北京での様子を瞼に映してみる。
経済成長著しい、可能性のある中国。
車の数が年々増加し、自転車の姿はあまり見なかった。
そのため、交通渋滞が深刻な問題となっている。
国の政策として、たとえば金曜日、車のナンバーの下1桁の数値が0と5に該当する場合、その車は走ることができないとルール化した。
その日、車通勤すると、違反とみなされ罰金が科される。
そういう規制があるにもかかわらず、渋滞は激しさを増す。
中国の人々が生活の豊かさを欲するとき、そこに大きな消費大国が眼前に現れるようだ。
さて、機内で微睡んでいると、関西国際空港に定刻通り20時に到着する。
関西空港駅から新大阪まで「はるか56号」で乗り継ぎ、そこからから米原まで「こだま696号」を利用する。
米原から「しらさぎ65号」で金沢駅を目指す。
日付が変わる頃、ちょうど小松あたりを通過。
0時40分頃、金沢駅へ到着する。
その電車の中で、東野圭吾氏の「宿命」を完読。
東野氏の作品は、プロットが精緻であり、単なるミステリーではない。
お薦めだ。
(内容)
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。
男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。
刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。
北京4日目
日本が3連休の初日、仲間と北京郷村ゴルフ倶楽部でプレイする。
朝は思いのほか寒く、持参した厚着が功を奏した。
結果、104(56/48)。
今年初のオープン戦で、愛されるゴルファーのレンジ(95-105)内になんとか収めることができた。
電話一本で何でも聞ける間柄は、どんな財産よりも貴重だ。
将来、会計業界が激変したとしても仲間であることに変わりない。
閑話休題。
電子署名・電子申告の事務所の取り組み方など、大勢の所長先生にヒアリングした結果、当事務所の所長工程につき見直すこととなった。
事実、この国際会議で決まった方針は多い。
これからも今後も課題の解決の大きなきっかけとなるだろう。
だから、国際会議なのであって、旅行ではありません(笑)
(今回、ずっとご一緒させて頂き、パネラーもご一緒させて頂いた関先生と)
(日本M&Aセンター創業者である分林代表取締役会長と)
(今年の7月に事務所20周年を迎えるという尊敬かつ愛されるキャラの持ち主、泉先生と)
北京3日目
国際会議2日目。
パネラー参加ということで、緊張するかと思いきや、隣の大御所の先生方の落ち着きぶりのおかげで、わたくしもそれに倣い、ゆっくりと落ち着いて話すことができたと思う。
パネラーに参加していて、気付いたことがある。
話は飛躍するが、人間の体には自然治癒力がある。
食べない健康法で有名な石原氏は、「人間が病気になると2つのことで治そうとする」と諭す。
1つは熱を出すこと。
2つは食欲がなくなり食べないこと。
翻って、会社、すなわち経営者にも自然治癒力があるのではないか。
経営者へ情報(食べ物)を提供するのではなく、経営者からの情報を頂くこと。
政治経済事情ではなく、経営について徹底して聞く。
お客様の困り事を紙に書き、整理分類すること。
そして、共有し、次のミーティングでもう1回そこから始める。
(陽の当たる場所で話す機会を頂いた。思わず、何か偉大な存在を感じ、上を仰ぎ見る)
(社長就任のお披露目のようなタイミングであり、日本M&Aに感謝する。また、この写真をとって頂いた京都の花山先生、本当にありがとうございます。)
