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宝在心

「木村経営ブレーン」グループは、北陸3県の中堅・中小企業、医療介護福祉機関のお客様に 税務会計業務・経営コンサルティングを提供しております。「木村経営ブレーン」グループが 社会のインフラとして必要な存在であり続けるにはどうしたら良いのか。 ブログを通じて日々の思考を綴っております。 私の学暦(学習暦)をご覧ください。

  • 企業再生の要諦

    2009.02.12

    破綻3兄弟と呼称されている業種がある。
    建設・旅館・病院。
    企業再生の実態を重要提携先よりご教授いただく。
    ここに謹んでレポートしたい。
    (企業再生の現場)
    以前、企業再生が、この不況期の中、増加していない現実を書いた。
    企業再生法に基づく再生は、「VIP破産」と呼称されるほど、時間とお金がかかる。
    会社規模によるだろうが、裁判所に600万円、弁護士に1,000万円の計1,600万円が再生初日に必要だ。
    時間も6か月ほど必要だから、その間の運転資金確保が前提となる。
    いわば計画的倒産である「民事再生」の成功確立は約2割。
    多くの会社は、裁判所の職権により「破産」してしまう。
    なぜ、破産してしまうのか。
    (経営者の資質)
    経営者の多くは攻撃が得意だ。
    営業、技術のオフェンスならば、勢いもある。
    大概の経営者は、資金繰りなど財務は経理任せ。
    ディフェンスは弱い。
    中には、会計事務所などにその作成を100%依頼し、その作成料も高いとかなんとか言ってくる意識の低い経営者もいる。
    業績が良いときは、極言すれば誰でも経営できる。
    悪いときにこそ、経営者としての真価が問われる。
    翻って、戦国武将の信長・秀吉・家康は逃げ足が速かったという。
    そんなに勝っていないけれども、撤退のうまさで生き残った。
    ポイントは、退くことを知らない経営者が破産するということだ。
    (企業再生の要諦)
    業績が悪くなった経営者の意識は手に取るようにわかる。
    悪い財務の数値は見たくないのだ。
    とりわけ「6か月先の資金繰り表」など見たくない。
    増収増益の戦略を描く方がよっぽど建設的だと言わんばかりに、現実を直視しない。
    ここで、企業再生の要諦を2つ言おう。
    経営者の中には、何を簡単なと指摘する方もいるだろう。
    これすらできない経営者が多いのだ。
    1.6か月資金繰り表
    2.10日以内の月次試算表
    (資金繰り悪化企業のシナリオ)
    商売人の原点として、「借りた金は返す」の原則は徹底する。
    当たり前のことを当たり前にできないのが、凡事徹底の難しさであるが、債権者からの借入金もそうだ。
    商売は信義則で成り立っている。
    まず、ファーストステップとして、「リスケジュール」(リスケ)から開始される。
    6か月が「1リスケ期間」。
    これが交渉の原点だ。
    7か月から約定弁済開始となるような計画を作成する。
    ここで、経営者の方は、銀行の担当者に思いを馳せて頂きたい。
    担当者はサラリーマンであり、基本的には減点方式だ。
    彼らの任務は、命よりも大事なお金の回収。
    リスケに応じ、7か月目に約定弁済できない場合の彼らの立場を考えて欲しい。
    現状ではあり得ない増収計画で無理矢理作成した計画が頓挫した場合、担当者の出世コースに大いなる汚物を残すことになる。
    そういう担当者の宮仕えの立場を十分考慮して、リスケ交渉に臨まなければならない。
    次に、自主再生が難しいとなれば、スポンサーを探す。
    より信用力の高い企業が出資して、シナジー効果が認められ、計画の信憑性が増すとなれば、リスケ交渉も進展するだろう。
    さらに、難しいとなれば、銀行マンのOBなどが所属する中小企業再生支援協議会案件行きとなる。
    http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/leaflet/leaflet2008/03saisei.pdf
    【場所】
    石川県中小企業再生支援協議会
    (財)石川県産業創出支援機構
    920-8203 金沢市鞍月2-20
    石川県地場産業振興センター新館1階
    会社の多くはメイン銀行の他、複数の金融機関から資金調達している。
    お互いのカット率やリスケなど、いわば「三方一両損」の精神で、複数の銀行が強調して、リスケや債権カットに応じるのだ。
    DDS(デットデットスワップ)で各行協調して、債権10のうち5を棚上げできないかなど検討する。
    基本的には、清算貸借対照表を作成して、これも一概には言えないが、約3割ほどのカットを受ける場合もある。
    銀行が最も恐れ、一番避けたい最悪のシナリオが、「二次破綻」。
    債権カットが中途半端だと残りの債権も回収できないこととなる。
    最後は、民事再生、さらには、裁判所による「職権破産」となる。
    一昔、会社へ債権者がドヤドヤと押しかけ、テレビでも何でも持って行くという風景があった。
    会社が倒産とわかるや否や、債権者がフッ飛んでいく。
    今は、財産保全命令が在る限り、裁判所が管理することになっているので、静かなものだ。
    裁判所のものであるかぎり、誰も手出しできないのだ。
    これが最後のセイフティネット。
    (企業再生と自己破産)
    ここで、経営者が自己破産すれば、永久に債権者から解放されると思っている方も多いであろう。
    税金や信用保証協会付けの債権などは、自己破産では解放されず、死んで初めて「貸し倒れ」となる何とも無情なシステムとなっている。
    これ以上の詳細は、お話がよりエゲツナクなるので割愛させて頂く。
    (企業再生の成功の鍵)
    企業再生を多く手がける重要な提携先によれば、企業再生コンサルタントには2つの人種がいるという。
    銀行出身か自己破産の経験を持つ者。
    後者は、自らの経験で、経営者を指導するゆえ、迫力が違うという。
    粉飾で塗りたくられたウソの決算書を信じ、甘い経営をしてきたトップを一喝する。
    民事再生の成功率は2割。
    精緻な資金繰り表を自社で作成できるような財務力の強化、そして何より早めの対応が、再生の鍵となる。

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