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「事業承継におけるお金の三難と解決方法について」 2021

日本M&A協会北陸支部のイベントとしてセミナーを企画しました。

 

4月15日(木)16時~

ANAクラウンプラザホテル金沢

「コロナ禍で勝ち残る経営戦略セミナー」(北國新聞社3月23日朝刊全面広告にて記載)

講師

木村経営グループ

株式会社木村事業承継ブレーン

代表取締役社長 木村 岳二

(日本M&A協会北陸支部長)

 

講演タイトルは、「事業承継におけるお金の三難と解決方法について」。

承継時における財産権の承継に焦点を当てました。

お金の三難とは、承継の場面でその難しさが異なります。

 

1.自社株を買い取る場合のお金の調達

場合によっては個人借入か?

2.自社株を相続する場合の相続税(あるいは贈与税)の負担

これも場合によっては個人借入か?

3.会社の借入金の連帯保証を引き継ぐ場合

連帯保証人を引き継ぐ覚悟は?

 

今回はお金に絞ってお話をしました。

経営者の中で、会社の現預金はいくらか、借入金の残高(返済金額)はどのくらいか、死亡保障の保険金(あるいは65歳時点の満期金額)はいくらかを覚えている方はどれくらいいるでしょうか。

お金は経営の手段。

経営の道具を磨き、経営に活かして頂ければと思います。

「藤江の地名」<502>

私は2001年(平成13年)9月より金沢市藤江北に住んでから20年近くなる。

 

その藤江の生い立ちを藤江健寿会発行の冊子「藤江の歴史を歩く」で知る。

 

藤江は大徳地域の中で多くの歴史的財産が残る地域だ。

 

藤江に人が住み始めたのは古墳時代(西暦400年)から奈良時代(700年初期)であることは発掘調査で判明されている。

 

古代、現在の河北潟が松任の相川まで続いていたものが河川の度重なる氾濫で土砂が堆積して現在の地形になった。

 

河川の上に出来ている藤江は、度重なる河川の氾濫によってヘドロが堆積して出来た「沖積層」の軟弱な地盤で出来ている。

 

藤江の人口が資料明示されているのは1670年(寛文10年)の百姓11軒22名と記録されている。

 

(2021年3月現在、金沢市209千世帯450千人、藤江南637世帯1,232人、藤江北711世帯1,503人)

 

藤江は古代の「河川と水」を起源に農業を営みながら現在の姿になった。

 

藤江の地名は、藤江の髙鞆神社を創建した藤井氏の苗字「藤」と、江は河川と水の土地柄の「江」を取って藤江と推測できる。

 

藤井氏は富樫系列の野々市「林氏」の家臣である。

 

藤江には専光寺を本寺とする常光寺(1947年寺号)、また700年代~900年代に創建されたと言われる「髙鞆社」は101年前の1920年に74軒の寄進により本殿が建立され「髙鞆神社(たかともじんじゃ)」となった。

 

三代前田利常の1634年(寛永11年)、金沢城「玉泉院丸」の築山に使用するため、庭師左衛門が能登の巨岩を亀に加工し富来から金石まで運ぶ途中、亀の首が落ちてしまった。

 

そのため使えなくなり、近くの髙鞆神社に鎮座して292年経っている。

 

 

また、六代刀工の加州清光は藤江南に在住し、1864年7月8日の新撰組が起こした池田屋事件で沖田総司が使用した名刀を製作したと言われている。(現在は存在しない)

 

1300年後の2003年に石川県庁が藤江のすぐ傍に移転してきたことを昔の人が知ったら驚愕することでしょう。

 

写真・・・「50年前の藤江」と「藤江の生い立ち」

確定申告期限延長要望提出 2021

厄介なウィルスの影響で、2年連続で確定申告期限が4月15日となっている。
納税者の期限延長の意識も醸成されてきており、期限延長の恒久化を要望したいと思っていたところ、北陸税理士会にて、令和4年度の税制改正に関する意見として、確定申告期限の延長をだすこととなりました。
所得税の確定申告期限を延長すること [条文] 所法 120 【意見および理由】(新設)
所得税の確定申告期限は3月 15 日であるが、諸外国に比べて申告期限までの期間 が短く、納税者にとっては過度の負担となっている。
また、消費税のインボイス導入 など制度の改定により納税者の事務負担が増加することも申告期限を延長すべき要因である。
したがって諸外国の申告期限を参考に、少なくとも現行より 1 月程度の延長が必要と考える。
なお、個々の納税者の事情や適正申告の維持確保の観点及び働き方改革が提唱され、 納税者の多様な働き方に応じた申告期限が必要とされるべきである。
よって、納税者 の申請により申告期限をさらに延長できる特例を創設すべきである。

「北國アマ囲碁名誉名人の神野正昭氏」<501>

一芸に秀でた人は凄い。

石川県にもアマの囲碁界で金字塔を打ち立てた方がいる。

 

2017年で後進に道を譲られた神野正昭氏の実績は輝かしい。

 

・北國アマ名人戦(北國新聞主催)

優勝

28回(17連覇を含む)

 

・日本棋院アマ選手権準優勝(1981年)

・アマ竜星戦(旧、世界アマ日本代表決定戦石川県大会)     24回

・世界アマ選手権10位入賞(1982年)

・アマ本因坊戦(毎日新聞) 22回

・アマ名人戦(旧、アマ十傑戦・朝日新聞)   21回

・第5回国際アマチュア・ペア囲碁選手権 第3位 佃優子・神野正昭ペア (1994年)

 

・北陸アマ棋聖戦(読売新聞)  19回(9連覇を含む)

(現在未開催)

・北陸アマ天元戦(北陸中日新聞)

1回 (現在未開催)

・中日アマ選手権(中日スポーツ)

2回 (現在未開催)

 

30歳から70歳までの40年間超を石川県アマ棋戦をトップで活躍され、2016年4月23日に北國アマ囲碁名誉名人の称号を得られた。

 

現在は、日本棋院支部石川県連合会(1979.8設立)や金沢国際囲碁交流協会(1994.8設立)の理事長として石川県囲碁界の発展に貢献されている。

 

3月29日にお会いした折りに、神野先生の早稲田大学1年先輩である囲碁観戦記者秋山賢司氏著の「碁の句~春夏秋冬」、「碁のうた碁のこころ」を頂戴した。

 

この書に寄せた大竹英雄棋士(名誉碁聖)の言葉を紹介します。

 

「私たち専門棋士を別にして碁好きのみなさんには、三つの楽しみがあると思います。

一つはもちろん打つ楽しみです。

打って勝てばなお楽しいことでしょう。

二つめの楽しみは観ること。

新聞の観戦記を読むのがこの代表ですが、棋力の向上を目指してのテレビ対局や、最近ではネットでの対局観戦も含まれます。

ともすると軽視されがちな三つめの楽しみは、碁の歴史を学んだり、過去の文芸作品にどう扱われていたかを知ることではないでしょうか。」

 

春夏秋冬 正岡子規 作

「碁に負けて忍ぶ恋路や春の雨」

「日一日碁を打つ音や今年竹」

「月さすや碁をうつ人のうしろ迄」

「古家や狸石打つ落葉の夜」

 

紫式部、清少納言、松尾芭蕉、正岡子規、夏目漱石、菅原道真

 

歴史上の人物は囲碁をこよなく愛していたのですね。

 

囲碁は文化であり頭脳スポーツでもある。

 

神野正昭先生、これからも囲碁の普及と発展にご活躍されますよう祈念しております。

 

 

写真・・・神野正昭氏(かんのまさあき・1947年生まれ)

石川県事業承継研究会発足 2021

石川県事業承継研究会を発足いたしました。

コロナウィルス感染症拡大で自粛している中、思うところがあり、動くことを決断しました。

 

財務財務総合政策研究所の調査で、石川県の企業数が5年で8千社減っていることを知りました。

2015年に46千社あった企業が、2020年には38千社。

さらに、2040年には25千社に。

本当に驚きました。

 

私の背中を押したのは、ある尊敬する方の一言です。

「皆、事業承継は大事だと言う。

しかし、誰も本気で動いていない。」

 

何も回答できませんでした。

事実、本気で事業承継に取り組んでいなかったからです。

実際、あらゆる場面で「事業承継は大事だ」と事あるごとに挨拶していたからです。

全く、動いていないにもかかわらず。

 

私の母の実家である千里浜が徐々に浸食されていくのと同様に、石川県の廃業数増加を黙って見過ごすこともできました。

コロナ特別融資の返済が始まるとさらに廃業が加速することを黙視することも出来ました。

ただ、私は決断しました。

 

「ふるさと石川を守る」と。

志を同じくする方を集めて、石川県事業承継研究会を発足いたしました。

桜が咲く3月29日(月)北國新聞夕刊1面の「舞台」に記事が掲載されました。

 

2021年、舞台に立ったところです。

個人事業の事業承継 2021

承継相談の現場では、個人事業の承継の場合も少なくありません。

以前も投稿したとは思いますが、リマインドの意味も込めて再掲したいと思います。

 

経営権と財産権とを分けて承継のポイントを見ていきましょう。

 

1.経営権の承継

事業主が父から子供へと事業承継した場合は、事業所得については子供が自分自身の所得として所得税の確定申告を行うこととなります。

下記のように、税務官公署に対して届出書を提出すれば手続きは完了します。

旧事業主(父)廃業届、給与支払事務所の廃止届、青色申告の取り止めの届出書など

新事業主(子)開業届、青色申告承認申請書、給与支払事務所の開設届、青色専従者の給与に関する届出書など

 

2.財産権の承継

①不動産以外の資産の承継

贈与する場合、資産と負債の差額が、110万円(贈与税の基礎控除分)を超えたとき、贈与税の対象となるのでご留意ください。

②事業用不動産の承継

贈与という方法ではなく、旧事業主(父)が不動産を所有したままで、新事業主(子)が旧事業主(父)に地代家賃を支払わない方法もあります。

生計を一にする旧事業主(父)所有の建物を借り受け、新事業主(子)が事業の用に供している場合、その建物に係る減価償却費、その建物及び土地の固定資産税、建物の修繕費等を新事業主(子)の事業の事業所得の金額の計算上、必要経費に算入することができます。

詳細については、担当者にご確認ください。

旧事業主(父)事業不動産を所有

新事業主(子)旧事業主との間で使用貸借

 

末筆ながら、皆様の事業が益々発展しますように、心から祈念しております。

「ブログ・遊魚動緑が500回を迎える」<500>

2007年5月16日を初回にブログ「遊魚動緑」を毎月5・15・25日に発信してきた。

 

2007年は6月15日に北陸税理士会定期総会があり三期六年の会長職を退任した節目の年であった。

 

それから13年10か月経過して500回を迎えた。

 

その間、全国の友人知人に見ていただきありがとうございます。

 

思わぬ感動もありました。

 

2017.4.15「父・木村喜作の生涯」を見て、なんと私が通学した新潟県の中郷小学校二年から四年までの三年間、担任していただいた江崎美智子先生の娘さん(59歳)が2019年5月にコメントしてくださった。

 

小川未明の詩碑を調べていて私のブログを見つけられました。

 

私のブログをきっかけに母子で思い出話をされたとのこと。

 

江崎美智子先生は、今は姓も変わり91歳(2019年5月現在)になられ長野県で健在と知り、とても懐かしく70年前がよみがえりました。

 

 

また、2017.7.5「海の百万石~銭屋五兵衛」を見て、銭屋五兵衛から五代目清水五兵衛の長女様からコメントをいただいたのも驚きでした。

 

 

月に三回のブログは、一線を退いた身のためかネタも生活視点になり、励みにもなっている。

 

これから、いつまで続けられるか分からないが「楽未央(楽しみ今だ尽きず)」の心情で綴ってゆきたい。

 

 

写真・・・モクレン(3/19、鞍月セントラルパーク)

事業承継相談のよくあるケース~名義株の対応 2021

毎月、定期的に事業承継相談を受けています。

以前も投稿したと思いますが、リマインドの意味も込めて、再掲載いたします。

 

現社長から後継者へ株式を移す時、名義株の件がでてきます。
株主名簿に7名の株主がいる場合、ほとんど名義株です。

平成2年の商法改正前、会社を設立するためには最低7人の発起人が必要だったのです。
実際は、1人で設立したとしても残り6人からは名義を借りているのです。

 

《名義株の対策について》
相続税法上、名義株式は、実質株主である者の相続財産に含まれます。
名義株式とは、株式の実質上の株式引受人と株主名義人が一致していない株式のことです。
名義株式であることをはっきりさせるため、事情を知る名義貸与人と実質株主との間で「株主名簿の記載事項等に関する確認書」を作成しておく必要があります。
当該証明書を作成する場合、必ず公証人役場に行って、書類作成日を証する「確定日付」を受領します。
できれば押印は実印で、印鑑証明書を添付しておけばより万全といえるでしょう。

 

株主名簿の記載事項等に関する確認書
○○ 殿
株主として記載のある私名義の株式会社○○の出資金は、○○氏の依頼により名義を貸したことによるものです。私は会社設立に当たり、金銭の拠出は一切しておりません。
名義を貸したに過ぎず、○○氏との間に贈与、譲渡があった事実もなく、真の株主は○○氏であることを確認する旨、本日確認書を差し入れます。
令和 3年 ○月 ○日
○○ ○○   印

 

「マイナンバーカード」<499>

2015年(平成27年)10月に金沢市役所から「マイナンバー(個人番号)のお知らせ、個人番号カード交付申請のご案内」を受け取っていた。

 

その中に「メリットいっぱい個人番号カード」と題した説明があった。

 

1、マイナンバーを証明する書面として利用。
2、本人確認の際の身分証明書として利用。
金融機関における口座開設、パスポートの新規発給などに。
3、各種行政手続のオンライン申請などに利用。
マイナポータル(行政オンラインサービス)へログインして。
4、各種民間のオンライン取引などに利用。
オンラインバンキングなどのオンライン取引など。
5、コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書を取得できる。
6、健康保険証としての利用を予定。

 

案内をいただいたときには、特にこれらメリットの必要性を感じなかった。

 

2020年、一人あたり10万円の特別定額給付金を給付されたときは、マイナンバーカードは本人確認書類として利用されたが、運転免許証、旅券、健康保険証、キャッシュカード、クレジットカードなどで代用できたので不便はなかった。

 

カードに金融機関口座を登録しすれば、早く給付されるとの要望があったが個人情報の捕捉や情報漏洩の恐れが危惧され実現されていない。

 

最近、総務省はデジタル化の一環としてマイナンバーカードの普及に力をいれている。

 

新たなメリットとして。

 

1、行政機関同士が専用のネットワークにより添付書類の省略が実現。
2、e-Tax(国税電子申告・納税システム)などの電子申請ができる。
3、2021年3月(予定)から健康保険証として利用できる。
4、2024年度末(予定)から運転免許証との一体化。
5、マイナポータル(政府が運営するオンラインサービス)にアクセスして情報をチェックしたり行政手続きがオンラインでできる。
6、2021年3月(予定)から特定健診情報を確認できる。
7、2021年10月(予定)から薬剤情報や医療費情報を確認できる。
8、2021年分所得税の確定申告(予定)からマイナポータルを通じて2021年9月分以降の医療費情報が自動入力できるようになる。
9、2021年3月までにマイナンバーカードを申請すれば、上限5,000円分のポイントがもらえる。
ただし、マイナポイントを申込みして決済サービスを利用する必要がある。

 

 

マイナンバーカードは2020年3月現在、人口に対する交付枚数率が全国15.5%、石川県12%にとどまっている。

 

私は案内から5年半経過した本年3月にカードの申請をした。

 

 

写真・・・金沢カントリー倶楽部の桜(3/12)

お金の味 2021

金森重樹氏の「お金の味」を完読いたしました。

フリーター時代の著者が先物取引で詐欺に遭い、多額の債務を負うものの見事生還する実話です。

「商品先物の会社は、お客さんの損失と悲しみを糧として成長していく存在」と気づき、自ら主体的に動き、人生を変えていきます。

1.人生の問題は、自分で解決しなければ誰も解決してくれない

2.現象に対応するだけでは、問題の根本的な解決は永久にできない

3.偶然に左右されるやり方ではこの問題は決して解決しない

 

著者の師匠は借金。

そして、その師に恩を返す。

 

少額の借金で悩んでいる人は覇気がない。しかし、多額の借金がある人は、返すどころか、もうひと山当てる気満々でギラついている人が多いという。

消費者金融での借金と異なり、巨額の借金がある人はビジネスで作った借金。

まさに「谷深ければ、山高し」の世界がある。

 

著者は断言しております。

会計の知識の習得は、失敗しないための避けては通れない事柄だと身をもって感じたと。

何年も彷徨い歩いて見つからなかった手掛かりは、街には落ちていなくて、探し歩かなくても誰にでも手に入る簿記の本の中にそっと挟まっていたと。

この文章は、会計人にとっては、有難い。

 

著者の「お金」についての考えについて。

お金を取り巻く人間模様の中で、人は悩み、苦しみ、追い詰められ、人と争い、憎み、騙し、嘆きます。

と語ったうえで、名言が出ます。

 

私は、この著者の凄い経験から出た起死回生の発想の転換がここだと思います。

 

「借金の山の中で、さらに借金を重ねることで借金を減らしていくという回答など、本能とはまるっきり反対の方向に動かなければならない最たる例です。

本能に従っていたならば返済のためにお金を節約しようとするのが普通だと思います。」

「今の5千万円と僕が10億円を動かすようになったときの5千万円では5千万円の意味合いが違う」ということに気づいたのです。

この「毒を以て毒を制す」という発想。

そして、本能に逆らうという決断。

非常に参考になりました。