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第42回TKC全国役員大会の参加

FullSizeRender先月、TKC全国役員大会に参加して参りました。

今、我々の業界は、強烈な危機感を持っています。ITの進歩が税理士の市場を小さくする危惧。そして、会計ソフト、e-tax、マイナンバー制度の導入で、自計化から「自率化」(自己申告化)への流れが読めるからであります。

職業会計人が生き残るための3つの条件として、Jone L. Carey氏の以下の見解を確認しました。

 

1.組織化

この職業は効果的な業績を上げるために、組織化されなければならない。

2.社会の納得

この職業は、必要な、そして有用な仕事をしているということを社会に納得させなければならない。

3.現代の業務への適応・新しい業務の開始

この職業が現代の業務に適応する場合においてのみ、また、経済の変転する要求を満たすために、新しい業務を開始する場合においてのみ、この職業は生き残ることができる。

 

当たり前のように思える3条件。これを日常にどう落とし込んでいくか。そして、短期のみならず長期的にも手を打つ。9月の事業発展計画書発表会の大きな宿題です。

余談ながら毎日、日記を書いておりますが、日記は、その日々の行動が短期のみならず長期的にどう影響するのか良い検証ツールとなります。大河ドラマと同じく、人生にも経営にも起承転結があります。日々、毎週、毎月、毎年、3年それぞれの起承転結がどこに現れるか。これは時系列で追うしかわかりません。日記は、人生や経営の起承転結の起伏がわかる有力かつ強力な究極の道具であります。

 

次に、職業会計人が行う経営助言の特徴です。

職業会計人は、財務データや経済データの測定と伝達とにおける熟練技術をとおして、経営助言業務への道を見出していくという前提のうえに一つのアプローチが基礎づけられる。

 

「測定できないものは管理(統轄)できない」“You can’t control what you can’t measure.”

「測定できることは達成できる」“What gets measured gets done.”

 

会計の基礎は、当然に数値であり、測定可能です。

ゆえに、アドバイスは数値をもとに提供する。

この定理も当たり前すぎて、「ハッ?」となりますが、ここも辛抱強く、Jone L. Carey氏の見解をもとに、お客様に提供可能なサービスを探していきます。

「子々孫々に誇れる日本を~持続可能な社会に向けて安倍内閣が取り組むこと~」<298>

8月5日に「北國友翔会」主催の講演会を聞いてまいりました。

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主題のテーマで、講師は参議院議員 国務大臣(女性活躍・行政改革・国家公務員制度担当) 内閣府特命担当大臣(規制改革・少子化対策・男女共同参画) の有村治子先生。
有村氏は昭和45年に金沢市で生まれた。
出身は滋賀県でルーツは鹿児島。
ICU国際基督教大学を卒業し、奨学金を受け米国SIT大学院修士課程修了。
日本マクドナルド(株)勤務を経て、平成13年 参議院選挙比例代表(全国区)にて初当選(30歳)。
平成25年、3期目当選。
平成26年9月に第二次安倍改造内閣において初入閣。
歴代最も若い自民党女性局長、参議院環境委員長を歴任されている。
講演の骨子と私の付加情報は次のとおり。
・「ゆでガエル現象」に例えられるように、感度の良いセンサーを持つことの大切さ。
・昨年5月に「増田レポート」が発表され衝撃を与えた。
日本創生会議(増田寛也座長)が「2040年までに896の自治体が消滅する」と予測したのだ。
安倍政権は、今国会を「地方創生国会」と位置づけ、地方活性化に向けた政策について議論が始まり、「人口減少社会」そして「消滅可能性自治体」がクローズアップされている。
正確には、あくまで人口減少が続き、半減したら、その自治体の財政が破綻すると言っており、地方から人が消えるとは言っていない。
・人口が減少すると人材確保のため海外に生産拠点を移したり、非正規労働に頼ると、ますます結婚しにくくなり、さらに少子化になる。
・第一子を産む年齢。
1980年は26.4歳だったのが、30年後の2014年には30.6歳になった。
30年前には第三子を産んだ年齢である。
・合計特殊出生率が2.07人なら現状維持なのに、現在は1.42人である。
石川県は1.49人。
・安倍政権ではウーマンリブを成長戦略と位置づけている。
移民政策は自国テロの危険性をはらむ。
・女性の参政権も昭和20年(1945年)のポツダム宣言でようやく認められた。
大正時代は婦人の政談集会参加と発起が禁止されていたから隔世の感がありますね。
選挙権の歴史は次のとおり。
1889年(明治22年)…憲法発布し25歳以上の男子で直接国税15円以上の納税者。公開制で人口の1%。(126年前)
1900年…25歳以上の男子。直接国税10円以上の納税者。秘密投票となり人口の2.2%。
1925年…25歳以上の男子で納税要件を撤廃して人口の20%。
1945年…20歳以上の全ての男女。人口の48%。(70年前)
2016年…夏の参議院選挙より18歳以上の男女。
・1985年に「男女雇用均等法」が施行されてから30年。
日本の女性活躍に海外投資家が注目している。
・2020年に女性管理者を30%にする目標。
適材適所と教育の必要性。
石川県は管理職に占める女性の割合が滋賀県と並んで全国最下位となっている。
高い県は高知県で21%。
・女性の理工系を現在の10%から上げるため、経団連からの支援を受けて小中学生から教育する体制づくりをしている。
・「長時間労働」により、子供を風呂に入れる時間に父親が居ない。
子供を産むのは女性しかできないが、育児は父母が協力する。
日本生命は育児休暇を100%取っている。
「ライフワークバランス」を重視しないと企業の競合にも負けてしまう。
女性性の雇用率や管理者比率を公表する政策を検討している。
・平成の27年間に首相は17人変わっている。
これでは中長期的で強い政策は打てない。
・キャリアプランは描かなくては実現しない。
子供に父親像を示しているか。
日本は共働きでも、男性の70%が家事ゼロである。
修羅場になる前に、居ない時間をどう埋めるか考えて欲しい。
・子供が30代半ばになったら家族や人生のマネジメントをできるように教育すべきだ。
有村先生のお話を聞き、女性の社会的地位の向上ひとつとってもあまりにも長い歳月を要することを実感した。
写真…7/30、自宅にて。

アラジンとジーニー

img_3-thumb-298xauto-13928先日、有力な提携企業のご縁を頂いて、劇団四季のミュージカル『アラジン』を拝見してきました。

場所は、東京・汐留にある電通四季劇場[海]。初のミュージカル体験でした。

真のエンターテイメントであり、圧巻は、魔法のランプの精「ジーニー」。このジーニーの存在感に圧倒される。主役の男女より、拍手が明らかに多い。私だけでなく、多くの皆様を同じ印象を受けたのだろう。

ジーニーは、陽気なランプの精で、主人となったアラジンに仕え、彼の「3つの願い」を叶えようとする。だがその陽気さとは裏腹に、実は、自由の身になることを望んでいる。

主人に仕える宿命の男の運命が変わる瞬間。

鑑賞後のさわやかな感覚が、若干の羞恥心を感じつつ、自身の良心を刺激したのを自覚しました。

私もだれかにささやかな幸せを与えたい。こうしたことを恥ずかしながら想いつつ、会場を後にしたのでした。

「誤りがちな日本語表現」<297>

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Ⅰ、慣用句似てるけど違う

 

 

 1位、×「間が持たない」…○「間が持てない」

 

 2位、×「足元をすくわれる」…○「足をすくわれる」

 

 3位、×「声をあらげる」…○「声をあららげる」

 

 4位、×「采配を振るう」……○「采配を振る」

 

 5位、×「新規巻き返し」…○「新規蒔き直し」

 

 6位、×「しかめつらしい」…○「しかつめらしい」

 

 7位、×「怒り心頭に達する」…○「怒り心頭に発する」

 

8位、×「押しも押されぬ」…○「押しも押されもせぬ」

 

9位、×「熱にうなされる」…○「熱に浮かされる」

 

10位、×「目鼻が利く」…○「目端が利く」

 

Ⅱ、惜しい!!その読み方

 

1、一世一代
  ×「いっせい一代」…○「いっせ一代」

 

2、綺羅星のごとく
  ×「きらぼしのごとく」…○「きらほしのごとく」

 

3、上意下達
  ×「上意げたつ」…○「上意かたつ」

 

4、素読
  ×「すどく」…○「そどく」

 

5位、十指に余る
  ×「じゅっしに余る」…○「じっしに余る」

 

6位、舌鼓を打つ
  ×「したづつみを打つ」…○「したつづみを打つ」

 

7位、斜に構える
  ×「はすに構える」…○「しゃに構える」

 

8位、代替案
  ×「だいがえ案」…○「だいたい案」

 

9位、あり得る
  ×「ありえる」…○「ありうる」

 

10位、年棒
  ×「ねんぼう」…○「ねんぽう」

 

平成27年7月にインターネット調査会社が20代~60代の1,000人に聞いた結果である。

 

慣用句の正答率は14%~41%、読み方の正答率は24%~74%。

 

正答率が最も高かったのは20代~30代だった。

 

互いにチェックして、楽しく正しい表現を身につけたいものだ。

 

 

写真…7//31、フラワーガーデンで。

中央大学学員会 石川県支部総会&学術講演会の開催

FullSizeRender現在、中央大学学員会石川県支部の事務局長を拝命しております。

8月1日(土)ホテル日航金沢にて、79名の先輩・後輩が集い、親交を深めました。

事務局はボランティアであり、正直シンドイと頻繁に思いますが、先輩方から「ありがとう!」と言って頂いたり、最後の懇親会時に、皆で肩を組み「惜別の歌」を歌うときの皆さんの幸せそうな顔を拝見すると、その苦労も吹き飛びます。

学術講演会では、植野先生から「憲法改正と国民の暮らし」をご教授頂いた。フレンドリーな先生で、中央大学の教授の層の厚さを体感しました。

 

STLOWS倶楽部 祝10周年

FullSizeRender異業種交流会STLOWS倶楽部(別名 わたくしの友人の集まり)の総会が無事、終了しまして、今年が10周年となります。

会員数が22名となり、徐々に増加してきました。

10年前の後継者メンバーは、だいたい代表となりました。

これまでもこれからも、ゆるやかに続けていきたいと思います。

STLOWSを支えていただいたすべての人に感謝申し上げます。

「神津信一先生、日本税理士会連合会会長に選任される」<296>

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私が主宰する「七人の侍の会」のメンバーで、東京税理士会会長の神津信一先生が22日の日本税理士会連合会会長選考会で対立候補の九州北部税理士会会長松原弘明先生を77:38の大差で勝利し会長予定者となり、23日の定期総会で第16代会長に選任された。

 

4期8年務めた池田隼啓会長は税理士法改正を果たして退任した。 22日17時からの結果報告会に出席するため、大崎の「謝朋殿」に出掛けた。 着くなり挨拶を指名され当選お祝いを申し上げる。 所用で欠席の清水武信先生の予想票は75:40だったことを紹介する。 神津先生は長野県出身で日本最古の洋式牧場である「公益財団法人神津牧場」(群馬県)の開設者を先祖に持つ。

 

昭和44年に慶應義塾大学に入学した後、中退し昭和54年税理士試験合格(30歳)。 現在66歳。 顧みるに、私と日税連会長選挙の関係は14年前の平成13年に遡る。 私が北陸税理士会会長に選任された直後に当時の森金次郎日税連会長が3選目指して北陸税理士会館に来られ、先輩役員の陪席の中、よくわからないまま推薦のサインをした記憶がある。 次は平成17年7月に5選を目指す森会長に対して私の同期に日税連副会長になった東京税理士会会長の金子秀夫先生との選挙戦。 私は多選の弊害を訴えて金子先生を支持したが68:44(白票1、棄権2)で負ける。 そして平成19年7月は5期10年務めた森会長の推薦する近畿税理士会会長の池田隼啓先生に対して、わが連合艦隊の東京税理士会会長金子秀夫先生と関東信越会会長清水武信先生の戦い。 結果は58:57(金子44、清水13)で1票差で負ける。   そして平成17年から10年目の本年7月。 3度目にして神津信一東京税理士会会長の勝利となった。 東京税理士会から会長に選任されたのは実に42年ぶり(昭和48年 故添田正夫氏)。 神津信一会長の今後のご活躍を期待しております。   写真…7/18、自宅付近で。

MMPG資格認定試験 1位の快挙

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MMPG(医業福祉に特化した会計事務所の集団)の教育研修の一つである資格認定試験。

 

今年も5,290人が試験を受け、その中で、弊社スタッフT野下氏(スタッフ自己紹介のコーナーで高く飛んでいる)が見事1位を獲得。

 

東京は東陽町にあるホテルイースト21にて、川原理事長より表彰を受けました。

T野下さん、事務所の誇りです。

本当にうれしい。

ありがとうございます。

 

《MMPG資格認定試験とは?》

会員事務所に在籍する職員の医療・福祉・介護に関する知識の習得及びコンサルレベルの質の担保を図ることを目的に平成17年にスタート致しました。この試験は前期・後期に分けて実施され、全22科目の医療・福祉・介護に関する横断的な基礎知識を習得できるようになっております。  それぞれの科目は、MMPGの各研究室が試験委員となっているため、試験内容は実務に結びつく知識が盛り込まれており、常に最新情報が反映された試験となっています。  さらに、全22科目のうち、基礎知識を網羅した必修15科目と、部門別専門知識の習得を目指した選択科目から5科目合格すると、MMPG認定医療・福祉・介護マスターの称号を付与しています。資格の更新についても一定量の研修を必要とし、質の維持・向上にも注力しております。  MMPG資格認定試験を事務所の人事評価ツールとして位置付けることで、適正な知識水準を保つことができ、事務所全体の医療・福祉・介護の知識の底上げに役立っています。

「腰痛は怖くない!劇的に改善の可能性」<295>

「腰痛は怖くない!劇的に改善の可能性」<295>(7/15)

 

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日本人の4人に1人、2,800万人が腰痛に悩んでいる。

 

12日にNHKスペシャル「腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム~」を見た。

 

最近の医術では、筋肉の癒着であるコリはピンポイントの薬注射で、あっという間にコリがほぐれる。
また、骨の異常で起きる椎間板ヘルニアは日帰りの内視鏡手術で治る。
一方、治療しても効果が無かったり原因が分からず手立てが無かったり痛みが3か月以上続く「慢性腰痛」は急増している。
2,800万人のうちの半数1,400万人が慢性腰痛と言われる。

 

最近の研究では、その原因は体ではなく脳に原因があると分かり「脳のリハビリ」と言われる腰痛克服法が注目されている。
その対策法とは体を動かして恐怖心を除去する方法だ。

 

椎間板ヘルニアやぎっくり腰の大半は3か月経過すると改善されると言う。

 

腰痛の痛みは脳の「DLPFC」という部分で治すが、その部分が衰えると腰痛が慢性化する。

 

その植え付けられた恐怖心が取れないことが原因である。

 

「魔女の一撃」と言われる腰痛は脳に強く記憶されている。

 

カナダのマギル大学の研究で脳に原因があることが分かった。

 

その痛みから解放される方法は。

 

第一弾…ヘルニアの9割は自然消滅するので、動くことが一番の薬です。
映像を使って繰り返し「腰痛は怖くない」を脳に働きかける。
そして「痛みの回路」が無くなる。
(オーストリアではテレビで映像を流し劇的に改善され医療費が激減したと言う)

 

第二弾…一回三秒、腰に手を押し込み反らせる。
それで恐怖心を無くなることで腰痛が解消する。

 

第三弾…「認知行動療法」カウンセリングと20種類の運動をして記録する。
痛みと付き合い必要以上に恐れなくする療法。
脳が改善されることが立証された。
日本では現在、「認知行動療法」は健康保険の適用は無い。

 

腰痛のある人は試して見てください。

 

写真…6/14、路端にて。

後継者主体の新規事業応援

FullSizeRender大事な週末を合計6日間も献上して、FBAA(ファミリー ビジネス アドバイザー 協会)の資格認定プログラムを受講して参りました。

現在、課題(ケース スタディ)を提出し、認定を受けるため、500頁に亘るテキストを見返しております。

そのテキストの中で、「アントレプレナーシップ(企業家精神)とファミリービジネスとは共通している。」との記述があります。

 

今回のブログでは、新規事業を、ファミリービジネスの次世代の育成手段とすることに着眼して書いてみましょう。

 

後継者は、新規事業の立ち上げにより、創業者の追体験をする。

この追体験で、ゼロから始める苦労を学ぶ。後継者に失敗の経験をさせることで、創業者の野生を呼び起こす。また、創業者である親の事業にさらに、新規事業を加えた方が後継者としてリーダーシップが発揮できるだろう。一方、創業者は、後継者の失敗を許容するスポンサーシップを持つ。失敗しそうになったら、早期に撤退する。

 

新規事業の「シンプルなひらがなの7つの質問」に答えること。良いものが売れるとは限らない。たとえば、「特許があります」は答えにならない。この7つの問いは、なかなか秀逸です。

  1. 新規・独創性 ・・・ 何を作ったの?
  2. 市場性 ・・・ それを買う人はどれくらいいるの?
  3. 優位性 ・・・ それはどこがいいの? / 何が優れているの?
  4. 採算性 ・・・ 収支は合うの?
  5. 実現可能性 ・・・ 本当にうまくいくの?
  6. 持続・発展性 ・・・ どれくらい大きな商売になるの?
  7. 貢献性 ・・・ 世の中の役に立つの?

 

事業承継支援とは、後継者主体の新規事業応援と定義し、これから意識して取り組んでいきます。