金沢会計人 のすべての投稿

「ハイブリッド型勤務」<537>

私のメモでは、2019.12.8に中国が武漢で新型コロナウイルスの初患者を確認したと発表してから2年4か月になる。

以来、世界では4億8千万人が感染し614万人が死亡し、日本では661万人が感染し2万8千人が死亡している。

 

防止策もワクチン接種が3回目となりウィズコロナを目指している。

 

コロナ禍で勤務の仕方も、在宅でのテレワークやオンライン会議が導入された。

 

そして現在ではテレワークとビデオ会議を併用するハイブリッド型勤務を採用する企業が出てきた。

 

IT(情報技術)大手のグーグルでは、新型コロナウイルスの流行を経て多くが在宅勤務と組合わせる「ハイブリッド型」に移行する。

先進的な働き方を競ってきた企業の真価が問われることになる。

 

新たな働き方に対応したレイアウトを取り入れていく考え。

 

衛生に配慮して1人当たりの面積を広げ、ビデオ会議システムが使いやすい会議室を増やすことを検討している。

 

社員の約6割が原則として週3日出社する一方、残りは自宅などで働く。

 

グーグルのセティ副社長は「時間を有効活用できるようにすることや社員が平等と感じられること、人々がつながりを強めらるようにする必要がある」と指摘する。

 

だが、より重要なのはデータに基づいた合理的な判断や、それを可能にする企業文化が必要だ。

 

コロナは働き方まで変えている。

 

 

写真・・・CECゴルフ交流会(埼玉県)に参加・太平洋クラブ江南コース(3/30)

有頂天 2022

起~アカデミー賞のビンタ事件

今年の第94回アカデミー主演男優賞は、「ドリームプラン」での熱演が評価されたウィル・スミスであった。

まさにキャリアの最高峰に達した時、スミスは司会のクリス・ロックに平手打ちを見舞う。

彼の配偶者を愚弄したからだ。

デンゼル・ワシントンが、この暴力の後、こう言ったという。

「最高の状況にいるときこそ悪魔がやってくる。

だから、気をつけるんだ」と。

結果、ウィル・スミスは、アカデミー賞授賞式を含むアメリカ映画芸術科学アカデミーが主催するイベントへの出席を10年間禁じられた。

 

承~魔がさす瞬間

「ミナミの帝王」という漫画がある。

トイチ(10日で1割の利息)で貸し付ける闇金融をめぐる物語である。

かなり、えげつない描写もたくさん有るが、示唆に富むセリフも多い。

主人公の萬田銀次郎が没落の瞬間を捉えてこう言い放つ。

「魔界は天界に住んでまんねやで。

天界、すなわち、なにもかも上手くいって有頂天の時に

魔物は襲って来まんねや

魔物は有頂天に住んでまっからな。

これを魔がさすと言いまんねやで!!!」

(大阪の方もここまでの関西弁は使わないとこと)

あまねく世間を見てきた銀次郎の警句である。

 

転~経営者への戒め

事業の目的は、長期的な利益の実現。

なによりも継続していかなければならない。

経営者も人の子。

調子に乗ることもあるだろう。

そんなとき、事業主と対話できる共同経営者の存在が助けてくれる場合もある。

イエスマンも大切であるが、「あなた、違うわよ」とコンフリクト(摩擦)も厭わない存在。

この存在の多くは配偶者の方かもしれません。

事業主に敢えて対話を求めてくる方を遠ざけてはならないと思います。

決断の前に、あらゆる角度から考える良い機会となりますので、異論を遠ざけてはならんなと改めて思います。

 

結~自省の大切さ

自身やお客様の経営を概観するに、事業を継続していくことは一種の奇跡に近いと思います。

社員を多く抱えているところは、利益の捻出が社員の生活を支えることになります。

社員の生活を守るにはどうすれば良いか。

ただ、儲かることに簡単に手を出してはならぬ。

経営には理念が必要だ。

信念が要る。

コロナ禍、ウクライナ侵攻で世界動向が日本経済に深刻な影響を及ぼしてきました。

ただ、外部環境にかかわらず、有頂天の時の心構えを常に持たねばならぬと日々自戒していきたいと思います。

労働分配率について 2022

はじめに~労働分配率とは

労働分配率。

この経営指標について、経営者の皆様も着目して日々経営しているものと推察しております。

人のことで悩まない経営者を私は見たことがありません(笑)

粗利を分母とした社会保険を含む総人件費の割合。

固定費(Fixed Cost)の中でも労働集約型の事業では、この割合が高い。

言い換えるならば、人は付加価値の源泉であり、力(Foece)そのものだ。

人件費は、固定費のなかでも利益を生み出す力と位置付けられます。

 

1.適正な労働分配率とは

よく尋ねられる質問があります。

どれくらいの労働分配率が適正かという問い。

回答は、長期利益が実現できるように、毎年意図的に変えていくしかないと答えています。

現場で「人が足りねー」と怒りの声が経営者に届いたとします。

とにかく足りない。

「はい、そうですか」と人員を補充したところ、赤字になった。

これでは、当たり前ですが、事業は継続しません。

一方、現場の声を無視するとします。

採用も補充もしない。

現場の改善をせよと号令を発した。

ところが、「じゃ、お前がやれ!」とデモが起こり、離職が相次ぐ。

これも、当然ながら、事業は継続しません。

人員の適性化とは、経営そのものだと思います。

人員の「足りない」や「多すぎる」を繰り返し、瞬間風速的に一瞬適正になるタイミングがあるかもしれませんが、適正化の道は困難を極めます。

 

2.採用難と事業計画での労働分配率

事業のスタートアップ時、当たり前ですが、この経営指標は高い。

初年度の労働分配率がべらぼうに高い。

しかしながら、数年後、人材育成していくなかで徐々に適正化し、改善できれば良い。

ここで、サラッと育成の話をしておりますが、最も困難でそして感動するところ。

労働分配率を短期的な経営指標とした場合、経営判断を誤る可能性があります。

この経営指標は、長期的な観点から、経営環境(市場動向やシェア率など)を勘案して経営判断していくことがベターかと私見ながら思っています。

労働分配率は弾力的に設定した方が良いでしょう。

伸縮性のあるストレッチの効いた指標。

これが私の「労働分配率」観です。

 

 

「北陸の公示地価<536>

国土交通省は22日、北陸3県の公示地価を発表した。

商業地の平均変動率は新型コロナ禍で3県とも下落が続く一方、24年春の北陸新幹線の金沢―敦賀間の延伸開業を控えた福井市などで上昇地点もある。

住宅地の平均変動率は富山、福井の2県で下落が続き、石川県は上昇に転じた。

石川県の商業地は0.8%の下落で2年連続で下がったものの、下げ幅は縮小した。

金沢市は平均で0.1%下落。

観光客や飲食需要の回復が進まない中心市街地での下落が目立つ。

県内最高価格地点は金沢駅前の1平方㍍あたり98万5000円だが、3.4%下落した。

新幹線の新駅ができる小松市は上昇した。

住宅地は0.6%上昇と2年ぶりの上昇。

金沢市と隣の野々市市を中心に上昇傾向にある。

複合商業施設やドラッグストアの出店で生活利便性が向上した地域などで需要が堅調に推移する。

一方、能登地区は過疎化で下落基調が続く。

 

富山県の商業地は0.7%の下落で、30年連続の下落には驚く。

歓楽街の桜木町や宇奈月温泉の下落は新型コロナ禍で飲食・観光といった産業が苦戦している。

 

北陸3県の住宅地は前年より改善傾向だ。

石川県は上昇に転じたほか、富山県と福井県は下落幅が縮小している。

 

地価はコロナ、新幹線、商業施設(昨年秋にオープンした西泉の「コレクトパーク金沢」など)、の影響で常に変動している。

 

 

写真・・・北陸のシェアNO.1記事。碁笥(ごけ)がシェア60%。

医師の働き方改革と宿日直許可 2022

はじめに~「医師の働き方改革」

令和6年(2024年)4月にむけた「医師の働き方改革」もいよいよ佳境に入ってきた。

今年(2022年)の4月に開設される医療機関勤務環境評価センターの事業に関し、日本医師会が委託を受けるなど、具体的に動きだしている。

 

1.医師の勤務実態

ドクターの勤務実態を概観すると、他の職種と比して、副業が多いことがわかる。

大学病院常勤勤務医においては、9割以上が複数の医療機関で働いている。(大学病院以外では4割強の副業実態)

大学病院から民間病院へ医師を派遣する際、宿日直が派遣先の労働時間に該当するか否かが喫緊の課題となっている。

医療法では、医師を常駐しなければならないと規定している。

地域医療を守るという医師の崇高な理念のもと、宿日直は何の疑問もなく当たり前に行われてきた。

今回の医師の働き方改革にて、「医師の宿日直」についてメスが入る。

 

2.宿日直と労働時間

宿日直が時間外労働と認定された場合には、残業規制が遵守できない民間病院が多発(多額の時間外手当の支給で経営を圧迫)することから、「宿日直問題」がこの医師の働き方改革の目玉となっている。

昭和24年の「医師、看護婦等の宿直勤務について」は廃止され、令和元年「医師、看護師等の宿日直許可基準について」が新たに発出された。

昭和の時代に、宿日直許可をとっている病院は戦々恐々としている。

これまでは宿日直は寝ているだけという認識で労働時間として計算していなかった。

宿日直許可がある場合は、ドクターの宿日直は労働時間に該当しない。

宿日直許可がない場合は、寝ている時間も労働時間に該当する。

許可の有るなしで、残業規制に大いなる影響を与える。

この令和時代の基準にて果たして許可を得ることができるのだろうか。

許可次第では、派遣元の大学病院も医師の派遣を差し控えることも考えられる。

 

3.行政の判断と対応

労働局は、労働の実態に即して判断するとの姿勢は堅持しており、具体的事例が待たれるところである。(例えば、夜間が多忙な診療科目で分けるなど)

病院としても、労働局に聴きたいところではあるが、聴いて「ヤブヘビ」となることも避けたい。

こういう場合は、県にある「医療勤務環境改善支援センター」に相談を頂ければと思う。

行政が民間の経営に影響を与える。

経営だけではない、地域医療にも影響しかねない。

「宿日直問題」は、単なる行政の判断では済まされない大きな課題だ。

「石川県知事と金沢市長の選挙」<535>

谷本正憲知事が出馬せず、28年ぶりに新しい石川県知事を決める選挙は保守系3候補の激戦で、3月13日に投開票され当選したのは元文部科学相の馳浩氏だった。

有権者の投票率は61.82%に及び関心を呼んだ。

前回の知事選は39%だった。

保守系3氏の馳浩衆議院議員、山田修路参議院議員、山野之義金沢市長は公職を辞任しての立候補だった。

 

誰に票を入れたら良いのか迷う声が多かった。

 

金沢市長選挙は前副市長の村山卓氏が投票した。

知事選が2月24日告示で先行して始まっていたため、市長選の告示までは活動が制限され、新人5氏による選挙が7日告示で十分に認知されないまま1週間後の3月13日の知事選との同日投開票を迎える形になった。

 

谷本県政は旧自治省出身で役人の論理や流儀を超えることを良しとしない空気が流れていたと漏れ聞いた。

馳新石川県知事には役所の枠を超えた手腕に期待したい。

 

村山卓新金沢市長には歴史と伝統の重みがある金沢市政を願う。

 

県と金沢市のトップが同時に交代した。

馳新知事は政治歴が長いが行政歴な無いに等しく、村山新市長は行政歴は長いが政治歴はゼロである。

金沢市は、財政面を含めた県への依存度が小さく県との力関係は対等だという。

お互い補完し合って連携を深め石川県と金沢市を発展させて欲しい。

 

 

写真・・・石川県知事選挙と金沢市長選挙の北國新聞記事(3/14)。

人材育成 2022

2018年以降、当グループでは、新卒採用を加速しております。

日常業務一般方針書の第17条(職員採用の形態)によれば、「当社の職員は、原則として新卒者を採用する。この方針は、人生経験の純一性と理解力尊重の理念に出ずるものである」と規定されています。

事実、新卒者は、一人前になるには多大なる研修時間を要するものの、当グループの社風など基礎的なところもよく理解しているので、大いなる戦力となっていることを実感いたします。

 

専門的な知見の研修の他に人として成長もしてほしい。

そんな祈りにも似た願いから、精神的修養については、入社2年目までの方を対象に私が講師を担っております。

テキストは、「事業発展計画書」を用い、経営理念から方針に至るまで解説しています。

2018年入社組から取り組んでおります。

因果関係は不明ですが、2018年入社から離職率も極めて低く、離職率低下と人間修養については、僅かばかりの一翼を担っております。

 

2022年入社も4名。

4月1日から入社頂けます。

2021年入社5名を含めて9名。

今年も研修を企画しようと思います。

「ロシアのウクライナ侵攻」<534>

ロシアのウクライナ侵攻は最悪な戦争になっている。

これまでの経過を見ると。

 

2021.12.7

バイデン米大統領はロシアプーチン氏に対し、ウクライナを侵攻すれば「強力な経済措置」で対抗と警告。

 

2021.12.30

ロシア側の要請で開催。プーチン氏は経済制裁なら「欧米との関係が完全に断絶する」と主張。

 

2022.2.12

バイデン氏は侵攻なら「厳しい代償」と再警告。

 

2022.2.21

プーチン氏は親ロシア派武装勢力が実効支配するウクライナ東部の一部地域について独立を承認。

ウクライナのゼレンスキー大統領は反発。

 

2.22:

プーチン氏が派兵を命じ侵攻始まる。

 

2.25

ロシア軍がウクライナ首都キエフを包囲。

 

2.26

米欧がロシアの大手銀行を国際決済網SWIFTから排除。

 

3.1

バイデン大統領は一般教書演説で「プーチン氏はかってないほど世界から孤立している」と。

 

3.2

国連総会の40年ぶりの安保理で「最も強い言葉で遺憾の意を表す」とする決議を141カ国の賛成多数で可決。

ロシアとベラルーシ、北朝鮮、シリア、エリトリアの5カ国が反対し、中国やインドなど35カ国は棄権した。

 

3.4

ウクライナ南部の欧州最大の原子力発電所をロシア軍が砲撃し占拠。

ウクライナには1986年に原子力事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所がある。

 

ロシアのウクライナ侵攻を受け、希少資源の調達懸念が世界規模で強まってきた。

半導体製造に不可欠なネオンの7割をウクライナに、自動車の主要部品に使うパラジウムの4割をロシアに依存する。

世界的な供給網が混乱している。

 

しかも、平和の祭典の2月2日~20日北京オリンピックや3月4日~13日北京パラリンピックの開催中に起きるなんて狂気の沙汰としか思えない。

 

日本にもロシア人やウクライナ人が生活している。

在日ロシア人は2016年で約9千人いて富山県が一番多い、在日ウクライナ人は2020年で1,800人、日本政府はウクライナ難民を受け入れる方針。

 

一般市民に罪は無い、政治の世界に被害を受ける市民の憤りはどこに向かえば良いのか。

 

リーダーは選ばれて集団の役割を任されているのであって、個人人格を評価してるのではなく組織人格での判断を期待されているのであって、判断を間違えれば必ず淘汰されることを思い知らねばならない。

 

 

写真・・・ロシアがウクライナの原子力発電所を占拠したと報道(3/4、NHK)

星野富弘さんの詩 2022

「命が いちばんだと思っていたころ 生きるのが苦しかった
いのちより 大切なものが あると知った日 生きているのが 嬉しかった」

という星野富弘さんの詩があります。

 

自社の儲けにのみ汲々としていると、とても息苦しくなります。自分のことばかり考えていると、どんどん後ろ向きになることがあります。

皆様もなんか調子悪いなという時は大概自分のこと(喜怒哀楽や自身の金勘定)を考えています。

ところが、他のために役立つことを考えると、明るく前向きになります。人に元気や勇気を与えるということは、自分自身が元気になることです。生きるエネルギーを頂けます。

「こいつはダメな奴だ」と当初思った方が徐々に頭角を現す。こんな感動や元気を与えてくれる場所は職場しかありません。

これからも人材育成していきたい。

「決断の心得」<533>

当社が朝礼で唱和している「職場の教養」、2/24のタイトルは「決断の時」~小さなことにも心を込めましょう~。

その心得は。

私たちは日常、大小問わず何かを判断しなければならないことがあります。

その際、損得や都合の良し悪しなどを考える一方、好き嫌いといった感情で判断する場合もあるでしょう。

京セラの創業者である稲森和夫氏は著書「心」の中で、「人生の様々な場面で、人として正しいかという行動規範を持つことが大切だ。」と述べています。

それは、自分に正直であること、人をだまさないこと、周囲への思いやりを大切にすることを、誰もが幼少の頃から教わってきたことです。

実際に稲森氏は、負債を抱えて経営破綻した大手航空会社の再建を任された際も、この基準を第一に貫き、また周囲に示し続けました。

その結果、それまで航空業界はまったくの門外漢であったにもかかわらず、僅か数年という期間で再上場を成し遂げたのです。

私たちも、会社や人生の命運を左右するような大事だけでなく、日常の小事にも、人としての正しさを忘れず時々の決断を下していきたいものです。

 

知識も大切ですが、モノの考え方が基本なんですね。

また、常識の上に教養があり、教養の上に専門的知識があることを肝に銘じております。

 

 

写真・・・22日、金沢は3時間に21センチの積雪を観測し、2月としては観測史上最多で2018年と並ぶ。

鞍月セントラルパーク(2/11)、雪のゴルフ練習場(2/20)