2017/08/27
北陸税理士会事業承継サイト「担い手探しナビ」
先日、北陸税理士会松任支部及び小松支部にお伺いし、北陸税理士会の事業承継サイト「担い手探しナビ」について、会員の先生方に説明をさせて頂きました。
M&Aは営利行為であり、デリケートな契約の塊。一方、北陸税理士会は非営利団体。非営利の団体に営利を目的とした承継をどう位置づけるか。「担い手探しナビ」というネーミングにこのサイトの本質があります。
「譲り渡し」を「担い手探し」、「譲り受け」を「担い手」と置き換えることにより、後継者を探す趣旨というサイトとしました。「譲り渡し」を売り手、「譲り受け」を買い手とする表現は、とくに「譲り渡し」のお客様の心理的障害も大きいと判断しました。
なぜ、財産権ではなく、後継者を探すという経営権の承継を中心とした仕組みとしたのか。財産権は、事業の価値化に当たり、瑕疵担保責任が譲渡者(売り手)に生じるなど責任が大きいからです。こういう財産権の売買は民間の営利団体に委ねることとにした方が良いのではないかというのが私の思いです。
(小松支部の質問にもありましたが、もちろん売買を伴う案件も「担い手探しナビ」に登録いただけます。但し、北陸税理士会は承継サイトという場所を提供しているだけです。売買における契約事項締結等は税理士会員同士で行って頂きますことをご留意ください)
北陸税理士会は小規模事業承継を軸に、例えば、一人で個人事業を営んでいる飲食店が担い手を探し、その担い手が地域に愛された味を承継できればと考えています。なお、日本税理士会連合会は、この北陸税理士会の取組である承継サイトを全国展開することを検討しています。
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